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インターネット・エンジェルにさよならを告げられたから感想記事書いてる

 この記事はゲーム「NEEDY GIRL OVERDOSE」のクリア後前提の感想記事です。プレイ中の方はネタバレになるので読むのはやめよう! 未プレイの方はSteamとSwitchで発売してるから概要を読んで好きそうだなと思ったら買おう!  記事内容はだいぶこんがらがっている。

なにひとつ形にならないくせになんだかんだなにか言い残さずにはいられない気持ちにさせられた「あめちゃん」と「超絶最かわ天使ちゃん」と「インターネット」のゲームへの妄執をこめた日記

 ヘッダーにも設定したSteamの実績を見るに序盤の実績取得日が2022年1月頃、すべてのエンディングを見たあとで解放できる実績の取得日が2023年1月になっているのを見るに、だいたい購入してから1年越しぐらいでようやくあめちゃんとの関係にケジメをつけたことになります。
 間が空いたのはうっかりほかの感想記事で「I Need you」周りのネタバレを見てしまったがために「じゃあそこまで自分で頑張らなくていいか……」となったせいです。だってあとはあきらかに自傷させたり喧嘩別れしたりNTRするエンディングばっかり残っているしそんなんでお別れをするためだけに実績埋めってあまりにつらい……。

 2022年10月頃にはSwitch版の発売にあわせてエンディング追加アップデートがあったのでそこだけかじっておいた形跡がありました。そこで終わるかと思いきや、元旦に急にウィンターセール中のNEEDY GIRLを人に送り付けたり、そのまま相手があめちゃんにめちゃくちゃにされている様子(ほぼ三ヶ日かけて全エンドコンプリートしたらしい)を見ていたら「なんだか自分のデータのあめちゃんもそのままにしておくのはよくないな……」と思って自分でも残りのエンディングをガーッと回収し始めました。めでたい年末年始に脈絡なくメンタル闇病み彼女をお勧めして某氏にはわるいことしたな……と思います(楽しんでくれたようでなによりだったけれど)。

 どういうオチがくるかあらかじめ知ってはいたが、最後の最後まであめちゃんのことを見守った今は、おかげで少し晴れやかな気持ちです。私はあめちゃんと正規の手続きでバイバイを言ってもらい、お別れして関係を清算したのです。

 恋したり失恋したら任意の曲とか歌詞とかをSNSに載せるあの挙動です。グッ゛バイ゛!!!!

 いやでも初見で「ひみつのこと」しんじつに追突したら絶対に精神が耐えられなくて「まだおいていかないであ゛め゛ち゛ゃ゛ん!!」ってモニタの前で泣いてた側のオタクだったと思うしなんなら今も「まだおいていかないでほしかった……」ぐらいには引きずってるしこう書くと完全初見にならなかったの惜しいことしたな……。

 そしていまは実績を9割埋めた記念に感想記事を書いています。Megatenはまだとってないですが粘るの大変そうだから……取るにしてもあとで……。

そんなことより好きなエンディングの話しようぜ!

 だいたいのエンディングは好きだけどキリがなくなるので抜粋です。

1:Do You Love Me?

 超てんちゃんがけむり吸ってるのがばっちり写ってるのでこのあと単純所持とかでしょっぴかれる可能性が非常に高いんですが、瞬間的なハッピーさならこのエンディングが指折りで高そうなせいで心に残ってしまう。それがあめちゃんの求めた究極のハッピーならピはいろんな意味で止められないから……やっぱり最後の笑顔があまりにも幸せそうでさ……。

2:Rainbow Girl

 幸せになれるきってをキメさせまくって到達することができる極悪非道エンドのひとつですが、私は単純なのであめちゃんが「ピ」じゃなくて「こっち」を見てくれたことについ嬉しくなってしまう。けれど作中的にはおそらく致死量ギリギリまでキメてるインターネット・エンジェルの幻覚でしかない。彼女が「こっち」から見たら強めの幻覚でしかないように、当然彼女にとっても「こっち」は強めの幻覚でしかない。さみしいがでもそこで例のエンドで区別をつけてくれるあめちゃんは私よりよっぽどえらいね。

3:Healthy Party

 いうてあめちゃんの幸せを考えるなら1日目でびょういん行ってきて2日目でやみ度ゼロにしたほうがいっちゃん決着早いよ。精神的負荷もないと暮らしていけないっていうけど不安とか強迫観念とか過去のいじめとかイヤな思い出と無縁の暮らしがよっぽどいいに決まってるだろ! 心身がつらいときは用法容量を守って適切に医者とおくすりに頼れ!! あめちゃんみたいな子は遅かれ早かれ普通の幸せに満足いかなくなるから無理なのかしら……とも思うけど、でも作中で一番安穏に幸せになれる確率が高いのはタワマン買うかこっちのエンドだと思うんですよ。ピはどうせいなくなる運命ならば、その後のあめちゃんが求めてないとしても現状に順応する可能性にかけたい。

4:Milky Way Train

 アップデートによって追加されたエンディングのひとつ。本来の順序とは逆になるんだろうけども内容が超てんちゃんがピにお別れをいうのもあいまって、まるで「I Need you」で告げられたさよならの再話でもあるように感じたんですよね。
「アップデートされたって聞いたら現金に出戻りしてやがってピときたらしょうがねえヤツだな~、もっかいきっちりお別れしてやるからちゃんと現実やりな!」と遠回しに言われた気分でした。
 演出もメルヘンとかファンタジーに寄ってすっかり現実感は失われてるあたりも好き。そろそろ私があめちゃんに細かいこと言えないぐらいには現実適応できてない(か適応したばかりに極端な)エンドばかりが好きなのがバレる。

5:THE INTERNET ANGEL Be INVOKED

 爆発オチ、いいよね……。(過疎オチも最後のインターネットの住人をほそぼそやってる老人ロールやりたいんでいい)

令和に降臨した平成インターネットの化身、兼メンタル難あり美少女よ

 まだかなりガチャガチャした感想が続いてます。

 主題歌でも令和と銘打ってるくせに、このゲームに占めているネタのほとんどは平成約30年間のインターネットミームです。こんなに平成を私物化してるのはあとは仮面ライダーぐらいのもんだよ。30年の歴史を圧縮しすぎて配信でスパチャが乱舞する脇で掲示板に自演カキコしてるのとかここはいつの年代だよとツッコミいれたくなってしまう事態になっていますが、そのごった煮具合が暗黒の青春をインターネットでやり過ごしたタイプの人間を興奮させてくれました。そうさ老人会はたのしいんだよ……。メインシナリオライターと同年代のオタクはきっと楽しめるネタ満載で、なんなら私はネタの半分もわかったか怪しいぐらいで、それでもクリアしたら感想書きてえ!と序盤から思えるぐらい楽しんでいました(がこんなに後回しになるとは思いませんでした)。

 そしてこのゲームのシナリオ主要素、もうひとつの柱はやはりあめちゃんの言動が挙げられるでしょう。私はあめちゃんの言動がどれくらいこう……生々しいのかは判断がつきません。しかし彼女は間違いなくめんどくさいと言われる性格で、でもあたりまえの日常会話をしてじゃれあってると「カワイイなこいつ……」と思わされて、まんまと好きにしてくるくせにわがままでエンディングでNTRにあう度に「クソアマ!!!」ぐらいの罵声が頭の中によぎり、そのくせ置いていかれたらさみしくさせられてる、ちくしょう……くやしい……でも好き……。

 なんであめちゃんのことがこんなに好きになってるんだ? それはあめちゃん/超てんちゃんの言動について、人間とインターネットの病みや闇だけでなく光としての側面も描かれているせいだと思います。あめちゃんが女児に優しくしてあげるいくつかの話には、オチはともかく確かな親切という輝きがあったし、記念配信後のスパチャを将来のために使うという発言だったり、端々に彼女にはただ悪い女だなんて決めつけられない様子があるのです。まだら模様に善い部分とよくない部分があるのってあめちゃんは本当にそこにいる人間みたいですね。

エンディングを全部見終わろうがなかなか心を離してくれないゲーム、つまり名作ってことじゃないですか?

 このゲームに本当の終わりだとかクリアって実は存在しないのかもしれません。あめちゃんにバイバイを言われてもしつこく周回しようとするあきらめの悪いピになれば、このゲームはまた違った見方ができるようになります。すなわちイマジナリー・ピがさも実在しているように頼るやべー女という側面はありながら一人で配信企画をこなし、ストレスで爆発しないように(ODはする)自己管理もこなし、なんだかんだ夢に向かって頑張り屋のあめちゃんの行動を追体験することができます。「これ全部ピじゃなくて自分でやれるのふつうに才能あるし努力もできる良い子じゃないあめちゃん?!」と新鮮な気持ちで彼女を追えること請け合いです。ネットロア配信LV1後の発言とか真相知るとすごく怖かっただろうに虚勢を張って耐えてるようにしか見えない。なんだこのいじらしくて可愛い女……。脳が都合のいい幻覚を見ていないかと問われれば否定できない気がします。

 そもそも多数のエンディングはどれがベストエンディングなのか、明確には言及されていません。好感度を振り切ったりえっちなことをしすぎて進行不能になってもInternetをoverdoseしてもプレイヤーが「あめちゃんが一番幸せそうだからこいつがベストエンドなんだよ!」と信じれば一番のエンドになるはずなんです。あとエンディング網羅だけを目的としていたら見れないイベントやスチルやコメントも存在するしサンドボックス系かと疑いたくなるぐらい奥行があるよこのゲーム。まだ一番美しい終わりをプロデュースしようと何週も遊んでしまう。

 最後に、このゲームをエンディング全部見ても心から忘れられない理由のひとつには、今もなお超てんちゃんがこの現実で諸々メディア展開しているせいだと思います。公式がツイッターもインスタもやってるのでもう生活に超てんちゃんが食い込んできてる。

 私はせっかくなら超てんちゃんが現実にYoutubeで(販売数)100万人記念配信できる世界にいたいので、まだまだこのゲームがイケイケどんどん売れるといいなあと思っています。ちなみにネタバレって書いたのにここまで読んでる未プレイの人間とかプレイ中いたら早く最後まで遊んでくれよな!! 令和の「いま」やって最大限楽しめるゲームのひとつなのは間違いないから! あとエンディング追加されてたの知らなった人も改めて遊んでグチャグチャになろう!!

おわり。

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