『ロジカル・シンキング』を読んでみた

こんにちは!ざきさんです。
課題図書も終盤に差し掛かってきました。ただ進捗があまりよろしくないです笑
やはり自分の家は落ち着くもので、先日の土曜日もついつい寝すぎてしまいました。「社会人になったらこうやって土日が溶けていくんだなぁ」と実感しました。笑

今回は『ロジカル・シンキング』(照屋華子・岡田恵子共著)を読みました。本書の著者であるお二人はマッキンゼーにおいて、コミュニケーション・スペシャリストとして、コンサルタントが作成したスライドや文書などのアウトプットの論理構成をチェックする役割を長年担っていたそうです。昔の大きなコンサルティングファームにはこういった方が在籍していたんですね!

本書のポイント

①相手に期待する反応を考えよう
②話の飛びをなくすには「Why so?」「So what?」で確認しよう


①相手に期待する反応を考えよう
コミュニケーションの際に自分の論を組み立てるためには、まず相手に期待する反応が何であるのかをきちんと認識しておくことが大切です。コミュニケーションをとった後に相手にどう動いてもらいたいかで「何を伝えればよいのか」「どう伝えればよいのか」ということは変わってきます。
本書では、相手に期待する反応が「理解」「フィードバック」「行動」の3パターンに分類されています。コミュニケーションの目的が「理解」してもらうだけであれば要点をさっと伝えるだけで済むかもしれませんし、「行動」まで落とし込んでもらいたい場合はより詳細な説明が必要になるかもしれません。また、伝える順序も適宜変えるのが望ましいでしょう。


②話の飛びをなくすには「Why so?」「So what?」で確認しよう
コミュニケーションを円滑に進めるためには話の内容が論理的であることが大切なのは言わずもがなです。しかし、論理的に話を組み立てようと思っていても、前提を飛ばしたり説明を省略してしまって論のつながりが不透明になっていたり、分析結果などの要素を並べたはいいものの結局何が言いたいのかという点がぼやけてしまっていることが意外と多いのです。

そこで、話のつながりを補強するためには「Why so?(なぜそうなのか)」「So what?(だから何なのか)」というキーワードが有効です。
私たちの考えというのはピラミッド構造で表すことができます。(下記note参照)各要素のつながりを意識して話を組み立てていきましょう。

余談ですが、この「Why so?」「So what?」は人によってどちらが強く働くかというのが分かれるのではないかと思っています。私の場合、ある事象に触れたとき「なぜそうなっているのか」つまり「Why so?」を進んで考える思考特性を持っています。一方で「So what?」の思考が弱いと認識しています。「Why so?」でロジックのつながりを意識することは大事ですが、相手の意図を読み取ったり要点を抑えるといった意味で「So what?」は強力なツールになるので身につけていきたいと思っています。
自分の思考特性を理解し、この二つのバランスを上手く取りながら物事を考えていけると良いですね。


感想・まとめ

本書は練習問題が豊富に用意されており、頭を使いながら読み進めることができました。
ピラミッドストラクチャーやMECEなど様々な道具が紹介されていますが、結局は相手の立場に立ったコミュニケーション設計が大事です。ビジネスシーンではしばしば「結論ファーストで話すように」と言われますが、相手が論理をきちんと組み立てていきたい人であれば前提から順を追って説明していく必要があるかもしれません。また、物事を分解した際に相手にとってしっくりこない切り口だったらそれがいくらMECEに分解されたものであったとしても意味のないものとなってしまいます。
本書からは、「ロジカルシンキングのためのツールは紹介するけれど、ロジカルに考えることだけにとらわれることなく、ロジカルに考えた上でコミュニケーションに大切なものは何かを考えてほしい」といったメッセージが感じられました。

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