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小規模歯科医院・クリニックが抱える在庫管理の課題とは


マーケティング担当の吉田です。
先日zaicoの導入を検討している歯科医院の院長さんとお話をする機会がありました。歯医者さんは日々たくさんの器具や診療材料を使用し、たくさんの患者さんの対応をしていますが、その現場の在庫管理は今も手作業で最適化できていないとのこと。
実際の現場の様子と課題、またその解決策についてクラウド在庫管理ソフトzaicoを提供する中の人が考察します。

街の歯医者さんが行っているリアルな在庫管理とは

とりあえずエクセル・・・

今回お話を伺った歯医者さん(お話ししたのは院長先生)が行っている在庫管理は、基本的にはエクセル(と各スタッフさん・先生の"脳内"と)で行われていました。

歯科医院では、治療に必要な材料や器具、消耗品などを常にストックしておく必要があるため適切な在庫管理をして、タイミングよく発注することが必要不可欠です。

スタッフ不足

しかし、実際には在庫管理をするスタッフがいなかったり、気づいた人がなんとなく無くなりそうだから発注する、といういわば綱渡り状態で在庫管理を行っているとのこと。
そうなると自ずと在庫数が多すぎたり、必要な時に必要なものがなかったり(欠品)、はたまた使用期限切れの在庫が発生し破棄しなければならなくなったりするのに苦慮されているとのことでした。

またこちらの歯科医院さんの場合、歯ブラシや紙エプロンなどの消耗品はオンラインで簡単に注文できるため、受付スタッフさんがおうちで日用品の在庫管理を行うとの同じような感覚で発注ができているものの、たまにしか出ない高額な歯科材料などはそれぞれの仕入れ先に電話やメールなどで発注する必要があり、なかなかスタッフに任せられないというお悩みも吐露されていました。

データ分析/把握により経営を最適化したい

また、今回在庫管理を効率化・システム化したいと思った理由の一つとして、各管理物品の消費・購買データを把握し経営の最適化も図りたい、と話されていたのは印象的でした。エクセルや紙を使ってなんとか管理できているのはいいものの、それではあとでデータを分析したりまとめたりすることは困難であるためシステム導入によりそこも実現できるサービスをイメージされていました。

いまの在庫管理方法における課題

お話を伺う中でまとめると、以下3点がこちらの歯医者さんが抱える課題になります。

  • スタッフ不足

  • エクセルでは更新の手間があり一元管理が難しく、データ分析も困難

  • 発注先が複数にわたり、発注業務が属人化

スタッフ不足

お話を伺った歯医者さんでは治療を行う先生の他受付業務をするスタッフさん、歯科衛生士さんが所属しており、歯科衛生士さんの一部は受付業務も兼務しているとのこと。
当然在庫管理専属のスタッフはいないため、エクセルで管理しようと決めた時も提案者の先生自らエクセルで物品表を作り管理を始めたそう。今後も新たに在庫管理専属のスタッフを採用するのは経営上も無理があるとのことで、できるだけ誰でも簡単に操作・管理ができるソリューションをお探しでした。

エクセルでは更新の手間があり一元管理が難しく、データ分析も困難

先生自らエクセル管理表を作ってみたはいいものの、更新のたびにパソコンのところに移動する必要があるなど手間がかかり、結局あまり管理できていないとのこと。
またエクセル管理の場合はあとで遡ってデータを見ることが困難なため、消費や購買データの分析ができず、より効率的な経営を目指す業務改善がしにくいとのことでした。

発注先が複数にわたり、発注業務が属人化

なんとかエクセルで管理物品のリスト化ができても、次に問題になるのが発注業務。こちらの歯医者さんでも発注先は物品によって多岐にわたり、また発注手段もメールや電話など発注先によってまちまちとのことでした。
そのためいざ無くなりそうな物品がわかっても、発注方法が共有されていなかったり、また物品によっては非常に高価な歯科材料もあるため、その発注業務は先生しかできないシーンが多々発生し属人化してしまっているのもお悩みとのことでした。

スマホやIoTを活用した新時代の在庫管理

では昨今の最新テクノロジーを駆使すれば、それらの課題は解決できるのでしょうか。
現在歯科医院やクリニック等で導入されている在庫管理の技術・サービスには以下のようなものがあります。

  • スマホアプリ

  • IoT重量計

  • 画像認識

スマホアプリ

スマホアプリを利用して在庫管理ができるサービスは最近少しずつ増えてきています。エクセルと異なり、スマートフォンで操作が簡単なことはもちろん、今や誰もが持っているスマホでいつでもどこでも情報を共有・更新できるのがメリットです。
またスマホについているカメラを使用してバーコードやQRコードを読み取ることでいちいち入力する手間も省けるので、管理が楽なのもポイント。
在庫管理は継続できることが必須条件となるため、どれだけ簡単な作業で管理ができるか、というのは非常に重要なポイントになります。

IoT重量計

昨今いくつかの会社が提供しているIoT重量計を使った在庫管理も手間がなく、非常に楽です。小さな体重計のようなデバイスに管理したい物品を置き、持ち出したり納品した際には、そのデバイスに物品を載せるだけで自動で数量を増減してくれます。
したがって物品を持ち出したり納品したりする際、いちいちメモしたり、パソコンやスマホに入力する必要はありません。持ち出すだけで、自動的に在庫管理ができてしまうのは画期的な技術です。
サービスによっては設定した在庫数を切ると自動で発注するものもあり、数量管理だけでなく発注までも効率化することができるため、システム導入により大幅なコストカットが期待できます。
ただし、小さな歯科医院やクリニックでは在庫管理する場所が限られているケースも多く、全ての物品の下にこの重量計を置いてしまうとスペースが足りなくなってしまうということもあるため導入の際は注意が必要です。

画像認識

こちらもいくつかのサービスで対応が始まりつつある技術です。画像認識の技術を使うと、カメラをかざすだけで物品を認識し、登録作業や更新作業を行うことができます。据え置き型のカメラを使えば、IoT重量計のように”持ち出すだけ”、”棚に置くだけ”で数量管理ができるようになる日も近いかもしれません。
また在庫管理において、最初の物品登録や新商品の入荷時などの「物品登録作業」も非常に手間がかかる作業です。商品名のほか管理No、ロット番号、色、使用期限、、、など様々な項目を入力する必要がありますが、この画像認識機能を使えば、例えば商品ラベルを読むだけで商品名を自動で入力してくれたり、その他の情報も商品についたラベルの文字を読むだけで登録まで行ってくれるので大幅な時間短縮・コストカットが期待できます。

新たな管理方法を導入する際の課題とは

上記にあげたようなサービスを知り、いざ自分の医院に導入しようとした時、ここにもいくつかのハードルがあります。
その代表的なものが以下3点です。

  • 初期導入コスト

  • スタッフの教育

  • 継続的な運用にのせる

初期導入コスト

初期導入コストとは単に導入費用だけではありません。在庫管理をシステム化する上で欠かせないのが棚の整理や管理用コードの発行等。これらを先にしっかりやっておかないと、長期的に手間なく管理することを実現できません。この初期導入における準備にある程度まとまった人手が必要なため、特に人手不足が深刻な小規模歯科医院・クリニックではなかなか導入に踏み切れないところも多いようです。

スタッフの教育

こちらは歯科医院・クリニックに限ったことではありませんが、新しい管理方法やシステムを導入する際はそれを実際に運用するスタッフの教育が不可欠ですが、主に以下のような課題があります。

  1. 抵抗感:新しい技術やシステムに対する抵抗感がは少なからず誰にでもあります。スタッフが新しいシステムを受け入れる意欲がない場合、教育は困難になります。

  2. 技術的理解:全てのスタッフが同じレベルの技術理解を持っているわけではないため、如何に万人にとってわかりやすく簡単なシステムを導入するかは重要なポイントです。

  3. 古いシステムからの切り替え:新たなシステムを導入すると、古いシステムからの移行が必要となります。スタッフが習慣化していた作業を変更する際には、一定期間の混乱やエラーは不可避となるため、そこの考慮も必要です。

継続的な運用にのせる

新システムの導入において、これが最も大きな課題になるかもしれません。如何に運用をシンプルに、簡単に設計するかによって、スタッフがスムーズに運用に慣れてくれるかが決まります。初めから高度なことをしようとせず、まずはシンプルに管理することから初めて、徐々に鳴らしていくのが良いでしょう。

まとめ(とちょっとサービスの宣伝)

今回は実際にお話を伺った歯医者さんのお話をベースに、実際に行われている在庫管理の方法や、より効率的な在庫管理を始めるために解決しなければならない課題を紹介させていただきました。

歯科医院やクリニックに限らず、どんな会社でも在庫管理における課題は少なからず抱えられていると思います。今の運用方法の課題にうっすら気づいていても、なかなかシステム導入に踏み切れない方も多いはず。

株式会社ZAICOでは、まだ現実的にシステム移行を考えられていないお客様の悩み事や実現したい形から伺い、最適な運用方法をご提案させていただいています。
まずはスマホで在庫管理初めてみようかな、という方、ちょっと在庫管理が気になるな、という方はぜひ一度お問い合わせください。

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