ネット通販の「初回お試し」という商法についての記事が出た。

産経新聞の「「通販お試し」解約めぐるトラブル相次ぐ　消費者混乱させる“手口”と“落とし穴”」という記事だ。

これは「初回お試し価格93％オフ」だとか言って、500円のみ支払えばいいと称して客を誘うような類のものだが、その実、定期購入を前提とした契約をした、その事実は購入サイトに明記されていた、としてキャンセルにも応じてもらえないという悪質なものだ。

消費者にとって不都合なことに、ネット通販にはクーリング・オフの制度はないということなので、消費生活センターに相談しても「業者さんと話し合ってください」という意味のないアドバイスしかもらえない。

私が相談した消費生活センターの職員さんは「サプリメントは食品だから、返品も受け付けてもらえず、結局代金は払うしかなく、だったら送り返して代金だけ払うよりも、来たものを利用するほうがいいのではないか」ということまで言っていた。しかし、生鮮食品等と違って、サプリメントの場合、未開封だと業者さんには実質損害はほとんどないから、食品であることを理由として返品不可というのは腑に落ちない。

そもそもネット通販にクーリング・オフが適用されないこと自体にも問題がありそうだが、これは法律問題なので世論の盛り上がりをうけて議員さんに頑張ってもらうしかない。どう見ても「ネット通販クーリング・オフ不適用」を悪用しているとしか思えない商法が跋扈しているからだ。

さて、タイトルに書いた「爽快クリア」という商品、腸内環境を整えることにより口臭・体臭・便臭といったものを消してくれる消臭サプリなのだが、まさにこの商法を用いている。しかも薄気味悪いことに、ポータルサイトにお金を払っているからか、ヤフー検索でもグーグル検索でもネガティブな情報が全く出てこない。

「爽快クリアの本当の口コミ、危険な成分と衝撃の事実！！」というページがあり、ここには本当のことが書かれているのかと思いきや、何と、これも爽快クリアの業者がらみのページで、最初は爽快クリアに含まれるセンスピュールという成分が、使いようによっては危険なものであるなどと書いているが、「もちろん人が口にするものですから『爽快クリア』では効果はもちろん、安全のことも考えて健康を損なわない絶妙なバランスで「センスピュール」を配合しているのでご安心ください」等と述べ、爽快クリアの購入ページに誘導するのだ。その他、いかにも口コミっぽく書かれたページだが、実は爽快クリアの購入へと誘導するというものが多々ある。

この爽快クリア、毎月先着300名に限り、初回特価93％オフを適用すると謳っているが、これは虚偽であると思われる。今のところ、クーリング・オフができないことについては争っても勝ち目がないと思われるが、この辺りから爽快クリアを売っている業者もボロが出るかもしれない。