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鬼の形相

それは私が小学生低学年の頃、2つ年上の姉と一時期、どちらからともなく家のトイレで文通なるものが実行されてました。

トイレットペーパーホルダーの上蓋と布の間に、何かしら書き置きした、ちぎった紙片を忍ばせて、会話を進行させてゆく、というものでした。

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普通に2人姉弟なので話せば済む事ですが、なんか2人だけの秘密感が楽しくて、また、親には知られていない会話、みたいな背徳感がありました。

そのため、会話の内容は自然と母親に怒られた際の母親に対する悪口が増えていきました。

それがだんだんエスカレートして、ほぼ100%母親の悪口文通となっていた頃、兄弟で母親に怒られてる最中、姉が母親に口答えした時の事でした。


「トイレの手紙も全部知ってるんだからねッ!!!」

母親が烈火の如く、鬼の形相で叫びました。

それが知られていたとわ〜、という驚きと、数々の悪口が走馬灯のように頭を駆け巡り、さらにはココでそれを言うか〜、という母親の子供っぽさへの引き、さらには、しかも鬼の形相で〜、が相まって私たちの頭はパニックに。

あはは、なんでしょうね、この話。。。

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