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20030705 プラズマボール(3)

 プラズマボール$${^{*1}}$$の中では、封入された不活性ガスが中心電極の高周波高電圧によって電離している。電離しているということはガス原子から電子がはぎ取られた状態であるから、電荷を持っている状態である。電荷を持った状態で運動すれば磁石の影響を受ける。フレミング右手の法則である。

 テレビジョン受像器のブラウン管に磁石を近づけると画像が乱れる。ブラウン管の中を走る電子が磁石の影響であらぬ方向へ行ってしまうからである。これと同様にガラス球の中の光の筋も磁石によって何か変化が出てくるかも知れない。理想としては光の筋が螺旋になって$${^{*2}}$$欲しい。

 磁石を手に取って近づけてみた。何やら光の筋に変化が起きているように見える。磁石の方に光の筋が吸い寄せられている。期待したように光の筋は螺旋状にはならなかったが、何かしら変化が出てきた。

 念のため磁石をガラス球のてっぺんに置いて磁石だけの影響を見ることにした。何も変わらない。磁石がある時と無い時とでは光の筋の状態に全く変化がない。

 磁石を摘んでいた指先の影響が出ていただけであった。

 恐らく磁石の影響は出ているはずなのだが、光の筋の変化としては現れてこないのだろう。使用した磁石は紙切れなどを冷蔵庫に固定する程度のものだったので、もっと大きくて強力な磁石ならば何か変化が出てくるかもしれない。ガラス球全体が入るようなU字型の磁石$${^{*3}}$$を使うと面白いことが起きるような気もする。

*1 20030704 プラズマボール(2)
*2 じしゃく忍法帳 / 第5回「電子レンジのマグネトロン」の巻
*3 三 島 徳 七 (みしまとくしち)

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