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20030830 亀捕りとザリガニ捕り

 今朝早くに、自動車で少し行った所へ息子と一緒に亀を捕りに行った。そこには仔亀がうじゃうじゃといるという話しであった。

 辺りに亀はいないかと探しながら川の堤防を歩いていると向こうから馬が来た。普段、道端で馬を見る$${^{*1}}$$ことなどないので二人ともぎょっとした。すれ違いざまに互いに「おはようございます」と挨拶をした。

 見つけたのは今年卵から孵ったと思われるミドリガメが二匹だけだった。しかもそれらは死んでいた。沢蟹も見つけた。これも死んでいた。

 馬が歩いていたり沢蟹がいたりで、相当山奥の自然が沢山あるような所だと思うかもしれない。愛知県の平野部$${^{*2}}$$で少し行けば宅地化が進んでいる所である。とはいっても周りは田圃だらけである。

 堤防を歩いていると何か亀がいそうな用水路を見つけた。住宅地の中にある用水路だが、水はきれいである。探してみたが亀は一匹もいなかった。そのかわり底を素早く動く生き物が沢山いた。たも$${^{*3}}$$ですくってみるとエビだった。ザリガニだった。しかしアメリカザリガニ$${^{*4}}$$のように赤くない。皆茶色である。しかもその用水路にいるのは5cm以下の小さいザリガニばかりである。大きな赤いザリガニが全くいない。

 これはもしかするとニホンザリガニ$${^{*5}}$$ではないかと、息子と二人で色めきだった。

 家に戻って調べてみるとニホンザリガニは北海道と東北地方にしか元々いないらしい。ということは捕まえたザリガニはアメリカザリガニその物であった。アメリカザリガニは昭和初期にアメリカから持ち込まれた$${^{*6}}$$のだから、それ以前は東北以南には「ザリガニ」がいなかったのである。

 アメリカザリガニによって在来種のニホンザリガニがいなくなったと思っていたが、それは北海道、東北の話であって、愛知県ではもともとザリガニなんかいなかったのである。完全に勘違いをしていた。幼少の頃から今までアメリカザリガニがニホンザリガニを滅ぼしたと思っていた。

 ということは明治時代より前は田圃や用水路ににザリガニがうろついているという風景は一切なかったことになる。何か変な感じである。

*1 JRAホームページ
*2 愛知県刈谷市中手町6丁目付近
*3 国語辞典 [ たもあみ ]
*4 アメリカザリガニ / 国立環境研究所 侵入生物DB
*5 Hokkaido Crayfish Crazy's ニホンザリガニ
*6 京都府レッドデータブック アメリカザリガニ

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