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20060414 ナンバー

 幼少の頃の遊び$${^{*1}}$$の更に続き。ナンバーという遊びがあった。軟式テニスボールを使う。遊ぶのに三人以上は必要である。三人以上いれば何人でもできるが、多すぎると上手く進行しないかも知れない。

 平らな地面に直径2m程度の円を描く。参加人数が多ければ円は大きめにする。円の中心から人数分分割する線を引く。分割された扇形の面積は勝敗に関係しないので適当にしておく。そして分割した領域に数字を書き込む。中心付近に中心に向かって書く。これがこの遊びの名前の由来である。

 参加者は自分の好きな数字の扇形に中心を向いて入る。遊びが終了するまでその参加者の番号として固定される。中心にテニスボールを置く。じゃんけん$${^{*2}}$$で最初に声を掛ける者を決める。決まったらその者はおもむろに「ナンバァー にぃ」などと叫ぶ。「ナンバー」後は日本語で番号を叫ぶ。叫ぶ番号は自分以外の番号である。該当する番号を呼ばれた者は中心に置いてあるボールを取る。それ以外の者は扇形の外に全速力で走る。番号を言われた者はボールを掴んだ瞬間、「ストップ」と叫ぶ。その声を聞いたら他の者はその場で立ち止まらなければならない。

 そして掴んだボールを立ち止まった者に円内から投げつける。当たれば、当たった者の減点となる。誰にも当たらなければボールを投げた者の減点になる。とにかく投げられたボールに触れば、減点になった。受け取っても駄目である。とにかくその場に足を付けたまま避けるしかない。足が動いても減点になる。

 投げたボールの動きが止まり、減点対象者が確定した時点で、各自元の扇に戻る。減点された者は自分の番号の下に「正」の字を書き入れる。今度は減点された者が「ナンバー」を叫ぶ。これを繰り返す。

 減点の累積が五点になった時点でこの一連の流れは中断される。五点になった者に対して「はりつけ」という罰が行われる。はりつけの対象者は壁に向かって立たされる。利き腕を水平にして、そのまま腕を他の者に壁へ押さえつけられる。手にボールを持たされ腕を押さえつけられたまま、投げさせる。投げさせると言うよりもボールを放たせる。手を離れたボールは力なく転がって止まる。止まった地点に壁と平行に線を引く。

 今度ははりつけ対象者は背を壁に付けて立つ。ボールが止まった線から参加者全員に順番に思いっきり投げつけられる。避けるのは御法度だ。これが「はりつけ」である。これをもって減点は全員帳消しになり、また最初からの勝負になる。

*1 20060413 四人そっく(2)
*2 20031124 どえらい名古屋弁

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