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20040610 やさしさの真実

 最近は「地球にやさしい$${^{*1}}$$」といった言葉をよく目にする。この言葉が出てきた当初はかなり違和感があったが、今では慣れてしまった。そもそも人間が自然の中の一部$${^{*2}}$$であるので、その人間が「地球にやさしい」など、おこがましいにも程がある。自己中心の考え方の極みである。ところが繰り返されると慣れてしまう。恐ろしいことだ。気を付けなければならない。

 表現の仕方はどうであれ、自然を保護していこうという気持ちは何もしないよりはましである。そのための努力は必要だろう。

 「地球にやさしい」のは大抵、商品である。地球にやさしい○○という広告文案で売り上げを上げていく。地球や環境へのやさしさが倍になってもその商品の売り上げが倍になれば現状維持、4倍ならば地球に「倍の厳しさ」を与えていることになる。「地球にやさしい」という言葉でこういった事柄に気付きにくくなっている。

 新しいエネルギーの開発$${^{*3}}$$で、よく話題になるは「太陽電池は本当に環境保全に役立つのか$${^{*4}}$$」である。太陽電池$${^{*5}}$$は太陽の光で発電するので火力発電や原子力発電のように二酸化炭素や放射能を排出しないので綺麗な発電装置である。ところが太陽電池を製造するには電気を沢山使用する$${^{*6}}$$。これでは何もならないということになる。

 電気を沢山使用すると言ってもどれくらいなのだろうか。屋根などに設置した太陽電池の寿命$${^{*7}}$$が尽きるまでに発電する電気よりも、太陽電池を作るのに多く電気が必要ならば間抜け$${^{*8}}$$としか言いようがない。少なければ、最初は他の発電方法を利用して太陽電池を作らなければならないが、太陽電池が発電の主流になればそれで発電した電気で新たな太陽電池が作れるので問題はない。

 真実はどっちなのだろうか。

*1 環境goo
*2 20030316 一神教と多神教
*3 NEDO:新エネルギー・産業技術総合開発機構
*4 ほめられもせず、くにもされず 太陽電池というモノ
*5 20030618 環境保全と免罪符
*6 ほめられもせず、くにもされず 太陽電池というモノ 太陽電池の製造にはエネルギーが必要です。
*7 ほめられもせず、くにもされず 太陽電池というモノ 太陽電池が本当の意味でエネルギーを生み出すのは
*8 20031018 バカについて

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