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20060729 佐渡旅行(5)

 佐渡島に渡るために船に乗った$${^{*1}}$$。席は特等席だ。大きな船$${^{*2}}$$なので、どこに特等席$${^{*3}}$$あるのかよく分からない。船の入り口で「一等席はあちら、二等席はこちら」と案内をしている船員に尋ねた。「特等席はどこですか」と尋ねると、船員は「後藤様ですね。お席はこちらです」と先導しだした。公共交通機関で名前を呼ばれるというのは滅多にない。珍しい体験である。

 特等席は個室になっている。部屋の入り口には名札が掲げてあった$${^{*4}}$$。今回の運航で特等室を使うのは我々家族だけのようだ。だからこちらから名乗らなくても船員の口から我々の名前が出てきたのである。個室の入り口は仕切られた広間の中にあり、特等室以外の客はこの広間に入ることができない$${^{*5}}$$ようになっている。広間$${^{*6}}$$には椅子が置いてあるだけで特に何もなかったが、一つだけ面白いものがあった。速力計が設置$${^{*7}}$$してあった。船は他の乗り物に比べて大して速度が出ないので、その速度が知りたいという欲求はなかなか湧かない。針が指し示す速度を見ても「そんなもんか」と思っただけだが、自分の乗っている船の速度を知ったのは初めてであった。

 個室内には二対の二段ベッドが設置$${^{*8}}$$してあった。旅館の部屋のように湯呑みと湯の入ったポットが置いてあり$${^{*9}}$$、自分でお茶を入れて飲むようになっていた。仲居さんがいてお茶を入れてくれる訳ではない。部屋に案内された最初の内は備品を珍しがっていたが、直ぐに飽きてしまった。景色も曇り空と海としか見えない。三時間弱の乗船である。子供達はうろちょろ動き回っている。

 暇なので、子供達をからかってやろうと思った。窓ガラスに映った丸い蛍光灯$${^{*10}}$$をデジタルカメラで写して「UFO$${^{*11}}$$が写った」と叫んでみた。子供達に直ぐにばれたが、少しの時間を潰すことができた。確か実際にこれと同じ撮影方法の未確認飛行物体があったはずだ。これを思い出して実際にやってみたが、昔の未確認飛行物体の写真と違い効果は直ぐになくなった。

 船とイルカとが一緒に泳ぐらしい$${^{*12}}$$ので、海面をじっと見ていたが全く現れない。そうこうしている内に佐渡島の小木港$${^{*13}}$$に到着した。

*1 20060728 佐渡旅行(4)
*2 佐渡が島[就航船案内]
*3 こさど丸
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*11 20000602 U.F.O.
*12 20060727 佐渡旅行(3)
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