見出し画像

型月円卓好きに贈る『アーサー王物語』のススメ(143):トリストラム卿の生い立ち~間男同士の争い~

前回までのあらすじ:美しきイソードとの涙の別れ。

間男同士の争い(第13~14章)

無事コーンウォールに帰ってきたトリストラム卿は一度メリオダス王のもとに戻って国と財産を分け与えてもらい、それからマーク王のもとに戻った。
しばらくは問題なく過ごしていたのだが、ここで前回の美しい別れを台無しにする事件が起こる。
セグワリデス伯の妻に、マーク王とトリストラム卿が惚れてしまったのだ。
また、この貴婦人もトリストラム卿の事を愛しており、それを知っていたマーク王は嫉妬心を抱いていた。

<ツッコミ>
この貴婦人はセグワリデス伯の妻である。セグワリデス伯の「妻」である。
間男同士で何やってんだよ!!!!!!!!!!!!
セグワリデス伯が気の毒でならねえよ!!!!!

セグワリデス伯爵夫人はある日、トリストラム卿に一夜を共に過ごさないかと誘った。
伯爵は強い騎士であるため、ちゃんと武装して来てくれとも言っている。
トリストラム卿はその通りにすることにした。

<ツッコミ>
出くわしたら殺し合いになるかもしれんから用心しろって事?
こわ……物騒すぎ……。

これらのやり取りは小人を通じて行われていたのだが、マーク王はこの小人をとっ捕まえて力づくでこれらの内容を聞き出す。
更に小人には口止めをした。

<ツッコミ>
どこもかしこも物騒すぎるんじゃが????
怖いんだが???

聞き出した情報でマーク王はトリストラム卿が通る日時、場所を割り出し待ち伏せをした。
そして通りがかったトリストラム卿を奇襲したのだが、生憎相手は超強いトリストラム卿である。
マーク王と部下二人はボコボコにされた。
だがトリストラム卿も無傷とはいかず、ひどい傷を負ったままセグワリデス伯爵夫人のもとに現れた。

さて、ひどい傷を負って現れたトリストラム卿に対し、セグワリデス伯爵夫人はどのような反応をしたのか。
しとやかに迎え入れ、(ん?)
お互いに抱擁しあい、(あれ?)
馬をこっそり馬小屋に連れて行かせ、(おや?)
武装を解いてあげて、(待って?)
軽く食事して、(ちょっと?)
ベッドに入った。(手当は!?)

<ツッコミ>
手当は!?(二回目)
なんとトリストラム卿、傷を放置しているのである。
馬鹿なの?????????????????
そのため、ベッドに血がついたそうだ(馬鹿なの??????????)。

セグワリデス伯爵夫人の従者がセグワリデス伯爵が近くに来ている事を伝えたため、トリストラム卿は武装して去る事ができた。
すぐにセグワリデス伯爵が来たのだが、ベッドに残った血の跡で傷ついた騎士が横たわっていたのがバレてしまう。


セグワリデス伯爵「この不誠実な裏切り者め。なぜおまえはわたしを裏切ったのだ。さあ、もしおまえがここに誰がいたのかをわたしに教えなければ、ここでおまえを殺すぞ」
セグワリデス伯爵夫人「ああ、あなたお許しを。殺さないで。あなたに誰がここにいたのかすべて話しますから」
セグワリデス伯爵「直ちにわたしに本当のことをすべて言え」
セグワリデス伯爵夫人「ここにトリストラム卿がわたくしとともにいて、わたくしのもとへ来る途中にトリストラム卿はひどい傷を負っていました」
セグワリデス伯爵「ああ、不誠実な裏切り者。そいつはどこにいる」
セグワリデス伯爵夫人「あなた、トリストラムは武装して馬の背に乗って去っていき、まだここから半マイルも行っていません」
セグワリデス伯爵夫人「よくぞ言った」


セグワリデス伯爵は武装してトリストラム卿の後を追った。

<ツッコミ>
バカタレ!!!!!!!!!!!
怪我してるってわかってるなら手当せえ!!!!
軽い食事しとる場合か!!!!!!!!!!

セグワリデス伯爵はすぐにトリストラム卿に追いついた。


セグワリデス伯爵「こっちを向け、不誠実な裏切り者」
トリストラム卿「わたしはあなたに攻撃をやめるように忠告する。とはいえ、わたしがあなたにしてしまった不当な行為については、できるかぎり攻撃に耐えることにしよう」
セグワリデス伯爵「いや、そうはさせない。なぜなら、わたしかおまえのどちらかが死ぬのだ」


なおトリストラム卿の方が強いのでセグワリデス伯爵はボコされて気絶した。
トリストラム卿はセグワリデス伯爵を放置して立ち去った。

<ツッコミ>
セグワリデス伯爵ー!
マジで可哀想……。

トリストラム卿はティンタージェル城でこっそり傷を癒やす事にした。
なおセグワリデス伯爵は側近に発見されて助かったので安心してほしい。

マーク王はトリストラム卿とセグワリデス伯爵が出くわした事を知らなかったが、トリストラム卿も自分を襲ったのがマーク王だとは気づかなかった。
トリストラム卿の見舞いにマーク王の使いの者がやってきたが、この後マーク王はトリストラム卿を心から愛する事はなかったのである。
セグワリデス伯爵は武術に優れている上にマーク王の甥であるトリストラム卿に手が出せず、事は有耶無耶になった。

<ツッコミ>
さ、最悪……! 身分が高くて強いからって自分の罪を踏み倒すとか……!
こいつ絶対ろくな死に方しないよ!(実際ろくな死に方ではないのである)

では、また次回。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?