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『スーパードクターK』『Doctor K』感想

『K2』こじらせた結果、前作の『スーパードクターK』『Doctor K』も買って読みました。
とりあえず読了直後の心境。

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夢ならばどれほどよかったでしょう
未だに(読み終わった直後)あなたのことを夢に見る(ウェッ)(泣きすぎて嗚咽)
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はい。私の情緒はボドボドである。

・恋する女子高生(偽)
といってもドクターTETSUを名乗りたいわけではない。それもこれもKAZUYAさんがあまりに魅力的なせいだ。
あんな優しくてあったかくて強くてかっこよくて可愛らしい人好きになるに決まってるだろ……!
高品くんだって「人間的なでかさとあったかさにひかれていった」って言ってたし!(マジでそういうモノローグがある)
パスポート盗られたりして思ったよりガバだし、普通に悪い奴に捕まる事もあるし、結構死にかけたり記憶喪失になったりして周りの人に助けてもらってるしでめちゃくちゃ心配になる人だ。
(読んでて一也くんとの血の繋がりを大いに感じてしまった。主人公ではあるんだけど同時に割とピンチになって周囲に助けてもらうヒロイン力も高いところが特に)
旅館の浴衣がつんつるてんだったり、高品くんにマントを貸してあげたり、魚おろすのがとんでもなく下手くそだったり、上司のコーヒーに雑巾汁入れた話聞いてそっと飲んでたコーヒー置いたり、高品くんと斎藤くんの微妙な関係性に全然気がついてなかったり、本当に可愛らしい人だ。
何故死んだKAZUYAさん……もう『K2』のあんた関連のエピソード涙なしに見られねえよ……! この喪失感、アルクェイドルートで『Lost』が流れ始めた時とシン・ウルトラマンで『M八七』が流れ始めた時に匹敵するよ。夢ならばどれほど(以下略)。
一人先生はもうこの人の享年を越えてしまっているんだと思うと一人先生が健やかに生きている事への喜びとKAZUYAさんが早死してしまった事への悲しさが同時に襲ってくる。
私はこの場を借りて一人先生と一也くんに言いたい。
生涯健康で長生きしろ。できれば120歳くらいまで生きてくれ。
君たちの白髪姿を見られる事を心から祈っている。

・好感度モンスターとその弱点
『K2』で「好感度モンスター」と言った場合は富永先生の事だが、『スーパードクターK』『Doctor K』では高品くん(父親の方)の事を指す。これは覚えて帰ってくれ。
『K2』を読んだ人は「富永研太が嫌いな奴とかおらん」と思っているだろうが、『スーパードクターK』『Doctor K』においては高品くんがそのポジションに当たる。高品龍一が嫌いな奴とかおらん。私も好きですっていうか推しです。
友人の子が無事生まれるかめちゃくちゃ心配してくれたり、友人の大出世に泣くほど喜んでくれたり、甘いの苦手なのに友人のためにケーキ味見ノックしてくれたり、癌になったKAZUYAさんのためにものすごく悩んでも最終的に主治医になってくれたり、そんな奴を嫌いになれるだろうか? いやなれんわこんなん。そんな奴がピンチの時に見捨てられるだろうか? いや見捨てられんわ。仕事ほっぽりだしてでも駆けつけるわ。実際朝倉くんがそうしてたわ。KAZUYAさんだってそんな高品くんの事が患者側の身になると心強いと言っていた。わかる……わかる……。
そんな強い絆で結ばれたKAZUYAさんと高品くんが、あの空港の別れが最後なのがマジでつらい。本当に名シーンだったけど。マジでつらかった。最終的にlemonするって分かってたのに。悲しい嘘の約束を守れなかったからこそ「また会えたんだ」が重い。
一人先生は富永先生と死別してないのがマジで救われる。二人とも健康で120歳まで生きろ。末永く仲良くしろ。「ねこちゃんだと思って近づいたらビニール袋だった」みたいな超くだらない話して笑い合え。マジで頼む。
でも彼には当然欠点もあり、割と頻繁に「高品くんさあ……」とは言いたくなる。
想定の500倍しょうもない理由で事故って死にかけるし(事故現場行ってみたら友達が倒れてたKAZUYAさんの気持ち考えろよ!)、酒癖悪いせいで未成年職場に連れ込んでそういう事した疑惑をかけられKAZUYAさんにまで疑われるし、吸血鬼騒動で一番ビビり倒して「ひゃああ……」とか言っちゃうし、何度も「この……バカ! おバカ!」と言いたくなった。
でもこんなのは全然大した事ではない。一番「高品くんさあ……」と言いたいのは息子の龍太郎くんの件である。なんでコミュ力EX好感度モンスターのくせに息子に対してだけはコミュ力ゴミになるねん!!!!!!
子供大好き高品くんの事だから、当然自分の息子ときたら可愛くてたまらないだろう。なら!!!!!!! それを!!!!! 本人にわかるように伝えろ!!!!!
愛する息子に「普通の親子の会話したい」とか言わせんな!!!!!!! こっちが悲しくなるわ!!!!!
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高品龍一「お前だってそうだぞ 自分で決めるんだ! 自分の生きる道を……!! 龍太郎!!」
(『K2』432話トレードその5より)
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本人に言え~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!
モノローグすな!!!!!!!!!!! そんなんだから眼の前で「もっちゃんだけが頼り」(訳:オヤジは頼りにならない)って言われちゃうんだぞ!!!!!! 凹んでないでなんとかせえ!!!!!
いつまでも自分も息子も元気とは限らんのやぞ!!!!! この漫画普通に主要キャラも重い病気になるし大怪我するんだぞ!!!!! 手術室和解(※怪我や病気になった片方をもう片方が手術するなどするのをきっかけに和解する事。富永親子などが典型例)が必ず成功する保証なんてないんだぞ!!!!
っていうか黒須親子みたいな事になったら私が立ち直れないんだが!?!?!??!
一刻も早く腹割って会話せえ!!!!!!!!!
お話がハッピーを生むんだッピ!!!!!!!

・恋する女子高生(真)
恋する女子高生(真)ことドクターTETSU、想定の500倍好意がわかりやすいな……。
KAZUYAさんを真似してか「Tと呼んでもらって結構だ」って言ったのに誰にも呼んでもらえないし、KAZUYAさんっぽい誰かに殺されかけたら本気でびっくりしちゃうし、KAZUYAさんが曇ってたら殴って叱咤してくるし、KAZUYAさんが撃たれたと聞いてブチ切れ、「オレはお前が死んだなんて信じねえ」と大慌てで駆けつけようとするのはもうKAZUYAさんだいだいだいちゅきとしか言えんのよ。
これを見た後に『K2』143~145話「ノート(前編・中編・後編)」読むと重さが段違いなのよ。
「とても忘れられないそれだけは確か」じゃん……。
ああいう病気なので長生きできるかはわからないが、譲介くんはきっと約束を守ってくれるだろう。
彼が1人で死ぬことがないのは救いである。

・君が元気でいてくれた事が私はとても嬉しい
ぎみばのぞまれでうまれでぎだんだよぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(泣きながら)
誰の話かというと、朝倉省吾くんである。
『スーパードクターK』の序盤で生まれた省吾くんは両親に愛されてすくすくと育つ。最後に出たのは日本に帰る途中で飛行機が落ちた回だったと思うが、その時は立って歩いて喋っていた。子供の成長は早い。
そして『K2』では大人になった彼が登場する。最初に読んだ時は「おっ可愛い顔だな」くらいだったが、今となっては……「おおぎぐなっだねえ!!!!」。これである。
それ故にトラウマ回のきつさが増す。ぎみばのぞまれでうまれでぎだんだよぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(二回目) みんな君を助けるためにものすごく頑張ってたんだよぉ!!!!!
でも「PUSHU」は絶対ざけてたでしょ。

・この漫画何?
何? この……何?
リアリティラインが凄まじい勢いで上がったり下がったりするのでたまについていけなくて「お、おう?」ってなるんだけど?
なんで主人公が胃癌で手術した後すぐの回に主人公が身体の中にいる得体の知れない何かと会話する回ぶっこんでくるの? ジェットコースター並の高低差で耳キーンするんだけど????
人間AED? ヒルに寄生されて吸血鬼に? 呪いの館? 突然出てくるいかにも悪役のやべー奴? スペースシャトルで手術?幽霊に手術される? 快楽製造マシーンと催眠術の合せ技?
そうはならんだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
なっとる!!!!!!!!!!!!!!!!!!! やろがい!!!!!!!!!!!!!!!
いや、『K2』もたまにそういう時あるけどさあ(トラウマ回の「ぐばん!」とか)……でももっとこう……手心というものを……(回数多すぎ案件)。

そんなわけで皆『スーパードクターK』『Doctor K』を読んで情緒を終わらせてほしい。
このつらいお気持ちを私だけでは抱えきれないので。

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