NHKドラマ『やさしい猫』今週土曜日夜10時から始まります。

「不法滞在は犯罪者だ！」と言う人は、バカかレイシストかその両方を兼ね備えた人です。
刑事裁判において有罪判決を受けた者が犯罪者です。ウィシュマさんもそうですが、この小説に登場するスリランカ人も、起訴されていません。

オーバーステイ＝犯罪もまちがいです。
なにかの事情でオーバーステイとなったとき、入管に自ら出頭して、次のいずれかを選択すれば、犯罪にも強制送還にもなりませんし、収容されることもありません。
・在留期間の更新申請を特別に受理してもらう
・航空チケットを購入するなど、出国準備をして出頭する
・在留特別許可を求めて出頭する

「オーバーステイは、バブルで人が足りない時は外国人労働者が必要なので、警察も入管も黙認でした。二十年、三十年いる人に、今更景気悪くなったから帰れってひどいでしょ」（原作より）

私はドラマも映画も小説も、法廷モノが好きなのですが、この小説もメインではないですがそれに含まれます。主人公の女子高生も証人として立ちます。
私たちは主人公と共に、入管制度について知り、行政、政府の方針の矛盾や人権軽視について知っていくことになります。
原作は一気読みしました。とてもおもしろいです。