『業平』

『業平』おもしろい。
冒頭の舞台が春日だったので、どんなところだろうと<春日>で画像検索したら、オードリーの春日ばかり。
そうじゃない・・・。
たしかにこの小説は中学生にとってはエロい。
「平城京は若草が匂う・・・・・・・それともこの匂いは女人の香りか・・・・・・」
で、この後業平はある家の柴垣の隙間からのぞきをするんですよ。美人姉妹が何かの遊びに打ち興じているのを。それでね、「私はあなたたちを見ている」と知らせるために、歌を侍従に届けさせるの。
「あなた方の匂い立つ若さが充ち充ちて、私の心もお二人の美しさに染まってしまい、心は限りなく乱れております」
これではストーカーだけど、教養に溢れているなら許されるの。
光源氏のモデルとも言われている業平は、この物語が始まったとき、15歳でした。帝の直系の孫で眉目秀麗、歌才にも秀でたのはやんごとなき生まれのおかげだが、教養は高められるぞよ。一歩でも業平に近づこうな、中学生諸君。


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