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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【2月7日㈬~2月13日㈫】

只今、2月14日の17時過ぎ。ロンドン、ヒースロー空港でベルリン行きの乗継便を待っているところです。

ロンドン到着までの間に機内で今週の通信をアップするつもりだったのですが、Wi-Fiが不安定で繋がらなくなることも多く(なのに18ドルも取るのは納得行きません!JALさん、無料にすべきです!)、ウトウトしたり、映画を観たり(見逃していた『愛にイナズマ』を観ました)、ワインをガブガブ飲んでいるうちに(ミニボトル、4本も飲んじゃった)到着してしまいました。

予定通りに飛行機が飛べば、ベルリン、ブランデンブルグ空港には22時の到着。ホテルにチェックインするのは23時を過ぎてしまいそうですが、明日の朝からベルリン国際映画祭と同時開催のEFM(European Film Market)で、セールス会社とのミーティングが30分おきにビッチリ入っているので、部屋に入ったらすぐにパッキングを解いて風呂に入り(たぶんシャワーしかないのが悲しい…)、遅くとも午前1時には寝たい気持ちです。お腹が空いたら眠れなくなるので、部屋でお湯を沸かして(部屋に湯沸かしポットがあるのは、事前にメールで確認済み)、スーツケースに忍ばせたペヤングを夜食に食べるつもり。ロンドン便には、某独立系大手配給会社の会長も乗っていらっしゃいましたが、会長はペヤングは食べないだろうなぁ…。でもお腹空いたらどうするんだろ?ルームサービス24時間対応の高級ホテルかな?

…なんて話は置いといて、映画祭。コンペティション部門の出品作については3週前の当通信で触れましたが、他の部門の出品作にも目を通しておかなければなりません。パノラマ部門の作品は、過去に3本も配給しているので要チェック。有名監督だとアンドレ・テシネの『My New Friend(英題)』という作品が出ます。4月27日に公開される『システム・クラッシャー』の監督の新作で、シーアシャ・ローナン主演の『The Outrun』という作品も気になります。ジョージア映画『ダンサー そして私たちは踊った』の監督の新作『Crossing』も観なくちゃです。ドキュメンタリーも多く選出されていて、気になりだすと全部気になってしまいます。

コンペ、パノラマに次ぐ、第三の部門、という感じのフォーラム部門。元々若手監督を支援する目的で始まった部門だそうで、実験映画や野心的なドキュメンタリーが多い印象で、ザジで配給した作品はまだ無いのですが、今年は日本から三宅唱監督の『夜明けのすべて』、想田和弘監督の『五香宮の猫』の2本がエントリーされています。個人的にはジョージアのラナ・ゴゴべリゼ監督(『金の糸』)のドキュメンタリー『Mother and Daughter or Night is Never Complete』という作品が気になります。

ベルリンには、他にも子供が主人公の映画が中心のジェネレーション部門(4歳以上と14歳以上、二つのカテゴリーに分かれています)、2020年に新設された、よりエッジの効いた映画が選ばれるエンカウンターズ部門がありますが、私は去年までこの2つの部門はほとんどノーチェックでした。何故かと言うと、あくまで個人的見解なのですが、ジェネレーション部門の作品は、日本で興行を成立させるには話がシンプル過ぎる印象、エンカウンターズ部門は商業的では無さ過ぎる印象を持つ作品が多かったからです。が、しかし、今年に入ってから、一昨年のジェネレーション部門に出ていた『コット、はじまりの夏』、去年のエンカウンターズ部門に出ていた『HERE』が相次いでスマッシュヒットしていて、認識を改めたほうが良いかも…という気になっている今日この頃なのでした。『HERE』は未見ですが、『コット~』は出張前に観ることが出来ました。シンプルと言えばシンプルな話でしたが、とても豊かな映画でした。先入観はいけませんね。

…ということで、今年はジェネレーション部門とエンカウンターズ部門もちゃんとチェックしました。ジェネレーションには、『在りし日の歌』のワン・シャオシュアイ監督の新作『Above the Dust(英題)なんてのもあったりして、やっぱり細かく調べておかないと…という感じです。前半3日間はミーティング中心、後半3日間は試写中心の予定。良い映画との出会いはあるのでしょうか…。

ロンドンも13℃くらいあるらしく、空港内も全然寒くありません。

そうこうしているうちに、外もすっかり暗くなり、そろそろ搭乗ゲートに向かう時間となりました。私の出張中、東京では、今日は5月公開の配給作品の試写状発送作業、明日は予告編ナレーション入れ作業が行われます。何週にも渡って前フリしていた映画ですが。来週にはやっと情報解禁出来そう。どんな反響を頂けるか、楽しみでなりません。どうぞお楽しみにお待ち下さい!

texte de daisuke SHIMURA






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