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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【3月13日㈬~3月19日㈫】

3月16日㈯、名古屋 今池に開館したナゴヤキネマ・ノイにお祝いに行ってきました。40年以上の長きにわたって、名古屋とその周辺のシネフィルに愛されつつ昨年7月28日に閉館した名古屋シネマテークの跡地に、シネマテークの元スタッフの皆さん、永吉支配人、仁藤さん、前支配人 故平野勇治さんのパートナーである安住さんが中心になって運営会社を立ち上げ、クラウドファウンディングを経て、7か月半ののちに新たにオープンさせた劇場です。

光栄なことにうちの配給作品“カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol.2”をオープニング番組の片方に選んで頂き(一方は東海テレビ制作のドキュメンタリー『その鼓動に耳をあてよ』)、初日15:20から『吸血鬼』が上映されるので、「これは立ち会わないワケには行かない!」と、そのタイミングで劇場に伺いました。ちょうど前の回の『その鼓動に~』の上映後の舞台挨拶が終わり(満席!)、足立拓朗監督と、ドキュメンタリーに登場している病院の方々のサイン会(映画は名古屋市の救命救急医療拠点・名古屋掖済会病院を描いた作品)が始まるところで、ロビーは大混雑。笑顔、笑顔の初日風景で、見ているこちらも嬉しくなりました。

お祝いのお花がズラリ!弊社も、地元のセンス良い花屋さんをネットで見つけてお願いしました。

肝心のザジ配給作品『吸血鬼』も満席。次の回の『ミカエル』も、満席にこそなりませんでしたが大盛況で、晴れの日に役目を果たせた感じでホッとしました。“カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol.2”は、この後も4月5日まで1日2作品ずつを日替わり上映しますので(毎週火曜日は休館です)、ご来場頂ければ幸いです。

支配人にもお話させて頂きましたが、今後も「これはノイさん(という呼び方で良いのでしょうか?)で上映して頂きたいな!」と思う作品や特集企画が頭の中にいろいろあるので、少しずつ具現化出来たら、と思っています。そして何よりも、末永くお付き合いが出来たら!と願っています。何はともあれ、あらためましてオープンおめでとうございます!!

『吸血鬼』上映前の、リニューアルした場内の様子。若いお客様も多数!

さて。ここ数年は12月、もしくは11月に開催されていたフランス映画祭ですが、去年は開催が無く、今年からは3月開催に変わり、昨日20日から横浜ブグ13をメイン会場にしてスタートしました。今年から、映画祭の正式名称に“横浜”が復活して、“横浜フランス映画祭 2024”となっているのにお気づきになりましたでしょうか?1993年の第1回から2005年の第13回までは“フランス映画祭 横浜“でしたが、2006年に東京での開催になってから、その後2018年に横浜に戻ってからも、“横浜“の文字は消えたままでした。再び“横浜”と名乗ったのは、共催の横浜市が再び本気を出した、と理解して良いのでしょうか?

パシフィコ横浜のメインホールを上映会場にしていた13回までは、出品作を観たり、来日しているセールス会社の担当者とミーティングするために連日横浜に通っていた身としては、やっぱり“フランス映画祭“と言えば“横浜“。年を追うごとに地元の映画ファンに“横浜フランス映画祭“が定着していくのも肌で感じていました。当時は映画祭も予算が潤沢にあったのだと思います(横浜市からの助成も)、配給会社のバイヤーを近隣ホテルに1泊招待してくれていた時期もあったので、映画祭での仕事を終えた後、同業の皆と野毛に繰り出して、夜遅くまで飲んだりしたのも楽しい思い出です。

ですが、2018年に上映会場は横浜に戻ったものの、セールス会社とのミーティング会場(フレンチ・フィルム・マーケット)は都内のホテルなのが通例となった現在は、名称に“横浜“の文字が復活しても、私にとってフランス映画祭の“横浜感“は失われたまま。国内(主に都内)の配給会社の方にとっても、フランスのセールス会社の担当者にとっても、横浜でのマーケット開催は、「東京から時間がかかる」と不評だった、と聞いていますが、私個人としては映画の上映もマーケットも同じエリアでやったほうが、映画祭に集中出来て好きでした(タダでホテルに泊まって、終電を気にせず野毛で飲みたいから、というワケではなく!笑)。こんなところでブチブチ言ったところで、私の意見が反映されることは決してありませんが、来年はどうなるでしょうか…?

で、今年のフレンチ・フィルム・マーケットは、去年オープンした歌舞伎町タワーの上階部分のホテル、HOTEL GROOVE SHINJUKUのバーエリアのスペースを利用して、18日㈪、19日㈫の2日間にわたって行われました。私も、ベルリンでミーティング出来ていなかった何社かの担当者とミーティングするため、初めて足を踏み入れました。歌舞伎町タワー、金かかってます。今回は時間がなく、他のフロアを探検出来ませんでしたが、近いうちに109シネマズプレミアム新宿を体験してレポートしようと思います。ちなみに来日中のセールス会社の皆はこのホテルに滞在しているそう。お隣のTOHOシネマズ新宿のビルの上にいるゴジラが、部屋から見れたりするのかな?

texte de daisuke SHIMURA


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