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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【12月6日㈬~12月12日㈫】

先週の当通信でお伝えした通り、2週間にわたって応募を受け付けていた“ザジフィルムズ35周年記念アニエス・ヴァルダ カレンダー“プレゼントの抽選を行いました。10名の当選者の皆さんにXのDMでご連絡したところ、全員が送付先の情報を記して返信して下さり、滞りなく発送が済みました(当選者の中に、送付先を期日以内に折り返して頂けなかった方がいらっしゃった場合は、ハズレた方向けに“二次抽選“を実施する手はずだったのですが、そのチャンスはなくなりました)。早速Xに、カレンダーの写真を上げて下ってる方もいて、無事お手元に届き始めているご様子。どうぞ1年間、愛でて頂ければ幸いです。

そのカレンダーを携えて、ここ一週間は日頃お世話になっている劇場やDVD、ブルーレイの発売販売会社、テレビ局や配信の会社に年末のご挨拶周りに伺っています。どちらでもカレンダーは大好評。嬉しい限りです。

ご挨拶周りで、特に劇場さんとお話していて必ず、と言っていいほど話題に上るのは、ここのところの洋画興行の厳しさ。特にうちの会社の“主戦場”でもある、いわゆる“ミニシアター系”と言われるマーケットでは、コロナ以降高年齢層のお客様が戻りきらず、大きなヒット作が生まれにくい状況が続いていて、その流れを変えてくれる作品が現れるのを皆が切望している今日この頃です。今週末はアキ・カウリスマキ監督の『枯れ葉』、トラン・アン・ユン監督の『ポトフ 美食家と料理人』という、文句ない実績を持つミニシアター界のスター監督たちの期待作がスタートするので、ぜひドカンと一発大ヒットして、市場を牽引してくれたら…、と願っています。

さて。その厳しいミニシアター市場の中にあって、サプライズヒットとなった『オオカミの家』なのですが、昨夜はそのヒットを祝して、関係者一同が介する、忘年会を兼ねた打ち上げが行われました。

他社さんではどんな基準で作品ごとの“打ち上げ”をやるのかリサーチしたことが無いので分かりませんが、うちの場合は過去打ち上げを行った映画の共通しているのは“予想を遥かに超えるヒットを記録した作品“だということ。過去に打ち上げを行ったのは2004年の『幸せになるためのイタリア語講座』、2018年の『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』、で今回が3度目です。ちなみに、大入り袋を出したのは、これら3本に2005年の『サヨナラCOLOR』を加えて4本(『サヨナラ~』は初日舞台挨拶の後に監督、出演者の方々と打ち上げをやったので、日を改めてヒットをお祝いする打ち上げをやることはありませんでした)。35年会社をやっていて、打ち上げ3回は少な過ぎ、という話もあります。あと5年のうちにもう1回やれたとして、やっと10年に1回…。

『オオカミの家』打ち上げの会場は、丸の内線 新中野駅で降りて、地上に出てすぐの裏路地にある“CASA DE EDUARDO“(エドゥアルドの家)というチリ料理レストラン。打ち上げの店を選ぶ際、その映画にゆかりの国のレストランを選ぶことが多いのですが(『バッド~』はタイ映画なので、当然タイ料理店、『幸せになるための~』はデンマーク映画ですが、映画の内容にちなんでイタリアンレストランでした)、今回インターネットで“チリ料理レストラン”と検索して出てきたのが、こちらのお店。“都内唯一のチリ料理店“だそうなので、速攻で決めました。

入り易い…とは言い難い店構えですが、いったん入ってしまえば我が家のよう(笑)。

当日ご出席頂いたのは、今回の公開の仕掛け人ともいうべきY氏と、Y氏の会社のスタッフ、ビジュアルデザインを手掛けて下さったデザイナーさん、予告篇ディレクターと動画を担当して下さったクリエイターの方、字幕翻訳の方、そして上映して下さった都内の劇場の担当者の方々。ザジのスタッフを加えて総勢17名が出席しての会でした。

散会前に店の前の路地で集合写真。その後、数名は残ってワインをもう1本空けたそうな。

実はこんな大事な会なのに、食べログで見ただけで決めてしまって実際にお店を下見に訪れることもありませんでした。なので店に着いて軽く動揺。食べログに出ていた写真と違って、狭い…。17人も座れるのか…。

何とか座れました。ちょっとギュウギュウでしたが、店主のエドゥアルドさんが明るくて楽しいキャラクターなのもあって、かえって親密さが増す結果となりました。料理は“エンパナーダ”という、大きな貝の形のようなパイに具が入った南米ではポピュラーな料理から始まって、アボカドを挟んだホットドック、チョリソー、鶏手羽や牛などが次々に出てくるコース。いまいち“チリ料理“がどんなものなのか分かりませんでしたが(笑)、ボリュームたっぷりで大満足。2時間飲み放題コースだったのですが、結局3時間半も居座ってしまいました。一体チリワインを何本空けたのでしょうか…。

さてさて。年明け1月26日㈮からBunkamuraル・シネマ渋谷宮下で公開される『ノスタルジア 4K修復版』の予告篇が、昨日ネット解禁になりました。予告篇だけで、その映像の美しさが感じられると思います。ぜひご覧になってみて下さい。大スクリーンでもこの予告篇観てみたいので、『ポトフ 美食家と料理人』観に行かなきゃ!

texte de daisuke SHIMURA

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