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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【12月28日㈬~1月4日㈫】

新年あけましておめでとうございます。映画館でお仕事されている皆さんの中には、お休みは元日一日だけ、もしくは元日朝の回だけ休映で午後からはお仕事という方もいらっしゃったと思います。サービス業の方は大晦日も元旦も普通に働いていた方もいらっしゃいますよね。「最近は元旦から開いてるから便利だな~」などと呑気に思ってますが、ホントに有難いことです。

うちの会社はちょっとゆっくり目で、今日5日が仕事始め。普段まともに有給を取る社員がいないので、こういう時に半ば強制的に1日でも多く休んでもらうようにするため…なんて社員思いなフリをしてみましたが、私が長く休みたいだけ、という噂もあります。2020年末はコロナ禍で帰省を控えた社員がほとんどだったのですが、昨年末から新年は2年ぶりに実家に帰ってゆっくりしてきたようで何より。戴きものの、冷蔵庫に入れたままになっていたシャンパンを開けて皆で乾杯して、通常業務に戻ったところです。

元旦、多摩川ロング走をした際に撮った、立川辺りからの富士山

年末は30日に横浜ジャック&ベティに出向き、先週の当通信で書いた通り『MONOS 猿と呼ばれた者たち』を観終えた姉たちと合流、忘年会に流れました。年末で世間の皆さんはお忙しいから『MONOS ~』のお客様の入りは厳しいだろうな、と思いきや、座席が半分以上埋まる盛況ぶり。ちなみに姉たちの映画の感想は「ぐったり」の一言。いつものザジの映画っぽくなくて戸惑った様子、少々刺激が強かったようです。

その日は忘年会を終えて東横線に乗り、そのまま渋谷に出て、ついでにシアター・イメージフォーラムの“奇跡の映画 カール・テオドア・ドライヤー セレクション”の様子も見に行きました。こちらもおかげさまで多くのお客様で賑わっていました。その盛況ぶりは三が日も続き、3日の月曜日は劇場のサービスデーでもあったので、『奇跡』の上映回は満席!ここ数年「ほぼ満席」「パッと見、満席に見える」(笑)というのはありましたが、正真正銘の満席は、おそらく3年前の『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』以来。苦節3年…。思わず正月休み中にもかかわらず、社員の皆にLINEで報告してしまいました。

『ゲアトルーズ』の一場面

さて。幸先良いスタートを切ることが出来た2021年、上半期は前々回の通信でお知らせした通り、3月4日からはピエル・パオロ・パゾリーニ監督の生誕100年を記念して『テオレマ 4Kスキャン版』と『王女メディア』の連続上映が始まります。トップに貼った麗しいテレンス・スタンプは、今年のザジの年賀状に使用した画像。社員から届いた知り合いの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこんなところで告白してしまいますが、私は年末年始の雑事のかまけて(卓上カレンダーに社名スタンプを押す、とか。笑)、例によってまだ一通も出せていません。これをお読みくださっている知人友人の皆様、寒中見舞いになるかもしれませんが、そのうち届きますので気長にお待ちください。現在上映中のドライヤー作品も、SNSで「今回初めて観て衝撃を受けた」と書いてくださっている方も多くいらっしゃって嬉しい限りなのですが、このパゾリーニ2作品も初めてご覧くださる方がどう受け止めて下さるか楽しみでなりません。

パゾリーニに続いて6月には韓国の新作映画を配給することになっています。こちらは前述の年賀状には関係者の方々向けにLINE UPとして載せているのですが、ウェブ等での正式な情報解禁は来月頃になる予定です。去年3月の大阪アジアン映画祭で何の予備知識も無しに観て、がツンとやられた一本。一筋縄では行かない作品なのですが、私的には今年のイチ押しです。どうぞお楽しみにお待ちください。

下半期はどうしようかと、今頭を悩ませている最中。新作は何本か候補があったのですが諸事情(すでに他社さんに売れてしまったり、社内で意見がまとまらなかったり)で買い付けには至らず。現在、“いばらの道”(ヒットへの道は果てしなく遠い)が予想される作品が机上にまだ一本残っていますが、決心がついていません。一方のクラシック作品も、各社さんが積極的に手掛けるようになってきた昨今なので、“ザジフィルムズならでは”と思える企画は何か?(自己満足ではありますが)と頭を悩ませている最中です。

そしてまだまだ終わらないコロナ禍…。もういい加減に勘弁してくれ、という感じなのですが、ふたたび大きな波が来て映画館が休館になったり、座席制限をせざるを得ない事態が起こらないことを祈るばかりです。皆様におかれましても、今年一年が健康で良い年になりますように!今年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

texte de daisuke SHIMURA










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