DDオースと関西帝王戦レポート

どうももすぎです。
今回はおそらく私以外に使用者がいないDDオースについて書きたいと思います。
また、今回もヴィンテ鯖の支配者、添削様に「記事を提供すれば貴方をDoomsdayのパイルに組み込むのは勘弁してさしあげますよ」のようなありがたいお言葉をいただいたような気がするので、頑張って書きます。

1.DDオースとは

ティムールカラーで組まれるオースに、≪暗黒の深部≫と≪演劇の舞台≫を入れることにより、サイドボード後の≪封じ込める僧侶≫や≪墓堀りの檻≫を躱すことを目的としたデッキです。
また、その他にも色の合う強力なプレインズウォーカーを大量に採用することでデッキパワーの底上げも図っています。
通常のオースよりも多角的な攻め方をするため、受け身のデッキに対して対処を難しくさせるので強くなります。
ヴィンテージ環境においても、マリットレイジは環境に飛行クリーチャーが少なく、インスタントタイミングで出現する破壊不能であるため除去手段が限られ、1撃で相手を倒せる優秀なフィニッシャーです。

2.DDオースの構成・デッキリスト

私が関西帝王戦で使用したデッキリストです。
メインボード
土地22
3≪禁忌の果樹園≫
2≪Tropical Island≫
2≪Volcanic Island≫
1≪Taiga≫
1≪島≫
3≪霧深い雨林≫
3≪沸騰する小湖≫
1≪不毛の大地≫
1≪露天鉱床≫
1≪ボジューカの沼≫
2≪暗黒の深部≫
2≪演劇の舞台≫
呪文38
1≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫
1≪Time Walk≫
1≪思案≫
2≪定業≫
1≪ギタクシア派の調査≫
1≪Ancestral Recall≫
1≪渦まく知識≫
3≪輪作≫
1≪精神的つまづき≫
4≪意志の力≫
1≪否定の力≫
1≪時を越えた探索≫
1≪呪文貫き≫
2≪紅蓮破≫
4≪ドルイドの誓い≫
1≪ドラゴンの息≫
1≪覆いを割く者、ナーセット≫
2≪ダク・フェイデン≫
3≪レンと六番≫
2≪王冠泥棒、オーコ≫
1≪Black Lotus≫
1≪Mox Sapphire≫
1≪Mox Emerald≫
1≪Mox Ruby≫
サイドボード
2≪貪欲な罠≫
2≪精神壊しの罠≫
1≪無のロッド≫
1≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫
2≪古えの遺恨≫
2≪夏の帳≫
2≪活性の力≫
1≪外科的摘出≫
2≪紅蓮破≫

画像1

画像2


デッキの構成ですが、
〇土地
・≪禁忌の果樹園≫
PWとの相性が悪く、≪輪作≫で水増ししているため3枚。
・デュアルランド
非青カードが多く、フェッチから輪作のコストにしやすいTaigaを1枚採用
・島
≪不毛の大地≫を持つ相手に1t目に≪思案≫や≪定業≫から動く場合、2t目に≪ドルイドの誓い≫を設置するために必要。
・フェッチランド
≪島≫と≪Taiga≫採用のため青赤と青緑で3枚ずつ。≪レンと六番≫のための最低6枚。
・≪ボジューカの沼≫
≪輪作≫からサーチでき、ドレッジ、サバイバルにメインから勝てる可能性を上げるため1枚採用。また、≪輪作≫が≪ヨーグモスの意志≫への確定カウンターにもなる。
・≪暗黒の深部≫
追加の勝ち筋。1枚引ければよく≪輪作≫もあるため2枚採用。
・≪演劇の舞台≫
≪暗黒の深部≫と同様の理由で2枚採用。
・≪露天鉱床≫
≪レンと六番≫の相棒で、よく≪輪作≫で探すカード。苦手な≪カラカス≫や ≪Bazaar of Baghdad≫を割れるので優秀。
・≪不毛の大地≫
2枚目の≪露天鉱床≫。枠が足りないため1枚のみ。
〇クリーチャー
・≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫
クリーチャーはこれ1枚に絞ることで枠の確保とゲームプランの立てやすさとライブラリー修復を兼任。≪剣を鍬に≫や≪暗殺者の戦利品≫で除去されず、1回の攻撃でゲームを決められるので採用。
〇ソーサリー
・≪Time Walk≫
土地の追加プレイやPWの能力の起動が重要なので必須。
・≪思案≫
初動の安定化やパワーカード、対策カード、コンボパーツ探しのため。
・≪定業≫
追加の≪思案≫。枠の都合で2枚。
・≪ギタクシア派の調査≫
序盤は相手のデッキ把握、中盤以降は≪意志の力≫の弾として優秀なので採用。
〇インスタント
・≪Ancestral Recall≫
最強の青いカード。入れない理由がない。
・≪渦まく知識≫
手札に来たクリーチャーや≪レンと六番≫で拾った土地を戻してアドバンテージに変換できる。フェッチ以外に≪輪作≫でもシャッフルをかけられる。
・≪輪作≫
一般的にはオースに採用されないカード。DDコンボ完成以外にも≪露天鉱床≫、≪禁忌の果樹園≫、≪ボジューカの沼≫、サイドの≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫と有用なサーチ先が多い。≪精神的つまづき≫が制限になり使いやすくなった。
・≪精神的つまづき≫
後手の1t目でも使える優秀なカウンター。もし制限でなければ4枚入れたい。
・≪意志の力≫
高速コンボから身を守ったり、キーカードを通すためにも使える。
・≪否定の力≫
5枚目のウィル。自分のカード通すためには使いづらいが、素撃ちがしやすい。
・≪時を越えた探索≫
強力なサーチカード。ボトムの5枚を把握できるのでオース死を防げるという隠された効果もある。
・≪呪文貫き≫
≪精神的つまづき≫の枠を埋めるカード。モックスなどのマナアーティファクトのせいで賞味期限が短いので、撃てるときに撃ったほうが強い。カードパワーは控えめなので1枚のみ。
・≪紅蓮破≫
苦手な逆説にメインから勝つ可能性を上げるためのカード。≪時を解す者、テフェリー≫や≪王冠泥棒、オーコ≫に対して後引きでも仕事をするのが偉い。≪意志の力≫の弾にできないのが偶に辛い。≪ダク・フェイデン≫の紋章を獲得することを考えると≪赤霊破≫より強い。
〇エンチャント
・≪ドルイドの誓い≫
デッキのキーカードっぽいカード。無視すると≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫が降ってくるため無視できないらしい。サイド前はこれを着地させることが第一目標です。オースマスター曰く「2マナのラスゴ」
・≪ドラゴンの息≫
≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫を着地したターンに走らせるためのカード。≪王冠泥棒、オーコ≫や≪時を解す者、テフェリー≫や≪精神を刻むもの、ジェイス≫のように≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫に干渉できるPW対策として、また返しで簡単に人を倒せる逆説にターンを渡さないために採用。≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫には手札から貼り付けできないし、マリットレイジには墓地から貼り付けられないので注意。
〇プレインズウォーカー
・≪覆いを割く者、ナーセット≫
青いデッキ全般に刺さる置物。ボトムにカードが送られるため≪ドルイドの誓い≫の誘発管理として使える。≪禁忌の果樹園≫との相性が非常に悪いため本当は入れたくないが、それを超える対青性能(特に逆説)があるため採用。
・≪ダク・フェイデン≫
デッキの潤滑油。ルーティングによる手札の質の向上ができ、アーティファクト奪取によるMUDや逆説への脅威となる。手札に来た≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫や≪ドラゴンの息≫を処理できる。≪レンと六番≫で拾った土地を捨ててアドバンテージを稼ぎ、≪覆いを割く者、ナーセット≫がいるときに相手にルーティングさせて手札破壊もできる。≪覆いを割く者、ナーセット≫制限により使いやすくなった。どうせダブっても捨てればよいので枠があれば3枚入れたい。
・≪レンと六番≫
土地回収によるマナ基盤の安定化、≪露天鉱床≫≪不毛の大地≫での土地嵌めに加え、1点飛ばしで≪禁忌の果樹園≫のトークンの調整やタフネス1の厄介なクリーチャーの除去ができる。奥義は≪Time Walk≫で無限ターン。≪ドルイドの誓い≫が打ち消されてでも通したいカード。≪紅蓮破≫で死なないのも強い。とにかく初手に欲しいが、2枚以上はできれば引きたくないので3枚採用。
・≪王冠泥棒、オーコ≫
≪封じ込める僧侶≫や≪墓堀りの檻≫を鹿にするのは周知の事実ですが、そもそもこれ1枚で≪ドルイドの誓い≫が無くても勝てるレベルのパワーカード。基本的に相手のヤバいクリーチャーを鹿にしたら食物→鹿を繰り返すだけで勝てますマジで。逆説相手にはマナアーティファクトを鹿にしてあげることも重要です。どうせ1度出ると死なないので2枚採用。
〇アーティファクト
・≪Black Lotus≫
序盤に複数アクションをとれる、PWを出せる優秀なカード。中盤以降は鹿にしたり≪ダク・フェイデン≫で捨てたりするので無暗に使わないほうがよい。
・Mox
1t目に≪ドルイドの誓い≫を置く気があまりなく、土地にスロットを割いてることもあり色が合うものだけを採用。
〇サイドボード
・≪貪欲な罠≫
墓地対策。相手がケアして動いてきたときに、あえて消す必要がないルートワラなどを消したり、≪輪作≫から≪不毛の大地≫を引っ張ってきて土地を壊して無理やり条件を満たすこともあります。
・≪精神壊しの罠≫
対逆説、TPS用サイド。後手になりやすい3ゲーム目のときに追加の≪意志の力≫のような働きもします。最近よく見かける≪夏の帳≫に対しても有用です。≪アゾリウスの造反者、ラヴィニア≫に対しては≪狼狽の嵐≫のほうが優秀ですが、後手でも序盤のブン回りを防ぎやすいのでこちらを採用。
・≪無のロッド≫
ほぼ対逆説専用サイドです。MUDに対しては刺さらないことが多い上、マナ拘束されるためこちらのモックスが止まるデメリットが大きいので入れないほうがいいと思います。
・≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫
対クリーチャーデッキ用サイドで、致命的に刺さるドレッジやサバイバルにはもちろんですが、ジェスカイや墓荒らしに対しても相手が動きづらくなるためサイドインしてもよいカードです。≪輪作≫で探せるため1枚で十分です。ドレッジやサバイバルに対しては墓地対策や土地破壊と組み合わせて使うことで効果が劇的に大きくなります。≪王冠泥棒、オーコ≫と併用する場合はタイムスタンプ順に効果が適用されるので注意。0マナのラスゴ。
・≪古えの遺恨≫
アドバンテージが取れるアーティファクト破壊です。逆説やMUDにサイドインしますが、サイドアウトが多く入れるものが無いときも最低限モックスを壊せるので入れます。
・≪夏の帳≫
基本セット2020にて登場した公式で使えるオリカです。≪突然の衰微≫から≪ドルイドの誓い≫を守るマッチや、カウンター合戦するマッチで入れます。
・≪活性の力≫
ピッチで撃てる≪帰化≫×2です。土地単やサバイバルのようなエンチャントがキーカードのマッチや、MUDに対して入れます。
・≪外科的摘出≫
墓地対策カードですが、キーカードを引っこ抜く性質からコンボに対してもサイドインします。≪禁忌の果樹園≫などから1マナ払えば≪アゾリウスの造反者、ラヴィニア≫もケアできます。
・≪紅蓮破≫
追加の対青カードです。逆説に勝つためにはメインサイド合わせて4枚必要です。

また、通常オースで採用されるカードでDDオースで採用しないカードとして、
・≪ガイアの祝福≫
≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫が同じ役割を担うので不採用。
・≪グリセルブランド≫
≪精神的つまづき≫が制限のため≪剣を鍬に≫から守りづらく、手札にくると処理できない(フィニッシャーでもあるため≪ダク・フェイデン≫であまり捨てたくない)ため不採用。
・≪パルン、ニヴ=ミゼット≫
≪グリセルブランド≫と同様に守りづらいため不採用。
・≪宝船の巡航≫
≪定業≫が少なく、≪レンと六番≫で墓地の土地を拾うため墓地があまり溜まらないため不採用。≪時を越えた探索≫の方が強く、探査呪文を2枚プレイする余裕がない。
・≪噴出≫
PWの多くが3マナであり基本的に土地を伸ばしたく、≪禁忌の果樹園≫があるため≪島≫が2枚並ばないことも多いため不採用。
・≪森の知恵≫
枠が無いためしかたなく不採用。≪ドルイドの誓い≫のためにクリーチャーの引き込みを回避できる上、ライフ回復できる≪王冠泥棒、オーコ≫との相性が非常によい。≪覆いを割く者、ナーセット≫制限も追い風です。

通常のオースと比較し、
長所
・サイド後の対策カードを対処できなくても勝てる。
・≪ドルイドの誓い≫そのものを適切にカウンター・除去されても問題なく勝てる。
・相手が対策すべきカードが多く、定石外のプレイングを強要させられる。
短所
・≪ドルイドの誓い≫解決を目指すべきマッチでは≪定業≫が少なくコンボパーツを探しにくい。
・手札が通常のオースよりかみ合わないことが多い(≪暗黒の深部≫と≪ドルイドの誓い≫だけが来るなど)。
・ブルーカウントが少なく≪意志の力≫が撃ちづらいためさらにコンボに弱い。
などが挙げられます。

3.DDオースの戦略・各デッキとの戦い方

初手にもよりますが、ゲームプランとしては、
・≪ドルイドの誓い≫の解決を目指す
・マリットレイジを降臨させる
・プレインズウォーカーを並べて盤面を制圧する
これらから2つを≪輪作≫や≪意志の力≫でバックアップしながら目指します。ただし、初手が1アクションしかなく、それが通らなかった場合後が続く保証がない場合はマリガンしてよいでしょう。特に青い相手にはプラン1を対処させてプラン2を通すようなプレイングが必要になります。
また、このデッキの重要カードである≪輪作≫のサーチ先は盤面によって変わってくるので、いつ使うか、何を持ってくるのがベストかを意識しながらプレイしましょう。
≪定業≫や≪思案≫はあえて使わずに抱えることで、相手のアクションに対応できるカードを探したり、≪意志の力≫の弾にできるのでこれも意識しましょう(ブルーカウントが少ないので貴重な≪意志の力≫の弾です)。特に、明確に欲しいカードが無い場合は撃たないほうがよいことが多いです。
PWコントロールを目指すときは、≪禁忌の果樹園≫は自分に対して牙をむいてくるので、土地の倒し方は特に注意しなければなりません。≪ドルイドの誓い≫を設置する場合でも、通らなかった場合を考えると無暗にトークンをプレゼントすべきではありません。

私の各デッキとの戦い方は以下の通りです。

・ジェスカイアルカニスト
IN
2≪紅蓮破≫
2≪夏の帳≫
OUT
1≪ドルイドの誓い≫
1≪ボジューカの沼≫
1≪島≫
1≪否定の力≫

メイン戦はオースを処理されないため有利に戦えますが、サイド後は≪封じ込める僧侶≫との戦いになります。おそらくジェスカイ側はサイド後は≪封じ込める僧侶≫がキープ基準になるので、≪ドルイドの誓い≫を通して≪封じ込める僧侶≫を守りにきます。
サイドインですが、カウンター合戦を意識して≪紅蓮破≫と≪夏の帳≫を全て入れます。≪夏の帳≫の打ち消されなくなる能力は相手の≪紅蓮破≫に対しても有効です。
サイドアウトですが、≪封じ込める僧侶≫を対処できないときに複数枚引くと腐る≪ドルイドの誓い≫は1枚減らします。また≪島≫は≪紅蓮破≫を構えられないため抜きます。相手が≪不毛の大地≫を採用しているなら≪島≫を抜かずに≪ドラゴンの息≫をサイドアウトしましょう。≪否定の力≫は手札の消耗が大きく≪紅蓮破≫で返されると厳しく、≪封じ込める僧侶≫を消せないためサイドアウトします。≪ボジューカの沼≫は致命的に刺さるわけではないのでサイドアウトします。もし相手が≪若き紅蓮術士≫や≪戦慄衆の秘儀術士≫を多めに残しているようならば、≪ドラゴンの息≫か≪呪文貫き≫を抜いて≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫をサイドインします。

・墓荒らし
IN
2≪夏の帳≫
1≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫
OUT
1≪ギタクシア派の調査≫
1≪ボジューカの沼≫
1≪否定の力≫

メイン・サイドともに≪ドルイドの誓い≫を守るゲームになります。DDプランは≪不毛の大地≫や≪暗殺者の戦利品≫により妨害されやすいので、フルタップの隙をついてメインから仕掛けることも多いです。墓荒らし側のマリットレイジを対処できるカードは、≪王冠泥棒、オーコ≫、≪精神を刻むもの、ジェイス≫、≪厚かましい借り手≫あたりになるので、これらをケアすべきかどうかを判断して動きます。
また、墓荒らしは≪墓堀りの檻≫をサイドインしてきますが、相手のキープ基準は≪ドルイドの誓い≫を除去できるカードか≪墓堀りの檻≫であり、枚数もせいぜい1~2枚だと思われるのでわざわざアーティファクト破壊をサイドインする必要は無いと考えています。≪墓堀りの檻≫を対処できない場合は、迅速なプランの切り替えも大事です。
サイドインは、除去やカウンターから守る≪夏の帳≫と、クリーチャー維持でマナを拘束する≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫をサイドインします。墓荒らしは非青カードの割合が多いので、≪紅蓮破≫を増量する必要は無いと考えています(もし青いカードが多いと感じたら≪ダク・フェイデン≫を1枚抜いて≪紅蓮破≫を1枚増やします)。
サイドアウトは、ライフ2が痛く≪トレストの死者、レオヴォルド≫に引っ掛かる≪ギタクシア派の調査≫、致命的には刺さらない≪ボジューカの沼≫、手札の消耗が大きい≪否定の力≫をサイドアウトします。

・逆説
IN
2≪紅蓮破≫
2≪夏の帳≫
1≪無のロッド≫
2≪精神壊しの罠≫
1≪外科的摘出≫
2≪古えの遺恨≫
1≪活性の力≫(先手)2≪活性の力≫(後手)

OUT
4≪ドルイドの誓い≫
1≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫
1≪ドラゴンの息≫
1≪禁忌の果樹園≫
1≪ボジューカの沼≫
1≪暗黒の深部≫
1≪レンと六番≫
1≪輪作≫(先手)2≪輪作≫(後手)

逆説は速度が速く、マストカウンターが多いため非常に厳しいマッチになります。メインボードでは相手が序盤でもたついたりこちらがカウンターを多く引き込み≪ドルイドの誓い≫や≪ダク・フェイデン≫を素早く出せなければ勝てません。
サイドボード後ですが、相手が≪封じ込める僧侶≫をサイドインしてくる場合、≪封じ込める僧侶≫と≪逆説的な結果≫を同時に対処する余裕はないので、完全にコントロールデッキとして振舞います。勝ち手段は≪王冠泥棒、オーコ≫による鹿ビートダウンとマリットレイジに頼ります。キープはマナ鉄の除去とカウンターを重視しながらキープしていきます。
サイドインですが、相手のマストカウンターカードやカウンター合戦に対応するため≪紅蓮破≫、≪夏の帳≫、≪精神壊しの罠≫を全て入れます。≪夏の帳≫は緑カウントとしても使えます。
アーティファクト破壊として、≪古えの遺恨≫と≪活性の力≫を入れます。≪活性の力≫は緑カウントのサイドアウトが多く、≪アゾリウスの造反者、ラヴィニア≫や≪防御の光網≫に引っ掛かるため先手では1枚、後手では相手の1t目に少しでも動けるように2枚入れます。また破壊ではないが相手のアーティファクトを大きく縛れる≪無のロッド≫もサイドインします。
≪外科的摘出≫は相手の≪逆説的な結果≫を弾いた後すみやかに引っこ抜くために入れます。相手が大きく減速するので各種対策カードによるコントロールの成立の手助けになります。
サイドアウトですが、基本的に置物になる≪ドルイドの誓い≫及びその関連カードである≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫、≪ドラゴンの息≫を全て抜きます。これらのカードはゲーム中1枚も引きたくないからです。また≪ドルイドの誓い≫を全てサイドアウトしたため、≪島≫ではなく≪禁忌の果樹園≫を1枚減らします。
≪ボジューカの沼≫は、効率的に使うには相手の≪瞬唱の魔導士≫や≪ヨーグモスの意志≫に合わせて≪輪作≫を唱える必要があり、かつドローしたくないためサイドアウトします。
≪暗黒の深部≫、≪輪作≫、≪レンと六番≫は複数枚引く必要がないため1枚ずつサイドアウトします。後手の場合は枠を作るために≪輪作≫を2枚減らします。

・MUD
IN
2≪古えの遺恨≫
2≪活性の力≫
OUT
2≪紅蓮破≫
1≪ボジューカの沼≫
1≪ギタクシア派の調査≫

メイン・サイドともに≪ドルイドの誓い≫の解決を目指すだけでよいため有利です。サイド後は≪墓堀りの檻≫や≪魔女封じの宝珠≫を置かれますがサイドインするアーティファクト破壊で対処できるため問題ありません。
≪ダク・フェイデン≫を守り切ることでも勝てます。≪アメジストの棘≫や≪抵抗の宝球≫のようなマナ拘束は序盤に置かれると辛いのでカウンターします。
サイドインはアーティファクト破壊を全て入れるだけです。あまり必要ないカードを入れてデッキを歪める必要はありません。壊すべきアーティファクトを見極めることが大切です。
サイドアウトは、ほとんど効果がない≪紅蓮破≫、≪ボジューカの沼≫と、ライフの損失がありマナ拘束の置物があるとテンポの損失もあり、相手に手札があまり残らないため≪ギタクシア派の調査≫を抜きます。
サイドインがあまりないため、≪墓堀りの檻≫を弾くぐらいしかできない≪精神的つまづき≫や、常在型能力が約に立たない≪覆いを割く者、ナーセット≫を抜ききれないので、これらは真っ先に≪意志の力≫の弾にしましょう。

・ドレッジ
IN
2≪貪欲な罠≫
1≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫
2≪夏の帳≫
1≪外科的摘出≫
OUT
1≪島≫
1≪覆いを割く者、ナーセット≫
1≪ギタクシア派の調査≫
2≪紅蓮破≫
1≪精神的つまづき≫

メイン戦は≪ドルイドの誓い≫が間に合わないことが多く、土地破壊や≪ボジューカの沼≫で相手をうまく減速できないと勝てません。
サイド後は墓地対策に加えて土地破壊か≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫で相手をもたつかせている間に≪ドルイドの誓い≫の解決を目指します。≪ドルイドの誓い≫を設置する際は相手の≪活性の力≫をケアする、もしくは1:2交換してもらい相手を息切れさせるように心がけます。
相手もこちらの墓地対策を≪虚ろな者≫で躱してくるので、≪ダク・フェイデン≫や≪王冠泥棒、オーコ≫も有効です。
サイドインですが、墓地対策である≪貪欲な罠≫と≪外科的摘出≫、カウンターとハンデス対策の≪夏の帳≫、クリーチャー対策の≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫を入れます。≪貪欲な罠≫は≪イチョリッド≫や≪ナルコメーバ≫の墓地誘発に合わせて使います。≪外科的摘出≫も同様に使います。≪夏の帳≫は≪暴露≫や≪陰謀団式療法≫から手札を守ったり、こちらの≪輪作≫や墓地対策カードをカウンターから守るために使います。≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫は≪輪作≫でサーチできる優秀な除去ですが、≪イチョリッド≫が止まらなかったり≪戦慄の復活≫で≪灰燼の乗り手≫を釣られて除去されることもあるので注意します。
サイドアウトですが、土地を攻めてこないため≪島≫、当て所はあるものの致命的なアクションを躱せない≪紅蓮破≫、発掘の置換の前に無力な≪覆いを割く者、ナーセット≫、ライフ2が痛い≪ギタクシア派の調査≫、当て所が少ない≪精神的つまづき≫を抜きます。

・サバイバル
IN
2≪貪欲な罠≫
1≪The Tabernacle at Pendrell Vale≫
2≪活性の力≫
1≪外科的摘出≫
OUT
1≪島≫
1≪覆いを割く者、ナーセット≫
1≪ギタクシア派の調査≫
2≪紅蓮破≫
1≪精神的つまづき≫

メイン戦は基本的にドレッジと同じですが、サイド後はヘイトベアーのように振舞ってきます。≪アゾリウスの造反者、ラヴィニア≫で墓地対策カードを妨害し、≪封じ込める僧侶≫で≪ドルイドの誓い≫の誘発を防いできます。相手はカウンターを持っていないため、≪封じ込める僧侶≫には迷わず≪意志の力≫を使って大丈夫です。
サイドインはドレッジとほぼ同じですが、ハンデスやカウンターが無いので≪夏の帳≫ではなく、≪適者生存≫や≪虚ろな者≫を破壊できる≪活性の力≫を入れます。
サイドアウトは考え方もドレッジと同じです。

・オース
IN
2≪夏の帳≫
2≪紅蓮破≫
2≪活性の力≫
OUT
4≪ドルイドの誓い≫
1≪島≫
1≪ボジューカの沼≫

通常のオースでは、はっきり言ってクソみたいなお互いに不毛なマッチです。しかし、DDオースでは≪ドルイドの誓い≫への依存度が極端に低いため相手が≪ドルイドの誓い≫を出してきても、そこそこ鼻をほじって「ふーん」と言える余裕ができるぐらいには有利です(経験談)。
オースミラーでは、サイド前は≪禁忌の果樹園≫かPWを多くコントロールするゲームになります。こちらは≪輪作≫や≪不毛の大地≫、≪レンと六番≫でトークンの数を調整しやすいので、≪ドルイドの誓い≫を設置されてもあまり問題ありません。サイド後は相手も≪ドルイドの誓い≫を置きづらくなるため、PWコンかマリットレイジによる1撃KOを目指します。
サイドインは、PWやそれをめぐるカウンター合戦になるので、≪紅蓮破≫と≪夏の帳≫を全て入れます。特に、≪王冠泥棒、オーコ≫は通すとだいたい負けるので絶対に通してはいけません。≪活性の力≫はコントロール同士の対決で強力な序盤の≪森の知恵≫や、こちらが≪禁忌の果樹園≫を持っていないときの相手のオース天和を防げるためサイドインします(関帝戦のときは私は≪活性の力≫の代わりに≪古えの遺恨≫をサイドインしましたが、≪森の知恵≫を除去できる分こちらが有効ではないかと後から気付きました)。また、相手がモックスを連打してきたなら壊してもよいでしょう。
サイドアウトは、相手にも恩恵を与えかねない≪ドルイドの誓い≫を全て抜きます。どうせ他にも勝ち手段があること、相手は勝ち手段が≪ドルイドの誓い≫に多少は依存するため、こちらには不要牌です。≪島≫はマナソースを有効牌にするため、≪ボジューカの沼≫は基本的にはオースは墓地に依存しない(墓地を消したいタイミングは≪ガイアの祝福≫が誘発したときですが、それはすでに≪ドルイドの誓い≫が解決しており、致命的なクリーチャーが相手の場にいるときなので、結局解決しない)ためそれぞれ抜きます。また、相手が≪ドルイドの誓い≫を設置した場合、出すクリーチャーに困らないように≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫は抜きません。

4.関西帝王戦での戦績


12/28の帝王戦前哨戦および12/29の関西帝王戦での私の戦績です。
ゲーム内容については特にメモを取っていなかったため多少の妄想が入っている可能性がありますがご了承ください。

12/28 関西帝王戦前哨戦
R1 ジェスカイアルカニスト 〇〇

G1
オースが通りそのまま次のターンにエムラが降臨、対処されなかったため勝ち。
G2
オースを設置できないままアルカニスト出された上に神秘の聖域と噴出、タイムウォークを揃えられアド差が開くもマリッドレイジを対処されなかったため勝ち

R2 墓荒らし 〇〇

G1
ヴェールのリリアナが通るもオースからエムラがドラゴンブレス纏って即殴って勝ち
G2
オース除去されるもレンと露天が相手の盤面を更地にして相手投了

R3 ドレッジ ×〇〇

G1
オース設置できないままゾンビとイチョに撲殺される
G2、G3
どちらも黒罠で墓地を対処しながらタバナクル建設して相手何もできなくなり投了される

R4 全勝同士のためID

R5 赤単スニーク ×〇〇

G1
1t目の締め付けにより厳しい行動制限が課せられたまま、だまし討ちを弾いたものの赤タイタンが止まらず負け
G2
マナ加速から6マナチャンドラ出されたものの返しでオーコ出してそのまま鹿ビートで捲って勝ち。
G3
相手の初動を弾いてそのままこちらも高速でオーコ着地させて鹿ビートで勝ち

SE1 ジェスカイアルカニスト 〇〇

G1
ラヴィニア無視してオース設置するもソープロ自決で躱されるが、レンと露天セットで相手投了
G2
封じ込める僧侶とラヴィニアでマウント取られるがマリットレイジが対処されず勝ち

SE2(決勝) BUGカニボンド ×〇〇

G1
オース解決するもエムラが速攻無かったため返しでカニとファストボンドとバウンスランドでLOして負け
G2
カウンター合戦の隙に外科的で雲の宮殿、朧宮を摘出したためそのままマウントを取り勝ち
G3
ハグラの撤退とファストボンド着地を許すも活性の力が通りそのままレンと露天で勝ち

12/29 関西帝王戦

R1 不戦勝

R2 BUGカニボンド

G1
紅蓮破抱えているのにカニがヴォルカを落としたのを失念してフェッチから赤マナ構えられないプレミしてアンリコを通してしまい、ハグラとファストボンドをカウンターできずそのまま負け
G2
相手の外科的で紅蓮破を抜かれてカウンターが引き込めず、針でレンを止められて露天鉱床を使いまわせずハグラとファストボンドと朧宮が揃い負け

R3 ティムールオース 〇〇

G1
果樹園からオース置かれるもこちらも思案と輪作で果樹園を2枚探し出し、オーコでモックスをクリーチャー化されるもそのままオーコ落としてトークンの押し付け合い合戦に勝ち相手投了
G2
相手にレン六とオーコ出されて鹿に追い詰められるも輪作撃ってウィルを帳で弾いてDDキメて勝ち(ウィル飛んでこなかったらライフ1残ってたためかなりやばかった)

R4 WUBR逆説 〇×〇

G1
ロータススタートで1t目にダク出したことで相手がマナ鉄展開できず、しばらくして相手が決死の城塞キャストをウィルしたところで相手投了
G2
カウンター合戦に負けて逆説で10枚ほど引かれたところで投了
G3
捌き合いの末ナーセット着地に成功させてマナ鉄を処理しつつレンと露天で相手投了

R5 WUBR逆説 ×〇〇

G1
序盤からブン回りされてカウンター足りずメンターにメチャクチャされて負け
G2
構えながら無のロッド通してそのままレン露天キメて相手投了
G3
最速で防御の光網設置されるが相手が土地詰まりしたためパール割ったあと動けず再度レン露天で相手投了

R6 ID

初代帝王と握手

SE1 UBGRグロウ ××

G1
ナーセット弾くもアンリコが犠牲になり後続のオーコが対処できず負け
G2
高速でオーコだされてオース設置するもタシグルと鹿のクロックある盤面でタイムウォークを神秘の聖域込みで2回撃たれて間に合わず負け

5.最後に

関西帝王戦ではマリガンを選択することが今まで以上に多く、7枚キープしたゲームが3回ぐらいしかありませんでした。しかし、弱くはないけど強くもない「妥協の7枚」は全てマリガンを選択したことが、結果的にトップ8に残ることに繋がったと思っています。自分で考えて構築し、デッキを回すことで初手を見てどのようなゲームになるか予測する能力が培われた結果であると感じています。

サイドボーディングに関してですが、今のプランが本当に正しいのか?まだまだ改良の余地はあるのでは?…と考えています。12/27のフライデーヴィンテージでMakotoさんの逆説と練習させてもらい、本番直前にサイドプランの見直しを行うことができたので、時間があれば他のアーキタイプもサイド後の練習ができればな…と思うところです。

また、ゲーム外でのプレイングとして、
・早起きをする
・エナジードリンクを摂取する
・食事をしっかり食べる
ことも、脳をしっかり働かせるために大切な努力であると考えてます。

あとはBye持ち組の最低限の責任としてトップ8に残ることができて正直ほっとしてます。

大会後は、ヴィンテージプレーヤーの方々と一緒に飲みにいくのも楽しいですね!
帝王戦後は20人近い人数で飲んだのは初めてで、とても楽しかったです!
新帝王に就任された龍之介さん、おめでとうございます!正直、決勝の相手が逆説と聞いたときは「100%」負けたと思ってましたw

それではみなさん、よきマジックライフを!

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