禅画の円相と成長のイメージ


あなたは「成長」や「発展」と聞いて、どのようなイメージを思い浮かべますか?


禅に出会う前の私は、□の人生を歩んでいました。

左下の角から右上に向かって、とにかく右肩上がりを目指して頑張る。

人からの評価、車や服、お金、地位、パワーをもっと得るため、目標を達成するための計画や戦略を立てて、達成してきました。

ところが、どれだけ売り上げを上げても四角は四角。
たとえば、5000万円の売り上げを達成しても、1億の売り上げを上げている人もいます。

自分よりすごい人は、いくらでもいて、上を見ればきりがありません。

これが「さらに頑張ろう!」というモチベーションにつながることもありますが、□を大きくするためにいくら頑張っても、苦しさがなくなることはありません。

目標を達成するたびに、□は少しずつ大きくなっていきましたが、
□をどれだけ大きくしても、自分の欲が満たされることはない。
□という枠から出ることはできない。
ということに気がつきました。

ここで申し上げたいのは、□の人生が悪いということではありません。
より高い目標を達成するために頑張り、心が満たされたら素晴らしいと思います。

今もし、□の生き方に疑問をお持ちだったら、別の生き方があることをお伝えしたいのです。


あなたは「円相」をご覧になったことがありますか?
下のような、円を筆で描いた書画です。

禅のシンボルと言われていて、誰が書き始めたというものではありません。
また、さまざまな円相があります。

宇宙や真理などを示していると言われますが、観た人が自由に意味を解釈してよいのです。

円相はどこからスタートして、どこで終わるというのがありません。

禅の修行に参加するようになって気づいたのは、〇の人生があるということです。

私たちが成熟していくためには、原点や初心に戻ることが必要という話を「『初心』ビギナーズマインドとは?」に、書きました。

初心者のための禅入門の講座でも、成長しようと努力してきて、気が付いたら原点に戻っていたという経験をシェアしてくださった経営者がいました。

お店を経営されているAさんがお客さんのカルテを整理したところ、今でも来てくれるお客さんは、お店をオープンした年に使っていたピンクのカルテの方が多かったそうです。

Aさんは売り上げをさらに増やそうと経営者向けのセミナーで経営理論などを勉強して、いろいろと努力されてきました。
ところが、Aさんを支えてくれているのは、理論に基づいて、いろいろと工夫をすることで来店された方ではなく、お店をオープンした年に出会ったお客さんだったというのです。

初めてお店を持って、混じり気のない気持ちで仕事をしていたときの原点が自分らしくてよかったということに気がついたということでした。


「『初心』ビギナーズマインドとは?」では、ある経営者の言葉を引用させていただきました。

「ずっと自分は前に向かって成長している
と思っていたのですが、実は最近、
自分の原点に戻っている気がします。

本来、自分が持っている魂を磨いている
感じかもしれません。」

〇の道はぐるぐる回っているので、進んでいるようで戻っています。
たとえば自分では西に向かって歩いているつもりでも、逆から見ると東に向かっています。

「一歩歩いたから、一歩進んだ」と思っていても、〇の一部として捉える、立体として見るなど、見方を変えると、戻っていたり、逆方向に進んでいたりするのかもしれません。

自分が見えているものだけを見ていて、別の観点からは見ていない可能性があるのですね。

□のやり方が悪いわけではありません。
生きるためには、お金や物も必要です。

ただ、最近私は、〇い考え方がしっくりきます。


禅の老師から聞いた話が印象的でした。

水を砂浜にまくと、水はどうなるでしょうか?


水は吸い込まれて、見えなくなります。
見えなくなりますが、水はどこかにあります。

私たちの命、生や死も目に見えません。
生や死は、私たちが意識で作り出した概念なのかもしれませんし、死は、水が砂浜に溶け込むようなものかもしれません。

こういう話を聞くと、生と死にもこだわる必要がないと思って、落ち着きました。


以前は、このような問いをよくしていました。

何のために仕事をしている?
何のために生きている?
何のために生まれてきたのか?

でも、最近は少し問い方が変わってきました。

何が自分を生かしてくれている?
私がお役に立てることは?
今この瞬間できることは?

簡単には答えが出ない問いです。
問い続けても意味がないかもしれません。
でも、問わない人生よりは、私は問い続ける人生が好きです。


あと少しで2018年も終わります。

秋の夜長に、成長や発展のイメージを〇い形で描いて、どのような自分でいたいかを考えてみると、今までと異なる目標ができるかもしれませんね。

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赤野公昭

禅 × ビジネス

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