見出し画像

私の人生を変えたゲーム

本記事はアドベントカレンダー企画「モンハン愛をカタチに2021」の6日目の投稿作品となります。

「人生を変えた」という胡散臭いタイトルですが、モンハン、特にアイスボーンはそれくらい私の人生に影響を与えた作品です。

これは私の自分語り100%の記事です。
心を病んだ人間の人生を、ゲームが変えてくれたというお話です。

精神を壊す

2018年初め、「モンスターハンターワールド」が発売されました。

私は子供のころからモンハンは好きで、特に2ndGは500時間くらいやっていたと思います。しかしP3rdを最後に、しばらくモンハンからは離れていました。

ワールド発売当時私は大学2年生で、モンハン懐かしいなーくらいの軽い気持ちで購入してプレイしていました。

その頃はインターネット上での活動やオンラインの人間関係もありません。

新モンスター追加時に時々戻ってきたりまた離れたりを繰り返しながら、結局HR300くらいまではやりこみました。
それでも、当時はモンハンは趣味のゲームの一部分で、特別なものというわけではありませんでした。


そして時は過ぎ2019年4月、4年生になった私は研究室に配属されます。
そこから全てが悪化していきました。


もともと何か情熱があって大学に入ったわけではなく、特段興味のある分野もなかった私には、理系の研究室(というと主語が広すぎるかもしれませんが)は悪夢以外の何者でもありませんでした。

知らない単語だらけの意味不明な英語論文を読まされ、教授に「面白そうなテーマは見つかった?」と言われる毎日。

ここで「何もわからん!ガハハ!」と笑い飛ばせる性格だったらまだ良かったのかもしれません。でも私はそういうタイプではなく、そとみは適当にごまかしつつ、中では自分を責め続けていました。

同期の学生たちが非常に優秀で次々と成果を上げていたこともそれに拍車をかけました。

もともと自尊心が高い方ではなく、自分を人と比べがちだった私の心を痛めつけるのには十分すぎる環境だったのです。


心を完全に病んでしまった私は、その年の9月から1年間休学することになります。そして時を同じくして、アイスボーンが発売されました。
他に何もすることのなかった私は、当然のめりこんでいきます。

1日12時間以上はプレイしていました。

当時は本当に精神的にちょっとおかしかったので、1日中マスターランクのクシャルダオラのクエストを受注しては、フィールドに乱立した竜巻をぼーーっと眺めていた時もありました(他意はありません)。

Youtube活動

側から見ればただのゲーム中毒の社会不適合者でしたが、プレイ時間のおかげで狩りの腕前だけはどんどん上がっていき、次第にタイムも意識するようになってきました。

TAは2ndGのころからもともと概念としては知っていたし、真似事をしたこともありましたが、自分で動画を上げようなどとは全く思いませんでした。

ワールドのころもいくつか動画を見たりしていましたが、そのころの感想は「上手い人がいるんだなぁ」くらいのものだったと思います。

それが、アイスボーンの自分のタイムを見て「何か上げてみるか」という気になりました。

モチベーションとしてはあまりポジティブなものではありません。
今思うと、ただ時間を持て余してゲームをプレイしているのに、何かしらの理由づけが欲しかったんだと思います。

そして2019年10月30日、最初の動画をYoutubeに投稿しました。

私が投稿を始めた時には既にTA界はレッドオーシャンというか、動画投稿している人はもうたくさんいたので視聴回数とかには全く期待していませんでした。

しかし投稿を重ねるごとに視聴回数は増え続け、反応もコメントでたくさんもらえるようになっていきました。

心を病んでいた人間には、それが救いになりました。

次第に動画を上げることがこのゲームの、それどころか生きる目的になりはじめ、朝から晩まで動画投稿のことを考え始めます。


プレイ動画だけでなく、解説動画も出し始めました。

もともと人に何かを説明することは得意だったので、プレイ中に考えていることを全て言語化して台本に書き起こして、録音してはとりなおし、編集しては元に戻し、を繰り返して動画を作っていきました。

(自分の喋り方がなんだか気持ち悪くて、この動画はあまり見返したくない)

もともと細かいところに拘りがちな性格だったので一つの動画を作るのに平気で10時間以上かかっていたと思いますが、当時は反応がもらえるのが嬉しくて、編集作業も苦ではありませんでした。

コメントやYoutubeのアナリティクスで海外の視聴者が大勢いることは知っていたので、英語の字幕もつけてみようという気になりました。

英語はもともと学校で勉強するようなものしか分からなかったため、有り余る時間を使って海外のモンハン動画を片っぱしから見て表現を覚えて、それをもとに字幕を作りました。

もともと他人からの評価を気にしがちだった私は不自然な英語じゃないかとビクビクしていましたが、字幕を褒めてくれるコメントもとても多く付き、段々と自信に繋がっていきました。

人との交流

人生で初めてのオンライン用のTwitterアカウントも作成し、ネット上の人間関係を作り始めたのもそのころでした。

そこで知り合った方々に声をかけ、サークルにも入りました。

ゲームのこと、日常のことを話しながら人と一緒にする狩り。
何でもないことかもしれませんが、精神が弱っていた私にはそれは大きな救いでした。

動画投稿者仲間なども増え、動画の工夫について語り合う時もありました。

当時は、人生の中心にアイスボーンがあって、生活が全てそれを中心に回っていました。

人と話しながら一緒にゲームをして、動画を投稿して反応をもらって、そこから自信を得て

引きこもっていたなりにできる社会活動(?)を通して、次第に私の心は快復していきました。

復帰

悪いことは重なると言いますが、私の経験上良いことも同じくらい重なって起こります。

1年ほどで無事心を修復できた私は、2020年の9月に復学します。そこからはとんとん拍子でした。

研究はお世辞にも大層なものではありませんでしたが、無事論文は書き終えて何事もなく卒業し、職に就き、今は普通に働いています。

やること、勉強することはそれなりにあって、ゲームにかける時間は以前より減ってしまったけれど、少なくとも精神面では安全に過ごせています。

それも全てあのYoutube活動と人との交流があったからで、アイスボーンがなければ、そこで出会った人がいなければ今の私はいないと思います。

あまり想像したくないですが、今でも家で一人で引きこもっていたかもしれません。

総括

思うままに書いていたらなんだかオチもまとまりもない話になってしまいましたが、本当にこのゲームがなければ冗談抜きで全然違う人生になっていたと思います。

私のとってゲームは「モンハン」か「それ以外」かではっきり違います。
それくらいこのゲームは特別です。

最後に、
この素敵な企画を用意してくださったせと。さん
モンハンというゲーム
いつも動画を見てくれる人々
そして何よりもこのゲームを通して出会った人々に

この場を借りて感謝を申し上げます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?