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未来のこと、どのくらい考えていますか?

僕は昔から、未来のことを考えることが苦手でした。

そんなことより、今やりたいことだけやっていたい。
未来なんて考えたって、その通りにならないんだから、考えるだけ無駄。

子供の頃は、そんなマインドでした。

社会人になり、人並みにストレスを感じる時期もあり、またアスリートとして競技を終えた後のキャリアの準備や想像が足りなかった僕にとって、未来を考えることは不安と苦痛以外の何物でもありませんでした。

とはいえ時間は止まらないし、未来は必ず訪れる。

ここ最近は、やりたいことが明確になり、未来を想像して、道筋を選ぶという感覚が少しずつ身に付いてきました。

今回読んだ「LIFE SHIFT2」は、全世界で100万部以上売れた前作の続編で、今作では長期化する人生をどのように過ごし、どのように老いていくか がメインテーマとなっています。

私たちは、安心して老後を過ごすために、どの様な備えが必要なのか。
現行の仕組みでは、老後にどの様な課題と直面することになるのか。増え続ける高齢者と社会や若者は、どのように関わり合うことが求められるのか。

本書の中に載っていた、ダライ・ラマ 14世の言葉が、とても印象的だったので、紹介します。


〜 人は金を稼ぐために健康を犠牲にし、健康を取り戻すために金を犠牲にする。また、未来を心配し過ぎるあまり、現在を楽しめない。
その結果、現在を生きることも未来を生きることもできなくなっている。
そして、自分の命が永遠に続くかのように日々を漠然と生き、真の意味で生きることが無いまま死んでいく。 〜


前作同様、本書の中には複数のペルソナが登場し、さまざまな人生を擬似体験できるので、読者が自分自身の状況を俯瞰して見ることができ、未来予測に実感をもたらします。
人生100年時代を生き抜くために持っておくべき視点や知識が数多く書かれている、現代人必読の一冊です。

2022年 50冊読書 20冊目📗

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📖メモ📖
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創造的な人生を送るために最も重要なリソースは「好奇心」である。

テクノロジーが人々の生活を本当の意味で豊かにするには、技術の進歩だけではなく社会の進歩(制度や法律、風潮など)も伴う必要があるため、タイムラグは必ず発生する。

自分自身の職や技能は、AIに代替される可能性がどの程度あるか?
同時進行で複数の判断を行なったり、相手とのコミュニケーションや意思疎通、共感が必要な技能は代替されづらい。

年齢を ”可変生” のあるものとして捉える。
世代という曖昧な枠でとらえず、個々の人生の過ごし方や健康状態などに注目し、その人の能力や経験値にスポットを当てて考える。

変化の激しい時代を生き抜くスキルの習得と資産形成は、個人に委ねられている。

政府や社会は、解決しなくてはならない問題に追われ、手につかない。

大人の学習は、新たなことを1から学ぶだけでなく、これまでの概念や経験則を捨てる(学習棄却)ことが大変重要である。

年齢を重ねることで成長する知能(=結晶性知能)こそ、高齢者の武器となる。

強い不安やストレスを感じている人の脳は、変革と学習の能力が大きく減衰する。

高齢者は今後数十年間、先進国で今後もっとも拡大する年齢分布カテゴリー。

私たちは高齢者に対する考え方を改め、さまざまな場所に役割と居場所を作ることが求められる。

人生のさまざまなタイミングで、仕事と学び、余暇と資産形成に取り組める仕組みを整える。

それぞれのニーズに沿った複数のキャリアステージをスムーズに移行していける様な社会の支えと文化の形成が求められる。

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