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アイデアを考えるために重要なこと、ビッグピクチャーから「何を考えるか考える」

私たちのチームが掲げているビッグピクチャーの「あらゆる人々が創造性を発揮できる社会へ。」

そのビッグピクチャーを元に、出展するアイデアをチームで考えていきました。そのアイデアの考え方について、紹介していきます!


問題のリフレーミングという概念

たとえば、今回のビッグピクチャーとは関係ありませんが、「新しい消しゴム」を考えたいとします。そのときに「新しい消しゴムとは何か?」とストレートに考えても、なかなか良いアイデアは出ないでしょう。

ただ、「消しゴムはやっぱり開封したての最初が一番使いやすいよね」という気づきがあり、考える問題を「どうしたら消しゴムで常に使いたての感覚を味わえるか?」にしたら、考える範囲が制限され、斬新なアイデアが出る気がしませんか?

仮に問題「どうしたら消しゴムで常に使いたての感覚を味わえるか?」を解いたとした場合、出てくるアイデアとしてKOKUYOの「カドケシ」があります。この商品の特徴は、名前の通り「カド」が28個もあること。 これにより、細かいところまで綺麗に消せて、真新しいカドで消すときの快感を何度も体験できます。

https://www.kokuyo.co.jp/award/archive/goods/kadokeshi.html


このように、考える問題をリフレーミング(捉え直し)することで、普通の問題を考えたときに出てくる、たくさんの普通のアイデアたちの外側の答えを出すことにつなげていきます。

通常の解空間の外側で、全体の解空間の中にある新規性の高いアイデアを探す


私たちが学ぶ、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科では、以下のように教えられます。

● 誰もが考えている課題にそのまま向かうのはRed Ocean
● 通常の問題(大きく捉えたありふれた問題定義)でなく
 「普通じゃないけど面白い!しかも重要!」という問題を探す
● 魅力的で実行する価値がある
  Innovative problem spaceを見つけ出す。

この「問題定義のリフレーミング」の考え方に沿って、私たちもビッグピクチャーの「あらゆる人々が創造性を発揮できる社会へ。」から問題定義を考えていきました。


ビッグピクチャーを導出した際の気づきを元に、問題定義のリフレーミングを

ビッグピクチャーの「あらゆる人々が創造性を発揮できる社会へ。」から、普通に問題を定義すると「あらゆる人々が創造性を発揮できる社会にするためにはどうしたらいいか?」のようになります。ただ、この問題を考えたとしても、ありきたりのアイデアしか出てこないことが、容易に想像できます。


だからこそ、ビッグピクチャーを導出するときにチームメンバーで考えた、「日常に潜む創造性に対するバイアスが人々の創造性の発揮を阻んでいる」という気づきから、問題をリフレーミングしました。

そのリフレーミングした問題定義が「狭められた創造性を再び広げるのは大変。そもそも、創造性の領域を狭めさせないためにはどうしたらいいか?」。

このように、「創造性の領域を狭めさせない」と定義したことにより、アイデアを考える領域が絞られ、問題を定義した時点で、斬新なアイデアが出やすい状態にできたと考えています。

ここからどのようにアイデアを考えていったかは、次回以降に説明していきたいと思います!

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