隠れてトイレで一生懸命やったメイク。
安っぽいリキッドファンデーションの香りと
汗。
好きな人に会うために親に秘密で化粧をした。
今でもそのリキッドファンデーションのキャップを外して、匂いを嗅ぐだけであの夏を思い出す。
はじめて、好きなアイドルを小規模会場で間近に見ることができた。
私の好きなアイドルはパニック障害で活動休止をしている。
生きているのに生きているということが見えないから、寂しい。
私は本気で恋をしたことがないけれど、
好きな人のエピソードや言動が更新されないと、こんなにもやるせなくなるのだと知った。
アイドルでなくても好きな人がいたことはある。
その人が好きだったから、その人と近づいたときに備えて、
控えめながらに甘い香りの香水をつけていた
その時はほぼ無意識だったけれど、
今その香水のボトルを開けるとその人を思い出す
香りは嗅覚を通じて鮮明にその時の心情や思い出を呼び起こす。
「あなたと同じ香水を街で感じるとね 一瞬で体温よみがえるから ついてゆきたくなっちゃうの」
(KinKi Kids『愛のかたまり』)
改めてこの歌詞を考えた堂本剛を尊敬する。
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