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Domaniの炎上広告について考える

ひょんなことからフェミニストが爆発してしまったのでこの記事について思うことを書こうと思います。

こちらの記事を見た私のファーストインプレッションはこちら。

「今さらモテても迷惑なだけ」
「ママに見えない、が褒め言葉」
「働く女は、結局中身、オスである」
このような炎上パワーワードの並ぶこの広告、中でも取り立てて槍玉に挙げられているのが「働く女の中身はオス」というこの一言。

多分、「働く女の雑誌を作ってる中身の人がオス(男性)だったんだろうなぁ」と思ったので調べてみたのですが、Domaniの編集長は井亀真紀さんという女性の方でした。

おそらく井亀さんは男女共同参画社会真っ只中を生き抜いてこられた世代の方。先のWEEKLY OCHIAIの「働く女性をアップデートせよ」でも触れていましたが、この世代で活躍された女性の多くは男性と平等に扱われるために、男性以上に働いた『マッチョ』な方が多いのではないかと思われます。おそらく下記の均等法世代。

最近、上野千鶴子さんのインタビュー記事を読んだんだけど、この男女雇用機会均等法が施行されるまでに、多くの女性が戦ってきたそうです。記事で触れているのは主に1960年代に起こった「ウーマンリブ運動」についてなんだけど、これは声を挙げた女性達を男性中心のメディアが揶揄した報道をしたことで、返って読者の女性達からメディアが批判された、というお話です。ここに至るまで、先頭に立った女性達がどんな屈辱を受けてきたか、私ごときには想像もつきません。2019年になった今、ただのワーママ理学療法士の私が偉そうに女性の権利だとかなんとか騒げるのは全て先人の女性の方々の活躍が大きいと思うのです。今、女性でありながら、母でありながらもこんなに大口を叩いて仕事ができるのも偉大な諸先輩方の活躍のおかげであり、こういう部分でも私のような女性は巨人の肩の上に立っていることを忘れてはならないのではないでしょうか。

だから、中身の人がリアルなおっさんだったならともかく、今回の件に関してはそこまで怒らなくてもいいんじゃないかなぁというのが今の私の正直な感想です。ただ、「時代遅れ」という点に関してだけは意見は曲げたくないのが本音です。

今回のDomani炎上事件も、形だけを捉えれば先の「ウーマンリブ運動」と大差はないように思われます。
井亀さんが本当に伝えたかったのはおそらく「ニッポンのワーキングマザーはかっこいい!」というこの一言に尽きるのかと思います。この「かっこよさ」についておそらくミレニアル世代と井亀さんのような男女共同参画社会をバリバリ生き抜いてきた先輩方にギャップがあり、一部の作り手側がそれに気づいていたとしても、そもそも「ニッポン」は縦社会ですからその意見が上手く通らなかった、だから今回のような炎上事件に発展してしまったのではないでしょうか。
これもある意味では多様性、ダイバーシティ社会になるための入り口であり、この世代間のギャップはもはや組織内だけでは処理しきれるものではなく、このように社会にリリースして批判を受けて初めて自分たちの考えの古さに気づく、「ウーマンリブ運動」を揶揄したメディアが批判されたことと同様の体を成しているように思えます。

というのはあくまで私の持論ですが、少なくとも今回のDomani炎上事件に関しては最初に抱いた感想に比べると随分マイルドな気持ちに落ち着いております。それに本当に炎上商法なのかもしれないですし。このDomaniをKindle版で買いましたし。

ただ、本当に未だに古ーい頭のおじさんだけで方針を決めてしまう風習は「ニッポン」には根強く残っていて、しかもこういうおじさんはおそらく今回のDomaniのように世間から批判を受けても真摯に受け止められなかったりするからどうしようもないよね、消えてなくなれ!っていう一言居士が悪い癖、笑。

読んでいただきありがとうございます。まだまだ修行中ですが、感想など教えていただけると嬉しいです。