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長編宇宙世紀歴史小説『UC.0080 外伝 』 【宇宙(そら)の閃光】

オペレーション 14
『 座標『A 』ポイント…。
それぞれの正義! 』     

ここは、旧サイド2暗礁コロニー残骸宙域外郭…。
座標『A 』ポイント…。

『宇宙(そら)の蜉蝣
(かげろう)』こと、キシリア・ザビ麾下の宇宙突撃機動軍海兵隊の、シーマ・ガラハウ中佐の座乗する、ザンジバルⅡ 級機動巡洋艦『リリー・マルレーン』。

僚艦として、ムサイ級後期生産型軽巡洋艦『ワーム』『ラドン』を随伴していた。                

「シーマさま、間もなく約束の座標の合流地点『A 』ポイントに到着します! 前方、25000、連邦の輸送艦『コロンブス』級×1、護衛MS×6、うち2機は、RX-78タイプ…。」 
                  リリー・マルレーンの副艦長、ズワーマン大尉が、艦隊司令官たる、シーマ中佐に報告した。

「よーし!『金塊』を頂くとするかねぇ!各艦、MS-14F を射出、連邦に不穏な動きがあれば、直ぐに発砲しな!
各艦、主砲をコロンブス級、連邦のMSに照準合わせ! いつでも、ぶっ放なせるようにしておきな! あたしはMS-14FS で出る!
『金塊』はあたしの物だよ。
アハハ…。」 
                 シーマ中佐は、高笑いしながら、リリー・マルレーンのMSデッキの愛機に向かう。
『リリー・マルレーン』『ワーム』『ラドン』からMS-14F が11機、順次射出され迎撃体制を固めた。

『リリー・マルレーン』より、赤いMSパイロット用ノーマルスーツに着替えたシーマ中佐は、愛機の自分専用MS-14FS に乗り込むと、片足式のカタパルトを滑走する様に宇宙(そら)に射出された。 

そして『金塊』を積んだ、コロンブス級輸送艦『コトル』に接近、『コトル』のカーゴデッキに愛機ごと、部下のMS-14F ×2と共に降り立つ…。        

ニイナ小隊、クミ小隊には、護衛 する『コトル』艦長より

『敵艦隊、敵MSにはこちらからは先制攻撃は、厳禁、先守防衛のこと』

と厳命を受けていた。

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