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海外ドラマSUITのハーヴィーの行動に学ぶ!部下とのコミュニケーションと個人ブランドの構築

海外ドラマ「SUIT」。日本でも、織田裕二主演でドラマ化されたため認知度が高いのでは。最近は、このSUITを見ながら妻と晩酌することが、家に帰ってからの楽しみになっています。この作品が、2019年8月の#田端大学 の課題ドラマとなりました。課題の内容は、次の通り。

シーズン2までを範囲として、自分の好きな登場人物を定め、その人物が、特定のこのシーンで、このように行動したその素晴らしさ、かっこよさについて、最も印象的な「セリフ」を引用したうえで、聴衆に出来る限り伝わるように説明する。そして、そのような振る舞いをするにいたった内発的な規範が、なぜ、ビジネスや個人のブランド化を考えるうえで、重要と思うのか、自分なりにどのように実践してきたか、これから、していきたいか?を発表せよ!

ちなみに、妻はルイスにぞっこんラブ。ルイスをご存知ない方のための人物像の説明は、後ほどするとして、

「ルイスかわいい」

「ルイスのマスコットが欲しい」

「でもルイスとはHできない」

と、とにかくルイスへの愛が止まらないご様子。ルイスがなぜ憎めないのか、なぜ愛されるのかを深掘りして、妻にもっと愛されるための研究は今後にするとして、さっそく田端大学の課題にいってみましょう!

1.SUITのあらすじ

SUITは、ニューヨークにある、ハーバード・ロー・スクール卒のエリート弁護士しか採用しない大手法律事務所「ピアソン・ハードマン法律事務所」を舞台に、敏腕弁護士ハーヴィーと、天才的な頭脳を持つ青年マイクが、ひょんなきっかけでタッグを組むことになり、様々な訴訟や社内覇権争いに果敢に挑んでいく、アメリカの大ヒットドラマだ。リーガルドラマでありながら、法廷シーンは少なく、次々に展開される社内政治、関係者との交渉や駆け引き、カネ、恋愛、友情。そこでうごめく、それぞれの正義。「べき論」にとどまりがちなビジネス書よりもよっぽど現実的なビジネスの教科書になっているかもしれません。


2.主な登場人物

ハーヴィー・スペクター

元検事補で、現在はピアソン・ハードマン法律事務所に所属する敏腕弁護士。冷静沈着で高慢、合理主義で自信家。自分の正義を貫き、事務所のトップや部下、顧客とも衝突することが度々ある。スーツの着こなしがカッコよくてイケメン。私服がカッコイイと妻が言うので、僕も真似ようとしたけど、スタイルがシュッとしてないと似合わないことが判明したため、断念。ちなみにハーヴィーは、夜もN.Y.のナンバーワンクローザーらしいw


マイク・ロス

一度見たものは忘れない驚異的なの記憶力を持つ天才。過去の悪事がきっかけで大学中退となり、弁護士になる夢を諦めていたが、ひょんなきっかけでハーヴィーの元で働くことに。女にだらしないw

ルイス・リット

ピアソン・ハードマン弁護士事務所のパートナー弁護士。ハーヴィーをライバル視し、自分の能力が高いと確信しているが、ハーヴィーからは相手にされていない。アソシエイトの教育担当だが、部下からの信頼は低い。裏切りや嘘、失敗を繰り返すのに、憎めないヤツ。

レイチェル・ゼイン

マイクが出社初日に一目惚れしたパラリーガル(弁護士の助手)。弁護士志望だが、テストが苦手でロー・スクールに入れない。だけど、そこら辺のハーバード卒の弁護士より、自分の方が優秀だと思っている、こんな気の強いセクシーな女性がぼくは大好きだ。


ジェシカ・ピアソン

長身でおしゃれ。凛とした佇まいが印象的なピアソン・ハードマン法律事務所の所長。ハーヴィーの恩人。言い争いになっても冷静な判断を下す、ハーヴィーの良き上司。

ドナ・ポールセン

ハーヴィーの優秀な秘書。彼が検事補だった頃から一緒に働いており、絆は強い。サバサバしてて、ガンガン言いたいことを言う。ルイスをやりこめることも。僕はレイチェル派。

その他、マイクの悪友やその彼女、レイチェルの父親(敏腕弁護士)、クライアントの社長や従業員など、個性の強い登場人物が次々に出てきてハーヴィーとマイクに苦難をもたらす物語と成っており、それぞれの登場人物が魅力的です。マイクの負けん気と根性、度胸、素直さ、気配り等、学ぶことは多いし、ジェシカ、ドナにも学ぶところは多い。レイチェルはシャツのボタン外しすぎだし、ルイスは反面教師として学びの宝庫。

そんな多彩で魅力的な登場人物の中でも、今回はハーヴィーの行動とセリフを取り上げ、その素晴らしさ、重要性を考え、自身の行動を振り返り、ビジネスの現場で実践すべき行動と、ブランド人になるためのエッセンスを考えます。


3.今回取り上げる、重要と思ったシーンとハーヴィーのセリフ

I can't help it,these petrels are making me thirsty!
(しょうがないだろ、プレッツェルは食べると喉がかわくんだよ!)

さて、何が素晴らしいのでしょうか。このセリフだけでは、まだSUITをご覧になっていない方からすると、何が何だか分からないのではないでしょうか。

まずは、ハーヴィーの人柄と仕事ぶりを確認しましょう。

仕事中のハーヴィーは、合理主義の塊のような人物です。マイクが依頼人の人物像を説明していると、「どうでもいい。依頼人に感情移入はしない。肝心なのは勝つことだ。」と一蹴。仕事に行き詰まって、逃げ出そうとするマイクに対し「自分の無能さを認めようとしない自分が悪い」と言い放ち、顧客の社長に対して200万ドル損する提案をした上で、「私を気に入らなくても、私を使った方が得ですよ」と言ってのける。

冷静沈着で隙のない、鉄の男。

ルイスと並ぶと、いかにシュッとしているかわかる。仕事ができそうなオーラしかない


また、ハーヴィーは、一流の弁護士であるものの、部下を持ちたがらず、面倒も一切見ない一匹狼。見かねたジェシカが、無理やりアソシエイトを雇うことを命じてマイクを採用したもので、渋々雇ったハーヴィーは、部下育成などに全く興味はなく、当初、仕事は丸投げ。進捗の確認と責任を取る姿勢を取ることは怠らなかったが、マイクがハーヴィーを頼っても、正論をぶつける事に終始していました。正論を言ってくれたのはハーヴィーだけだったと、マイクは感謝していましたが。決して、マイクの打たれ強さや負けん気を見抜いていたわけではなさそう。

そんなハーヴィーも、マイクから「相談したって、自分でやれって突き放すくせに。そっちこそ誠意を見せてくださいよ!」と反発されたりしながら、徐々にマイクを褒めたりするようになるなど、上司として成長するストーリーがあって、面白いです。N.Y.ナンバーワンクローザーも、部下育成はまだまだwというところも、なんだか人間味があって、リアリティがあります。

マイクがマリファナを吸わないと誓ったにも関わらず、吸ったことを知った時も、事情を一切聞こうとせず、マイクを追い出した。別の日にマイクと言い争いになった時には、自分から帰れと言ったにも関わらず、「次の日も来ないとは思わなかった。。。(´・ω・`)」とドナに泣き言を言っちゃうくらい、ハーヴィーは不器用。

ビジネスにおいては名刺いらずのブランド人であるハーヴィーは、部下のマイクに、不器用にも優しく当たることはあっても、どこかビジネスライクな対応に終始し、いつも「N.Y.ナンバーワンのクローザー」の仮面を被っているような印象です。

そんなハーヴィーにも、何度か、鉄の仮面を外し、人間味を感じられる行動を見せることがあります。その中でも、僕が一番好きなエピソードが、今回取り上げるもの。

そのシーンでマイクは、最愛のおばあちゃんを亡くし、失意のどん底にいる状況。ハービーは、トップの権力闘争により、自分の立場が危うく。そんな状況でマイクとハーヴィーは言い争いになり、ハーヴィーは先述の「帰れ」発言をする。

職場に来ないマイクを、ハーヴィーは家に行って様子を見に行きます。事もあろうにマイクは、マリファナでハイになっている。。。

マイク「お説教なら結構です。」
ハーヴィー「よかった。こっちも説教するつもりはない。」

机の上のマリファナに火を付けるハーヴィー。マリファナを吸う様もスマート過ぎて、カッコよくタバコに火を付けているようw

そして、すっかりハイになったハーヴィーとマイク。ハーヴィーがプレッツェルを1袋食べ切り、呂律が回らなくなったことをマイクが茶化したとき、先述のセリフが出てきます。

ハーヴィー「しょーがないだろ!プレッツェルは...」
マイク「食べると...」

ハーヴィー&マイク「喉が乾くんだよwww」(息ピッタリ)

そこから、マイクのおばあちゃんが亡くなった話になっちゃいます。またブルーになるマイク。

マイク「孤独は嫌いだ。今までは感じたことなかったけど。」

するとハーヴィーが、マイクに寄り添っていきます。なんと、ハーヴィーが身の上話を始める。

ハーヴィー「親父の話、したことあったっけ?(すっとぼけー)」
マイク「したことないの分かってるでしょ...」
ハーヴィー「母親が浮気をしていた。俺が言いたいのは、家族がいても孤独を感じるってことだ。」
マイク「なんか...ハイなのに凹む話だね(´・ω・`)」

ハーヴィー「今週はお互い辛かったな(´・ω・`)」

ハーヴィーが凹んでる元凶の、新しいトップに対し、2人の怒りがフツフツと湧いてきます。

ハーヴィー「奴のオフィスで小便してやりたい」
ハーヴィー「昔、ルイスのオフィスでやったことあるんだwww」

ハーヴィー「またやろうwww」(新しいトップのオフィスに小便ぶちまけよう)

悪巧みをする2人。少年のような眼差しw
ドラマの中でハーヴィーが目尻にシワを作って笑うなんて、このシーンのみかと。


4.ハーヴィーの行動は、なぜ素晴らしいのか

ハーヴィーは、立場や肩書きを取っ払って、本音でマイクと話す覚悟を持って、自宅に行ったんだと思う。そして、マリファナの力も借りて、マイクに共感し、結束を強固なものにした。遊び心を持って、ブランドとかけ離れた人間味ある悪ふざけで大笑いした。肩書きの異なるビジネスマンである前に、魅力的な人間であるとマイクに思い出させた。

人は、理解してから理解されるものです。相手に、自分は理解されていると感じてもらうために、経験、感覚、志向、能力を理解する必要があります。部下が動かない原因が、部下の感情であることは往々にしてあります。

ハーヴィーのような、一見スーパーマンに見える上司の部下は特に、「どうせ」・「所詮」・「やっぱり」理解されないと感じれば、部下は背伸びをすることに疲れ、付いて行くことにいつか諦めてしまうものだと思います。一方で、きちんと自分が理解されていると感じていれば、相手に伝わり、相手を動かすものとなるのです。人間は、完全合理的な経済人ではなく、限定合理的な感情人であるからです。

↓参考文献は、過去の田端大学課題図書「THE TEAM 5つの法則」の「Communication(意思疎通)の法則」にも記載があるので、ご興味あればチェックしてみてください)


話は逸れますが、これは、映画「プラダを着た悪魔」の主人公にも通ずるものがあると思いました。「プラダを着た悪魔」とは、アシスタントがバンバン辞める世界的なファッション雑誌の編集長ミランダ(モンスター上司)に、業界の何も知らないジャーナリト志望の主人公が、ミランダのアシスタントとなり、ミランダからの様々な無茶振りをこなしつつ成長し、変化していく様を描いた映画です。

無茶振りに耐えるだけの日々を送っていた主人公が、編集長の人間性を垣間見てから、編集長を支えるためにベストを尽くすようになった、あの心境の変化も、上司の人間味を感じて、主人公の心境の変化が生まれてから、行動に変化があったのだと思うのです。


6.僕が部下に実践したオフサイトでの会話

ハーヴィーの部下に対する態度は、僕のそれに似ています。そんな不器用な僕が、表面的な塩対応と想いのギャップを埋めるために、必死に、部下に本音を伝えるべく行った手法をご紹介します。

まずは、飲み会の帰り、部下と二人で、部下の家まで歩いて帰る。飲み会が終わった後、1時間半www

部下からしたら、余計煙たがる可能性がある、汎用性の低い手法ですwww缶チューハイを片手に酒の力を借りて、その部下とざっくばらんな話をするため、時間を作ります。

「会社で表立っていうと、支店長とかガチで心配するから言わないけど、嫁さんが実家帰っちゃって、1か月帰って来ないんだよねー...」→部下の奥さんも、実家に帰ったり、仕事場の飲み会で朝まで帰ってこないことが多いことが判明www

「俺も日中は、上司ぶるのに必死でさー。でも、俺が言うこと全て合ってるわけなくて。お前に指示しながら、手探りなこと多くてさー。だから、面従腹背でいられてもお互い不幸だからさ、思ったことはズバッと言ってよ!」

このコミュニケーションが、どんな良い影響を与えたかは不透明ですが、他の人づてに聞いた限りでは、部下本人は、このコミュニケーションがあるから、日中のムチにも耐えられているとかwww

そして2つ目のコミュニケーションの場は、ゴルフの後の風呂場である。あの、お互いのイチモツを拝み合った後の不気味な親近感を感じたことのある方は、多いのではないか。そんなビジネスの現場を離れた場所で親近感を感じた後、帰りの車の中で、二人で本音を話すことは、相互理解を深める手法として、有効と考えています。

イチモツが小さい方は、それも相互理解のネタにできるでしょう。

田端大学の合言葉は「パンツを脱げ」(プライドを捨てて、行動せい!)ですが、物理的にパンツを脱いで部下と向き合うのは、部下との相互理解を深める一つの有効な手段であると考えるのです。

6.個人のブランド化に必要なこと

我らが田端大学塾長の田端さんは、真面目なビジネス論一辺倒ではなく、下ネタやアイドルヲタネタも発信している。

そして、田端さんは、ツイッター等での発言から想像される人物像と、実際の人柄との間に、めちゃくしゃギャップがある。田端大学の定例会後の二次会で買い出しに行った時、僕は遅れて行ったのだけど、何人もの塾生を引き連れる田端さんが、自ら買い出しした酒などを持っているのを見て、愕然としたw
そんな、SNSでの発信から想像される人物像と、実際に会ったら意外といい人っていう掛け算が、田端さんのファンが多い理由の一つなのではないかな。

(以下、R25の記事(https://r25.jp/article/560096725346874549)から抜粋)


また、インフルエンサーと呼ばれるブランド人たちは、確かに、ある分野での超一流である場合が多い。でも、多くの場合、その専門分野のみで、世間への影響力を拡大したかというと、そうでもない。ギャップのある何かの掛け算で、希少性を生み、ファンを増やし、その発信力を拡大している。

インフルエンサーである、キングコングの西野さんや、幻冬舎の箕輪さんは、異口同音に、フォロワーを生みたければ、失敗談を発信しろと言います。勝ちがあって、負けがあって、リベンジがあって、「物語」になる。ピンチがあって、オーディエンスは応援する。それが、フォロワーとなる。だから、あえて自分からピンチを作れ、発信しろ、と。

上記のハーヴィーがマイクに、過去にルイスのオフィスで小便をしたエピソードを話したのは、自ら作り出したピンチだ。過去の悪事を、自らさらけ出した。そしてその後、新しいトップのオフィスに小便を撒き散らそうとしている。そんなことをしては、何十話のエピソードで築き上げられた、堅物のハーヴィー像が、脆く崩れ去る。自らのイメージを毀損するピンチを、自ら作り出そうとしているのである。

だがしかし、合理主義の塊の敏腕弁護士像と、ラリって悪ふざけしようとして目尻にシワを作る親近感の掛け算が、共感を呼び、フォロワーを生む。実際、僕も妻も確かに、このシーンで更にハーヴィーを好きになったのだ。

意識高く、有益なことだけを、歯を食いしばって発信し続けることで有名になっても、それは仮面を被っている仮の姿が人々に認知されているにすぎない。パンツを脱いで、ピンチを迎え、共感を生むことで、認知から人気になり、ブランド人として世に名が轟くのである。ブランド人になりたい人は、自分の強みと、何を掛け算して、希少性を取るか。そして、どんどん挑戦して、ピンチを迎えればいいと思いますよ!

そんな偉そうなアドバイスでこの記事を締めようとしている僕は、現在ツイッターのフォロワー500人強、炎上を狙っても世間から見向きもされない、まごうことなき燃えないゴミです。フォローよろしくお願いします!!


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