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『THE CAVE(ザ・ケイブ) サッカー少年救出までの18日間』

原題「THE CAVE」

◆あらすじ◆
2018年、世界中が固唾をのんで見守ったタイのサッカー少年団洞窟遭難事故の奇跡の救出劇を映画化した実話ドラマ。タイ北部の洞窟で突然の豪雨によって中に閉じ込められてしまった地元サッカーチームの少年たちとコーチの過酷なサバイバルの行方と、各国から集まった精鋭ダイバーたちによる無謀とも思える危険な救出作戦の一部始終を描き出す。





冒険心や好奇心は【危険】の文字を霞ませる。
それが慣例になれば今日がいつもと違うかもしれない事を忘失させる。

世界が固唾を呑んで見守ったタイの事故は先進国を巻き込んで命がけの救出劇となった。官民、国家間交えての連携は素晴らしいがそこに結びつく迄の行政の手続きや頑なな許可を取れの一点張りは苛立ちとやるせなさが心の中で入り混じった。 

この事故のニュースが流れてから事態を見守る排水パイプの専門業者や海外の洞窟ダイバーの様子が画面スイッチを頻繁に行いながら展開される。彼等から発せられる『自分なら救出の役にたてる』と言う自負や確信めいたものが心強さを感じさせる。
一刻も早く民間の手を借りなければ国家の抱える技術だけでは100%での救出は困難だ。

それなのに・・・
なんて融通が利かないんだっ!!!!!(ꐦ°д°) と完全にお怒りムードにまんまと持ってかれた。
こんな感情を持たされたら救出された時の感動は幾ばくかと・・・でも結果知ってるから映画内ではその感情に到達しないけどね。

現地の血縁者や関係者は一心に祈り、高名な僧侶が彼等の祈りを導く様に登場するくらいまでは確かにそうだよなと思ったが【村を挙げての祈りの舞】にはいささかビックリしたわ。
「えっ?この緊急事態に踊るのね・・・タイ人の気質出るわぁ~」って思った。
タイでは魂の抜けた遺体はただの入れ物として扱われる分、恐らく命への執着は徹底的に表現するのかもしれない。

そんな敬虔な仏教国タイの文化や背景も垣間見られて興味深い作品だなと思った。

なのでこの作品、実は個人や民間企業の技術が13人の救出に繋がったという裏話。
キャストにはジム・ウォーニーをはじめ実際に救助に当たった洞窟ダイバー達が出演!
まるでドキュメント映画ばりのリアルさで再現されてるからその救出場面のハードさはなかなかだ。
特にラスト、サッカーチームのリーダーの救出劇は子供を助けるより大分苦心した様子が描かれる。

その最後の1人を救助したのが実際のケイブ・ダイバー、ジム・ウォーターご本人。
一夜にして世界的なヒーローに変身した。

軽率な行動が結局1人の現地ダイバーを死に至らしめ、技術を集結させるため軍や専門家を国外に依頼。自国だけでは手に負えない発展途上国の弱みも垣間見られた。
ただ、この救助に参加したダイバー達は勿論国からの要請もあっただろうが個人として【助けたい】と言う気持ちが全面に表現されてたのが個人的には嬉しかった。

何かしらの危険が伴う場合、或る程度の年齢になったら自分の行動に責任を負えるか?と言う視点と思考が大切と言う事。
子供を指導する立場で危険な場所への誘導はやはり自覚が足りなかったねと言う事だろうね。
雨季に入ろう時期に洞窟なんて・・・解るよね?って事よ。

【物事を知っておく事】が如何に大事か…。

まっ、そうは言っても子供なんて危険の中で日々生きてるけどね。
そういう説教じみた事書いてる自分も相当危険な場所で遊んでたからな・・・

世の子供達、若者よ命を落とす様な行動だけは慎めよ。
死んじゃう自分はイイけど残された者の辛さや悲しみは半端無いぞ!


2020/11/25


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