近頃のヒーローもの

嘗てジャンプのバトルものは、特徴として主に車田漫画などに見られる様に根性、又は気力で最後まで立ち上がれていた方が「勝ち」と云う傾向のものが結構あった。
処が、今やそれがアニメやラノベは云うに及ばずウルトラマンなどの特撮ヒーローものに迄及んでいる。確かに昭和の仮面ライダーも根性で特訓して勝つパターンがあった。それでも敵の技を破る為だったりしていたが、近年はもっと原始的な、或いは安直な、「その気」とか「やる気」が強かったヤツが勝つ様に成って行った。こうしたヒーローの勝ち方は、しばしばヒーローの心の有り様が奇跡を生んだ。
でも、これを心に刷り込まれて社会に巣立って行ったら問題だ。これって、第二次大戦中の日本の「最後はカミカゼが吹く」に通じており、ひいては「本当にやる気を出せば成果は得られる」(=成果が得られないヤツは、やる気が足りない)と云うブラック企業の論理にも繋がってしまうのだ。
そろそろ、こうした展開、やめにしないかな。さもないと、いつ迄経ってもブラックな主張がまかり通ってしまう。