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お金の授業その10「三方よしでお金(感謝)を稼ぐ 」

M4です。

前回伝えた「抽象化のトレーニング」が大変好評だったので、本日はさらに内容を深ぼってお伝えしよう。

前回の記事 ↓ ↓ ↓


近江商人の経営哲学「三方よし」


これは日本三大商人と呼ばれていた近江商人が「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方を「三方(さんぽう)よし」と表現したもの。

この思考ができるようになると、前回の抽象化トレーニングにも活かせて、良いアイディアが思い浮かびやすくなる。

今回はこの「三方よし」を元に、抽象化について深ぼっていこう。


読者からの声「抽象化が難しい…」


前回伝えた「抽象化」について
・「抽象化して考えるのが難しい…」
・「お金がかかるアイディアしか浮かばない…」
・「自分には実行できないアイディアが多い…」
などのメッセージが届いた。

なので、今回はより具体的に「抽象化」を行う方法を伝えていく。


「三方よしの思考で感謝を増やす」


では実際にやってみよう。

まずは「三方よし」をあなたの職場に置き換える必要がある。本来の「三方よし」は「売り手」「買い手」「社会」の3つで構成されている。

まずは以下のように解釈しよう。
売り手 → 「あなた自身 or あなたが勤めている会社」
買い手 → 「あなたのお客さま or あなたの会社のお客さま」
社会 → 「あなたにとっての社会 or お客さまにとっての社会」


コンビニにおける「三方よし」"売り手"の視点


今回は「コンビニのアルバイト従業員」を例に、「三方よし」で思考をしてみよう。

※上から順に「抽象度」を上げていく。

まずは、「アルバイト従業員の視点」で問題点を洗い出してみる。
・レジ担当と陳列担当の連携が悪く、レジでお客さまを待たせてしまう。
・消費期限切れの商品チェックに時間がかかる。
・シフトで店内が一人になる時間が多く、負担が大きい。

次に、「店舗責任者の視点」で問題点を洗い出してみる。
・去年に比べて店舗の年間売り上げが落ちている。
・廃棄になる商品が多くなってきている。
・従業員のシフト調整に時間がかかっている。

最後に、「オーナーの視点」で問題点を洗い出してみる。
・フランチャイズのロイヤリティが高い。
・全店舗の年間収支が昨年に比べて落ちている。
・店舗を展開するための良い土地が見つからない。

大まかにこのようなものがあるだろう。


コンビニにおける「三方よし」"買い手"の視点


※上から順に「抽象度」を上げていく。

あなたのコンビニを利用するお客さまの視点

・レジが遅い。
・自分の欲しい商品が並んでいない。
・商品のラインナップが少ない。
・時間帯によって商品の陳列が悪い。
・トイレが汚い。

そもそもコンビニを利用するお客さまの視点
・年々、商品価格が高くなってきている。
・自宅に近くにコンビニがない。
・もっと新商品を頻繁に増やしてほしい。

大まかにこのようなものがあるだろう。


コンビニにおける「三方よし」"社会"の視点


コンビニの社会的な視点
・深夜・早朝に専門店が閉まった後でも気軽に欲しいものが手に入る。
・自宅から近い距離で気軽に欲しいものが手に入る。
・公共料金の支払い・郵便物の申込が気軽にできる。

大まかにこのようなものがあるだろう。


コンビニにおける「三方よし」の改善案


よくやりがちな「三方よし」の視点が欠けている改善案 ❌

・セルフレジを設ける

👉「レジでお客さまを待たせるくらいならセルフレジを用意しよう」という視点から、近年は全国のコンビニが安易にセルフレジを設けているが、これは本質的にはズレている。
若年層はコンビニに対して「スピード」を求めているため、「レジが遅いくらいならセルフレジでパパッと済ませたい」という需要があるのはわかる。ただし、高齢化が進んでいる日本において、地域によっては高齢者の多い地域にコンビニがあるケースも多く、セルフレジでは逆にサービスの品質低下につながる恐れもあることも、意識しなくてはいけない。

・当日欠勤をした人に罰金を設ける。
👉 これはアルバイト従業員の視点で改善案を出しているため、視野が小さ過ぎる。店舗責任者やオーナーが期待している改善案は「売り上げUP」を意識した改善案が欲しい。そのためこういった現場目線が強過ぎるアイディアは上から良い反応を望めないだろう。

他にも、「三方よし」の視点が抜けている改善案は山ほどあると思うが、需要なのは、売り手・買い手・社会の全体にとってよい改善案である。


「三方よし」の視点がある良い改善案⭕️
・全国のコンビニ情報を配信する公式LINE & 配送サービス
👉
例えば、私なら全国のコンビニの新商品やラインナップがすぐにチェックできる情報メディアを作るだろう。また、自宅までの配送をSETにすることで、コンビニから遠い「お客さま(買い手)」にも喜ばれるだろう。さらに、この情報に連携する店舗から加盟金をもらうことで「メディア運用者(売り手)」にも報酬が入り、かつ加盟店舗(売り手)の「売り上げUP」にも繋がり、オンラインのため新たに土地を確保する必要もないため、オーナーにも喜ばれる。
「お客さまの声や要望」を反映するようなアンケートをLINEで実施したり、WEB申込の配送サービスと連携させることで、社会的な意味合いを持たせることもできるだろう。

このように、コンビニで働いた経験のない私が、業界の知識も全くない状態で考えたとしても、「三方よし」の視点を持つことで、ある程度質の良いアイディアを出すことができる。

私の読者が、自分の職場における「三方よし」を考えれば、現場経験や業界の知識を元に、さらに良いアイディアを思いつけるだろう。

そこで生まれたアイディアを実行するのに「お金」の心配はいらない。なぜなら、「三方よし」の考えができているサービスであれば、必ず出資者が現れるからだ。そうして、お金がなくともサービスを生み出すことができ、結果的にあなたに与えられる感謝は増えていく。

「三方よし」のアイディアならば・・・
・金銭面のハードル
👉 出資者が現れる。
・実行のハードル
👉 協力者が現れる。

つまり、誰でもアイディアを形にすることができる。
ぜひ日頃から意識して生活してみてほしい。


本日のアウトプット


上記の「三方よし」についての感想、自らの職場における「三方よし」の改善案をアウトプットした者の中から、5名を選出する。





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