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新日本FC その24:住民監査請求とColaboと会計不正とペテン?

【新日本ファクトチェックセンター】
前回(その23)に引き続き今回も、絶賛炎上中?のColabo関連の考察である。

最初に、本件でネット上の情報が錯綜気味で、知らない人が検索するとやや混乱しかねないテーマが1つあるので、まずそれを整理したい。


■暇空氏が出した住民監査請求って結局、却下されたの?されてないの?

ネット上では「暇空氏の住民監査請求は無事却下された!」的な記事が結構散見され、検索等でもヒットする。

名誉毀損?に当たるかもしれないのでURLは載せないが、ググっただけでもすぐに幾つかヒットするはず。


「概ね、Colabo擁護側の人達が、暇空氏らColabo追及側の人達を煽りまくるような感じの記事みたいですね」

で、もしそうした記事だけを見ると、当ブログの前回記事等でも住民監査請求が今も中心的な話題の一つになっている点に違和感を覚えるかもしれない。

「『既に却下されたのに何故、いつまでも住民監査請求の件で騒いでいるの?』みたいな違和感?」

うむ。
なのでその点をワイなりに補足説明しておきたい。


結論から言うと「Colabo関連で暇空氏が出した住民監査請求」は複数件あり、その中に監査実施が既に決定して進行しているものもある。却下されたものもある。そんな状況だと思われる。

上記Colabo擁護側の人達は、「本件で却下された1件?」しか見ずに大はしゃぎして先走って得意満面でドヤってた、みたいな感じの経緯だと推定される。


「あららららら」

監査実施決定が事実だとする根拠としては、たとえば以下。



監査実施の決定通知書の写真画像なども暇空氏はアップしているので、監査が実施される(既に陳述等も進んでいる)のは間違いないと思われる。


「『職員措置請求書』って書いてありますけど、これは何ですか?」

ググればわかるが、住民監査請求書のこと。

暇空氏は実際に今回の住民監査請求の陳述聴取なども既にレポを上げている。

住民監査請求行ってきたレポ


暇空氏曰く、既に3件は監査実施が決定しているらしい。


「監査請求はそんなに簡単に通るものなんですか?」

ワイが知る限り、一般に住民監査請求の多くは門前払い的に却下されるケースが多いはず。

公金の支出に不審な物がある、等の疑義を客観的・論理的に説明できないと、ただ闇雲に請求書を出しても大抵は却下されるもの、というのがワイの認識。

一般には1件通った(監査実施が決まった)だけでも「結構珍しい」部類かと。


「では、今回だけで既に3件も通した暇空氏って優秀なのですね」

3件という数字についてはまだ証拠の確認まではワイはできていないが、少なくとも1件以上通したのは、証拠もあるのでまず間違いなかろう。

この件については、彼は素人としては?明白に優秀な部類だと思われる。


「そもそも暇空氏は素人なのか? という点ははっきりしませんが」

■Colabo補足資料1について

さて、記者会見時の配布資料については前回(その23)軽く触れた。
今回はその後(12月)に公開された補足資料1について見てみたい。


補足資料1はColabo公式では以下にある。

https://colabo-official.net/wp-content/uploads/2022/12/826ff952914436c8e6c18fecea6b7ab0.pdf


「補足資料?どういう位置づけなのでしょう」

おそらくは、「記者会見時のColabo配布資料」に対するネット上のツッコミ、に対するColabo側からの再反論、みたいな位置づけと考えれば良さそう。



■Colabo補足資料1の「1. 事業の全体的な位置づけ」について

補足資料1で気になったのはまず「1. 事業の全体的な位置づけ」の以下の点

>なお、事業実施においては都の委託経費を超えた支出をすることは珍しくありません。その場合、超過額はColaboの自主財源(寄付金や自主事業の収益、民間団体からの助成金)から支出することとなります。実際に行った事業の支出が若年女性事業の予算の枠を超えた場合には、事業実施報告書記載の金額は、予算の合計額と同額を報告しているということになります。


いやこれ明らかにおかしいだろ、と。説明に違和感ありまくりで。

たとえば「ホテル費」とか「ソフトウェア費」みたいな科目で、
①「予算額」、②「実績額(決算額)」、③「領収書の合計金額」
があったとすれば、会計では②と③が一致するのが大原則であって。
②が①を超えていようが下回っていようがその原則は変わらない。
①と②の額に差があるのはよくあること。

これが「法人会計の大原則・常識」だというのがワイの認識で。

しかしColabo側はこの説明で「②が①を超えているので②の合計額を①の合計額と一致するように記載しました」と言ってる訳だ。


「え?? それでは『予実』の差異もわからないし、実績の本当の内訳も全くわかりませんよね? なんか会計の意味を全否定しているような?」

うむ。その場合当然、②と③の金額は大きく乖離していると思われるが、それでいいのか?

記者会見時の配布資料【Q8】を見ても、「委託事業に関する帳簿、領収書類は都からの説明要求があれば応じられるよう日頃用意してある」と書いてある。

が、この点は「おいおいホントかよ?」と疑念しか沸かない。
都からの説明要求があった場合にいったいColabo側からどんな「トンデモ説明」が飛び出すのか、ある意味期待大な感じである。


具体的に、暇空氏提供の数字を見てみると


平成30年度は、科目毎に予実はプラスだったりマイナスだったりマチマチなのに、合計額だけ予実がプラマイゼロでピッタリ一致してる。


「この数字はなんか目茶苦茶、嘘くさいです」

こんな「実態ガン無視で、予算に合わせて適当に実績数字を作りました」みたいな会計資料をドヤ顔で平気で出す法人を、ワイは見たことがない。

Colaboでは、少なくとも一般的な会計処理からはかけ離れた非常識な手法のトンデモ会計処理?をしていたらしい、というのは、上記部分のColabo側の説明だけでも察せられる。



■Colabo補足資料1の「3. 委託経費の予算と実際の支出の関係」について

続いて気になったのは「3. 委託経費の予算と実際の支出の関係」の以下の点


>このような、項目を越える支出の調整を禁じる規定はなく、項目を越える調整をおこなっても問題ありません。

>大項目を越えた支出調整も、若年被害女性等委託事業についての都との委託契約において禁じられていません。


「これ、本当なんですか? にわかには信じられませんが」


「東京都との委託契約では『大項目を越えた支出調整も、ノーチェックで受託側が完全自由にやっていいよ』とお墨付きが出ているということ?」

う~ん。
一般論としては、行政がそんな「会計フリーハンドのトンデモなお墨付き」を受託者に公然と与える、というのは「普通はあり得ない」感はある。

「大項目を越えた支出調整」というのは、たとえば東京都の予算で言えば。

「都民の教育支援の為の3000億円の支出」の予算があったとして、それを「都職員の福利厚生の為の支出に全額予算付け替えました」みたいなのも許可なく完全自由にやってOK、みたいなことを言っているように聞こえる。


「そんなの、予算を使う側が許可なく勝手に大項目を越えた予算付け替えとか、本来は完全フリーで許されたらダメじゃないの?」

うむ。

一般論としてはそうした予算の付け替えは、「何故付け替えをしたのか」

の理由等を受託者が委託元に説明した上で承認、というようなチェックが

当然必要と思える。


colabo側が再々言っているように「委託事業とは別の自主事業」もある以上、

「都の委託事業のお金を、こっそり別の自主事業に流用してました」

みたいなのがもしあればそれは明らかに不正であるし、それを都の職員が黙認していたなら「公金横領」みたいな話にもなりかねない訳で。

そのあたりの「予算を何に使ったのか?」のチェックについては、少なくともきちんとチェックしないと、一般論としてはおかしいように思える。

正確なところを確認するには東京都側の見解を待つ必要があるだろうが、書き方的には「Colabo側による、ペテン師的な言い訳を用意したレトリック」的に見える部分はあるような。

「??どういうことでしょうか?」

例を挙げようか。

翔子君はワイのことが好きかい?

「…別に嫌いではありませんが」

つまりワイのことが好きなんだな。照れおってこいつぅ。

「なんでそうなるんですか(怒)!怒りますよ!」

はい、すみません、調子に乗りました(シュン)。

と、事程左様に「嫌いではない」と「好き」の間には、マリアナ海溝よりも深く巨大な溝がある訳だ。

それと同様に、

「禁じる規定はない」というのと「認める規定がある」というのは別。
「禁じられていません」というのと「認められている」というのは別。

そういう話なのではないかと。

契約や規定というのはあらゆる森羅万象の事象について全て個別に網羅的に規定している訳では無論ない。

たとえば、この委託契約には「受託者は東京都庁のオフィススペースを業務で無断使用してはいけない」みたいな規定はおそらく存在しないだろう。

だからといって、受託者が勝手に東京都庁のオフィススペースを専有使用し、「それ禁じる規定はありません。だからOKであり何も問題ありません!」みたいな話には普通、ならない訳で。

「それは当然そうですよね」

今回のColabo側による「大項目を越えた支出調整も~」という説明?も、それに近い話なのではないか、という印象を受ける。

「実際には、別に都が『大項目を越えた支出調整』をColabo側に対して『いくらでも自由にやっていいよ』などと認めている訳ではない、と?」

多分な。もし認めている規定とか議事録とかの物的証拠があるなら、Colabo側はドヤ顔でそれを提示しているだろう、と思われるし。

尚、もし「都は別にそんなの認めていない」というケースだった場合でも。
「委託契約において都が認めています」と書いてしまうと「嘘」になってしまうが、「禁じる規定はなく」「禁じられていません」なら、前述の通り「嘘はついてない(キリッ」という強弁、言い訳の余地が若干ある。


「『消防署の方から来ましたー』と言って消火器を売りつける、みたいな類のペテン師論法が可能な言い回しだと?」

こうした「言い訳できる言い方」を選んでいる時点で、おそらく「都も認めている点の議事録」みたいな物的証拠があった訳ではないのだろう。

自信がない時の言い回しっぽい。


「ああ、なんか納得できました」

ま、先にも言った通り、正確なところを確認するには東京都側の見解を待つ必要があるので、上記はあくまで推測だがな。

尺の都合上今回は解説しないが、Colabo補足資料2の方では、ドタバタと説明文言の大幅改変が行われ、
「東京都も承知の上であり、今まで毎年度このように処理」
という文言がこっそり削除されている。


Colabo補足資料2が訂正も「東京都も承知の上であり、今まで毎年度このように処理」が削除される


急遽こうしたこっそり削除をしている点から見ても、都側からも最近「おい、こっち(都)が承認してないことを、さも承認済であるかのように
デマを書くのはやめなさい」的なColabo側への指摘?ツッコミ?があった可能性は高いかも。

尚、当記事は以下リンク先の個人ブログが本家である
新日本FC その24:住民監査請求とColaboと会計不正とペテン? | zeromebaのブログ (ameblo.jp)


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