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麻の蚊帳を解体して、蚊帳生地を再利用

リサイクルショップで見つけて小躍りした、蚊帳6畳用(新品未開封、1500円)

商品名や製造元は書いてあるものの、素材の記載がなかったので店頭でしばし悩みました。ネット検索すると京都西川の蚊帳はたくさん出てくるものの「白帆」という商品名はなし。
ビニールパッケージの外から目を凝らして眺め、ネップの感じや繊維の絡み方から、きっと麻だと信じて購入しました。

蚊帳生地が欲しかったのには理由があります。
ゼロウェイスト革命後、気軽に買えなかったものの、メッシュの生地(ネット)があれば、と思うことが度々ありました。
例えば、
・トイレやお風呂場の網戸DIY
・お砂場のおもちゃを入れる袋
・お風呂場のおもちゃの水切りネット
・食器洗いのための網たわし

他にも蚊帳織り布巾や、ストール、何重かにかさねてバスタオル、夏の上掛け、カーテンやのれん代わりの目隠しなどなど、ただの麻生地としても使い道は無限大です。

実はこれを購入したのは去年の夏。
あまりに立派な蚊帳なので解くのがもったいなくて、何度か寝室につって使ってみました。

寝具周りというよりも、部屋全体が覆われるサイズ感。

しかし我が家の寝室は約5畳。
蚊帳のサイズが大きすぎる上に、天井も低く、また賃貸のために蚊帳をつるための設備も整わず、どうにも使いこなせずにしまって1年過ぎました。

ていねいに仕立てられたものを解くのはとてももったいないけれど、このまま死蔵してしまう方がもったいない。しかも生地としてなら使い道無限大。
例年の蚊やムカデに悩まされた時には、またサイズダウンして蚊帳に仕立てればいいや、という気持ちで、いよいよ解体を決心しました。

蚊帳の海

袋から出してみると明らかな麻の匂い。
昔天然素材にはまった頃に、家中のカーテンをリネンで手作りしたことがありますが、その生地と全く同じ匂いがします。
念のために端っこの飛び出た糸をライターで燃やすと、しゅっと焦げるように燃えて炭になりました。
これがナイロンだとちりちりと溶けるように硬くなります。

よくよく見てみると、生地に植物の繊維のようなものが所々織り込まれています。
こちらも以前ハマってよく買っていた、しるくふぁみりいのリネンの靴下に同様の混ざりものがよくありました。(価格を安くするから自分で取り除いて使ってねという商品)

おそらく麻100パーセントで作られたこの蚊帳、今買おうと思ったら数万円は下らないのでは…

赤い刺繍糸で縫い取りがしてあり各所に房も付いています。
これを全て解体するのは本当に心苦しいのですが、丸ごと使い切る覚悟で、解き始めました。

何せ6畳用なので、6畳一間を箱に見立てると底の部分以外の表面積を全て覆えるだけの大きさです。
はじめは青い生地のパイピングを、リッパーで丁寧に解いていきました。
2時間かけて3分の1ほど解き、肩凝りで座っていられなくなったところで、もしやこれは手で裂いていけるのでは?と気づき思い切って試したところ、うまくいきました。

失敗例

ゆっくり割くとかえって端から破れてしまうので、思い切りよくバリバリっと剥がしていくのがコツです。

このコツを掴んでからは解体が一気に進みました。

天井付近の一周は、補強のためか中に麻糸が芯として縫い込まれていました。これがナイロンコードではなかったことで、蚊帳本体も麻素材だと確信。


蚊帳の海が、これだけの麻生地になりました。
おおよそ2.5m×14mの生地が1500円。
リサイクルショップ万歳。そしてすごく古そうな、この蚊帳を捨てずに売りに来てくれた持ち主にもありがとう。

グラデーションがきれい

麻の晒(生地)として売られているものより織りが荒いような印象ですが、無駄にしないよう、大いに活用していきたいと思います。

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