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FA-聖刻リチュア・ランサー

皆さんこんにちはZexeedです。

やっぱりリチュアの話したくなったので
今回は【聖刻リチュア】の解説をします!!!
 

なお、OCGではもう半年も前のカードの解説になるので遅い話なのですが、
おそらくそろそろマスターデュエルに実装される「FA-ダーク・ナイト・ランサー」が今回のポイントなので、そちらの参考となるかもしれません。

(ただし、あくまでOCGベースで説明するのでスプライトエルフなどは使用しません。)
序盤はざっくりと聖刻リチュアの基礎について解説するので、「それは知ってる」という方は目次の3番目まで飛ばしてくださいませ。


聖刻リチュアとは?

当時(10年以上前)に遊戯王をやっていた人ならば知っている人も多いかもしれませんが、結構古いデッキなので改めてざっくり解説します。

【聖刻リチュア】とは、
レベル6の「聖刻」モンスターを儀式素材として
「イビリチュア・ガストクラーケ」でデッキに戻すハンデスをし
それを繰り返し相手の手札を0にすることを目標とした
ランク6軸儀式ハンデスデッキ
です。

このデッキにおけるキーカード

また、ハンデスのみでは相手のドロー1枚で逆転されかねないため、封殺無効カードも並べて用意するようにします。
つまり先攻1ターン目にほぼ勝ち確の盤面を作るということですね。

当時は環境デッキだった上、大きな大会での優勝実績とかもありました。
リチュアの話すると「ガスクラが~」と返されることが多いのはこのデッキの余波が大きいです。

なお、あらかじめ言っておきますが、こちらの手札もほぼすべて使い切るため、誘発ケアはあまり意識できません。

というか増殖するGやドロール&ロックバード以外の誘発は「1枚ハンデスできた」として割り切った方がいいです。

ただし誘発を度外視したとしても聖刻リチュアには長らく弱点…というよりルール的に超えられない壁がありました。


それは手札が初手5枚になったということ。


このデッキが登場したころの遊戯王(ZEXALの頃)は先攻ドローがあったため、実はホントは初手6枚で相手の手札5枚をハンデスするデッキでした。
 
ですがルールの根本的な改訂がARC-Vで行われ、
そもそものスタートリソースが削られたわけなのです。
あまり語られていないですが、ほぼ間違いなく聖刻リチュアにおける致命傷は誘発でも環境の変化でも制限改訂でもなくこれが一番の痛手です。
 
そのためこのデッキのエンジンである「セイクリッド・トレミスM7」などを使ってループしてもこの初手5枚という枚数がじり貧となっていき、
結果的に5枚ハンデスに届かないことが多くなったわけですね。
 
もっとも4ハンデスくらいであれば初手5枚になった聖刻リチュアでも余裕で到達し、ガスクラの効果が「2枚見て1枚デッキに戻す」というピーピング込みのハンデスなのでいらないカードを残させることができるのですが、
これでは本当にハンデスし切ったわけでもないですし、そのカード1枚残した程度…とフラグ立てまくって逆転される三下になりかねないです。

まぁそれ以前に前述の通り増殖するGという誰もが3枚積んでる天敵が存在するので、実のところ今使うのはあんまお勧めしがたい側面もありますが…
誘発で簡単に死なないハンデスデッキなら環境デッキになってるはずですからね!!

ちなみに、そもそものデッキとして「先攻取って圧倒的に勝つ」か「それ以外で負ける(後攻を含む)」のほぼ2択なので
負けの回数を気にしない前提があります。
ぶっちゃけ連勝やマッチ戦には不向きなので、フリーやシングル戦回すときに使うデッキという感じですね。

その一方、凶悪性は見るからに明らかなものなので理解を得た相手に使うか
目の前の相手の顔がわからないマスターデュエルとか適任ってことですね!
(第一、ハンデスってどう考えても嫌われるデッキなので…)

聖刻リチュアの動かし方

ではまず聖刻リチュアの基本の動きを見てみましょう

①手札に聖刻、ガスクラ、リチュアの儀水鏡を揃え、儀水鏡を発動

②素材としてレベル6聖刻モンスターをリリース

③ガストクラーケを儀式召喚

④リリースした聖刻→ガストクラーケの順にチェーンを積む

⑤ガストクラーケの効果で相手の手札を2枚確認し1枚デッキに戻す

⑥聖刻モンスターの効果でデッキ・墓地からレベル6のドラゴン族通常モンスターを特殊召喚

⑦ガスクラとレベル6ドラゴンでエクシーズしてセイクリッド・トレミスM7をエクシーズ召喚

⑧トレミスの効果でガスクラを墓地へ送り墓地から聖刻モンスター、またはシャドウ・リチュア(リチュアの儀水鏡交換券)を手札に加える

⑨儀水鏡の効果で儀水鏡をデッキに戻してガストクラーケを手札に加える

⑩もともと持っていた1枚と⑧⑨合わせて3枚揃ったので①に戻る

以上、この手順が聖刻リチュアの基本的な動きとなり、
この手順の繰り返しこそが【聖刻リチュア】というデッキです。

1度のハンデスに使用する手札は3枚ですが、相手の手札を1枚デッキに戻した上で使った2枚を回収できるため、
つまり消費1枚で1枚ハンデスするようなものです。

また使用する聖刻レベル6モンスターは合計で9枚積め、リチュアカードも9枚どころか現在だと15枚以上余裕で積めるので、必要札3枚は多いものの全体的にデッキに積めるサーチ札に安定があります。
(しかもターン1が定着する前のカードがほとんどなので制約もないです。)
 
その他、副次的な効果としてガスクラと聖刻の効果は互いに強制効果のチェーンであり、特に無効化されがちな聖刻側の効果をチェーン1とすることで疑似的なチェーン防御もできます。

しかしながら、前述の通り現在の初手は5枚のため、
普通にやると手札がコンボ用パーツで埋まっていたとしても

5-3+2=残りの自分手札4枚(1ハンデス)
4-3+2=残りの自分手札3枚(2ハンデス)
3-3+2=残りの自分手札2枚(3ハンデス)

と3回コンボをした時点でループが止まります。
先に述べた初手5枚による影響とはこういうことですね。

ここから「リチュアの写魂鏡」というライフポイントで儀式召喚するカードも使えますが、
それでもトレミスは3枚しかいないので先ほど言った4ハンデスの壁を越えられません。
(一時期は4枚目のトレミスとしてカオスルーラーが使えたので疑似的な聖刻サーチを行うことができました。)

こういった背景から、通常の聖刻リチュアでハンデスを完遂するには
「サルベージ」「儀式の準備」などの1枚で2枚回復できるカードが初手に引けていないと厳しいデッキという側面がありました。
リチュアに新規はきたものの、そもそも問題として1枚で2枚になるカードが増えないと話にならなかったため、
安定性の強化はされどもハンデスを伸ばす札は変わらなかったわけですね。

ダークナイトランサー登場

さてそんなジレンマを抱えていた聖刻リチュアの前にあるカードが登場しました。
それがシャークさんのアーマードエクシーズコンボこと
FA(フルアーマード)-ダーク・ナイト・ランサー
です。

味方だったシャークさんと敵のナッシュ要素の合体カード

このダークナイトランサーが(OCG的には)半年前に登場したカードでして、聖刻リチュアに改革をもたらすことになりました。

以下にサンプルデッキレシピを載せます。

「エクシーズ」意識のベアトリーチェ+FAダークナイトランサーです。

具体的には先ほどの手順において①~⑩を1度行い、続けて⑥まで実行します。
(リチュア側の前提としてグリム・リチュアとリチュア・アビスも出ているものと仮定します)

そしてそこから

❼ガスクラとレベル6ドラゴンでエクシーズして永遠の淑女ベアトリーチェをエクシーズ召喚

❽ベアトリーチェの効果で素材のガスクラを墓地へ送りデッキからエクシーズ・ギフトを墓地へ送る

❾ベアトリーチェに重ねてFA-ダークナイトランサーをエクシーズ召喚

❿ダークナイトランサーの効果でエクシーズギフトを回収

⓫トレミスとダークナイトランサーがいるのでエクシーズギフトで2ドロー

⓬グリム、アビス、ダークナイトランサー、トレミスで鎖龍蛇-スカルデットをリンク召喚

⓭スカルデットの効果により4枚ドローして3枚デッキに戻す

リソース不足を嘆いていましたが、それに対する回答がエクシーズギフト+スカルデットという強引にドローするコンボです。

エクシーズギフトはエクシーズ素材2枚をドロー2枚に置換し、スカルデットは4素材リンク召喚に成功するとデッキから4枚ドローして3枚戻します。
この組み合わせにより聖刻リチュアで2回ハンデス回すだけで6枚ドローして3枚戻すという頭のおかしい手札交換がノーリスクでできました。
本来トレミスを出す部分をベアトに変えた結果十二分な費用対効果が返ってきました。
(実はスカルデット自体はVRAINS期以降の聖刻リチュアではメジャーでしたが、いかんせん残せる手札が1枚だけなのが非常に勿体なかったのです)

ダークナイトランサーのおかげでそもそもエクシーズギフトサーチできねえじゃねえか!という問題をベアトと組み合わせて墓地経由疑似サーチになったのです。
おかげでこのコンボ実施のために従来の聖刻リチュアのメインデッキにギフト1枚刺すだけで機能する点も評価点と思います。

さらにギフトにより加わった手札が2枚以上あれば、スカルデットで引くカードと交換することができるため、使用しない・できないハズレカードでも価値があります。
特にいらないラブラドライドラゴン2体は既に展開済みですのでもう高確率の当たりくじ引くようなもんになっています。

また、スカルデットによるドローも勿論強力なのですが、スカルデットはそれ以外に手札から1体モンスターを特殊召喚できる効果も持っています。
このため、手札にいるリチュア・アビスあるいはアビス交換券の鰤っ子姫の特殊召喚もでき、この2枚も事実上当たりくじとなります。

おかげでスカルデットのガチャドロー能力は当たり満載となるわけですね。

ターンエンドまでの展開について

冒頭で述べたように聖刻リチュアは最後に相手のドローカードを対策するため無効カードで蓋をするのが非常に大事です。

スカルデットでリソースを回復し、EXデッキにトレミスが2体残っているのでここから聖刻リチュアによるガスクラハンデス3回はほぼ間違いなく成功します。
で、上述の①~⑩を2回行うとするとオマケでトレミスが2体残るんですよ。

同じランクのナンバーズではないモンスターが2体残るんです。

同名モンスターでも基本的にOKなのはエクシーズの魅力だと思う

というわけでそのトレミス2体で未来龍皇ホープを作れます。

これでモンスター効果への対策は取れました。
残るは魔法、罠なわけなのですが
ここで5回目、最後のハンデスを聖刻リリースから行った場合、
レベル2の守護竜ユスティア呼び出し、魔救の奇跡ドラガイトを出します。

都合よく水属性デッキなので魔法罠への対抗策も完備できました。

一応クロシープを最初に作る、あるいはスカルデットを素材にクロシープを作ることでヴァレルロード・S・ドラゴン用のリンクは用意できるのですが
運用の幅はあることに越したことはないのでこのように覚えておきましょう

この聖刻リチュアを使った場合、5回聖刻儀式が成功するならば
●2儀式→スカルデット→3儀式
グリム+アビス+ダークナイト+トレミスでスカルデット→未来龍皇とドラガイトor虹光
●クロシープ→3儀式→スカルデット→2儀式
クロシープ+ダークナイト+ガイドラ+トレミスでスカルデット→サベージ
というフィニッシュパターンが理想です

以上が私が現在運用している聖刻リチュアのメソッド紹介でした。

6枚ドローガチャなんて運みたいなもんじゃねぇかと思われるかもしれませんが、このデッキのほとんどがコンボ用パーツのため3枚と、プラスで更に墓地の回収可能なガスクラが1枚あるのでほぼほぼ問題なく回ります。

カード紹介(簡易)

今回記事は簡素にしたいのでざっくり紹介します

シャドウ・リチュア、ヴィジョン・リチュア、イビリチュア・ガストクラーケ、リチュアの儀水鏡

リチュアサイドのキーパーツです。
左から順に儀式魔法交換券、儀式モンスター交換券、ハンデスする儀式モンスター、儀式魔法
シャドウはトレミスで回収する必要もあり3枚必須ですが、ヴィジョンは0~1枚でいい程度です。(後述)
デッキの都合上一般的なリチュアと異なり儀式モンスターや儀水鏡も3枚搭載します。

リチュアの写魂鏡

ライフポイントを払って儀式召喚できるカードです。
昔の聖刻リチュアではフィニッシュカードとなっていましたが、上述の蓋の締め方から最近は使わないことも多いです。
儀式の準備で回収できるのでクロシープで捨ててしまってもいいです。

リチュア・アビス、グリム・リチュア、儀水鏡の集光、鰤っ子姫、おろかな重葬

上記カード、特にシャドウ・リチュアをサーチするサーチのサーチです。
ここまで積み込めるためほぼ確実にガスクラと鏡は揃えられます。
なお重葬は虹光を落として直接サーチしますが、2枚ダブると完全に腐るため1枚刺すだけでいいでしょう。

聖刻龍-トフェニドラゴン、聖刻龍-シユウドラゴン、召集の聖刻印

聖刻パーツです。リリースすると通常ドラゴンがでてきます。
9枚積めるのでほぼほぼ初手に引けますが、引けなかったらリチュアだけでブン回すかクロシープでログボガチャすることになります。

ラブラドライドラゴン、イヴ 守護竜ユスティア

聖刻で特殊召喚する用のカードです。
初手に来ると事故なのでクロシープで交換してください。
ラブラはエクシーズ用、ユスティアはシンクロ用ですが
どっちもチューナーなので実はラブラとアビスでもシンクロ行けます。

儀式の準備

儀式モンスターサポートです、1枚で2枚になります(超重要)。
昔の聖刻リチュアには同じく1枚で2枚になるサルベージも入っていたこともありましたが、現在は準備のみでOKです
というのもサルベージ発動するには墓地が整わないといけないので、初手が酷いと使い物にならないことがあります。
しかし準備は純粋にガストクラーケサーチとして機能するため、初動からでも問題なく運用できるわけです。
このカードが事実上ヴィジョン・リチュアの上位互換のためヴィジョンが不要という理由になります。
(ついでにいうとぶっちゃけガスクラはDEF1000なのでアビスから直サーチも可能)

エクシーズ・ギフト

コンボ用です。
基本的にデッキから墓地に送りたい上、初手に複数来たら事故なので1枚でいいです。
逆に初手に1枚来た場合は普通に使いましょう。
ベアトを出さずにダブルトレミスからダークナイトで回収すればOKです。
その場合もう片方をガイアドラグーンにすることで4ドローできます。

クロシープ

儀式デッキにおいては序盤から展開できる手札交換要員です。
通常モンスターや2枚目以降のグリムが初手にある場合は邪魔なので、このカードで手札交換します。
聖刻リチュアは手札の質が重要なためコイツの保険はあるのとないのでは大違いです。
また、起動はガスクラ儀式召喚時ではなくその際のチェーンでラブラドライドラゴンが着地した際にトリガーした方がいいです。
ただ、このカードを出した場合スカルデット用素材が足りなくなるため補填が必要です。
逆にこのカードを出した場合サベージの装備が可能になるため、未来龍皇は狙わなくても問題ありません。
グリムリチュアと簡易or簡素融合が揃っている場合はクロシープのダブルトリガーが発動できるので積極的に狙ってよいです。
(クロシープの融合/儀式ダブルトリガーやテセウス一角については過去の記事を参照)

https://note.com/zexeed/n/nbbee2e2b94f6

未来龍皇ホープ

なんか出てくるランク6×2体で作れるモンスター効果無効持ちです。
同じ名前でも作れるのでナンバーズ一切使わなかったこのデッキでは純粋なアドです。
地味に場持ちがいいので後攻で諦めかけてもこいつで勝てることが稀によくあります。

ヴァレルロード・S・ドラゴン

墓地にリンクモンスター必要とはいえ、全効果を無効にできる頭おかしいレベル8シンクロモンスター。
代わりにリンクモンスターが墓地に必要なので、クロシープかスカルデットをリンク素材として落としてから出しましょう。

魔救の奇跡ドラガイト

魔法罠を無効にできるレベル8シンクロ。
昔はじつはオーガドラグーンを採用することが合ったりしたのですが、こっちはこの水属性軸のデッキであれば特段デメリットも下準備もないです。
代わりにサベージと違い魔法罠しか無効にできないので未来龍皇と並べて出すのは必須です
実はユスティアとどちらも水なので、コーラルアネモネ使用後に聖刻リリースから繋がるメリットがあったりしますが、コーラルアネモネを採用するかというと……

鎖龍蛇-スカルデット

4枚ドローして3枚戻す手札交換とアビスを再展開可能なモンスターです。
ドロー枚数が多いものの、その時点でじり貧な手札では結局1枚しか残らない欠点がありましたが、エクシーズギフト採用で化けました。
もともと聖刻リチュアには採用されるカードではあったものの、おかげ様で相当有意義なカードとなりました。

セイクリッド・トレミスM7

聖刻リチュアといえばイカと聖刻とコイツというカードです。
墓地のモンスターを回収するためサイクル用として活用されます。
リンク召喚到来時は素材の厳選が不要になったためラブラ1枚で回す型が多かったのですが。
ラブラ引いてもクロシープで捨てれるので結局昔と同じくラブラ2枚体勢でガスクラを墓地へ送って効果発動してます。

永遠の淑女ベアトリーチェ

単品でも結構優秀なのですが、墓地へ送るカード(エクシーズ・ギフト)そのものには意味がないため、このデッキではちょっと特殊です。

FA-ダーク・ナイト・ランサー

ベアトに重ねられる上に素材を使わずに墓地からエクシーズカードを回収できるのが偉い。
おかげで疑似的に手札を2枚増やすことができ、枚数だけ見ればトレミスより多いです。
実はこの効果そのものはかつてのしょごりゅう同様カード単位のため並べれば複数回使えるのですが、一方で1ターンに1体しか重ねるエクシーズできないのが欠点。

虹光の宣告者

みんな大嫌いな虹光くんです。ぶっちゃけリチュアもコイツ嫌い。
重葬で墓地に送るサーチコストとしての役割が主ですが、実はアビスとユスティアで出せるので封殺役にもなれます。
しかも1回きりとはいえサベージと同じ全色無効持ちなので味方に付くなら強い。


まとめ

以上、ざっくりとでしたが聖刻リチュアの新しい回し方でした。
この回し方するとゴキブリ食らわない限り高確率で相手の手札をズタズタにできるので、
みんなもハンデスやりましょう!!

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