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レーシングカーに大接近:空力パーツ編2

以前もSUPER GTのマシンに装着されている空力パーツをご紹介しましたが、もう少し、違った角度からクローズアプで見てみましょう。

「モタスポ!Park」が現場でお世話になっているドイツZFさんもスポンサーしているホンダNSX-GTのカーナンバー1。元F1ドライバーのジェンソン・バトン選手も乗るこのマシン。ヘッドライトの下に、2枚フィンのようなモノが見えますか?

これはほぼ同じボディー形状の別のNSXです。「カナード」と呼ぶこの部品は、マシンの全面サイド部分にあたる空気の流れを整えて後ろに流す役割を持っています。空気抵抗を減らし、勝つ、フロントタイヤのグリップを増すように考えられています。

これはレクサスLC500のカナード。小さな2枚のフラップも追加されています。この様に、マシンによって、またチームの戦略によって微妙に異なる形状や数が発見できます。

こちらはNSX-GTのサイド。ゼッケンの下、黒い部分は複雑な形をしているのが見えます。基本的には、フロントタイヤにかき回された後でマシンのサイドから後方に流れていく空気を整える役割を果たしています。

これはニッサンGT-Rの同じパーツです。ここも、マシンによってかなり形が違うのが分かります。

これは同じ場所を後方から見た写真。ちなみに、このパーツの上に見えている短い丸い筒が排気管です。普通のクルマでは「マフラー」を通して後ろから排気ガスを出します。SUPER GTのマシンでは、排気抵抗を減らし、効率よくエンジンを作動させるため排気管を短く設計します。

塗装が施されているので分かりずらいですが、最初にご紹介した赤いNSX-GTと比べると、形状が結構違いますね。

こちらはよく知られたリヤウイング。飛行機と逆の原理で、空気の流れを利用してマシンを路面に押し付けます。マシンの下に見える横一文字の板はマシン底部を覆うカバー。特にこの部分は、空気が上向きにきれいに抜ける様設計されています。マシン底部を流れる空気のスピードを上げて「抜け」を良くすることで気圧が下がり、さらにマシンに下向きの力が働くのです。

リアウイングの「翼端板」も、もちろん空気の流れを整える機能的な役割がありますが、こんな形でコミュニケーションのスペースとしても活用されます ^_^

もちろん、貴重な広告スペースにもなります。翼端板も、このレクサスLC500と上のニッサンGT-Rでは微妙に形が違いますね。

という事で、レーシングカーも細かく見ていくと色んな違いがあって面白いと思いませんか?これからも、ちょっとオタクな、かつ素人の視線でマシンをご紹介していこうと思います。

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