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DAY③ハラハラ・ヒヤヒヤ〜波乱のエジプトひとり旅

アッサローム・アライコム!(こんにちは!)
本日はエジプト最終日。
カイロを思い切り堪能して、深夜便で日本に帰る。
昨夜の突然ネットが繋がらなくなる事件が解決できないまま朝を迎えた。
大袈裟かもしれないが、僕の旅はGoogleマップとUberが使えないと完全に詰んでしまう…!
波乱のエジプト最終日スタート!

前回の記事


キリスト教異端とされたコプト教の世界へ

本日は快晴

目的地まではメトロで向かう。エジプトでは初めて。
個人的に、海外でメトロに乗るのがワクワクして好きだ。
メトロに乗ることで、その国の生活に溶け込めた気がして、「まるで外国で暮らしているみたい」と思わせてくれる。

まずは最寄のSadat(サダト)駅でキャッシング。
1台目のATMでは引き出せなくて、2台目はアラビア文字表記しかなくて、3台目に三度目の正直で成功。

目的地のMar Girgis駅までは30円!
有人カウンターで駅の名前を言って、無事にチケットをゲット!
発音が合っているか分からないけど、こういう風に伝わるとすごく嬉しい。これも旅の醍醐味!

カイロのメトロ
メトロの切符
Mar Girgis駅 トルコ風モスクの壁画がかわいい。
イスタンブールのモスクがなぜここに?と思ったが、よく考えるとこの後行く予定のサラディンモスクだった。
インド数字の時計
エジプトに行かれる際は、マスターしていくことをお勧め

コプト教とは?
エジプトのキリスト教のことで、エジプトでは紀元40年頃から聖マルコが宣教を始めたのが起源とされている。しかし、キリスト教の教義が形成される過程で、カルケドン公会議で異端とされ、独自の総司祭を立てて歩んできた。

聖ジョージ教会
イエスの家族が難を逃れるため、パレスチナからエジプトに身を寄せた場所に建てられたそう。
教会内部 ステンドグラスが美しい。

この辺りはコンパクトにコプト教会が点在しており、歩いているだけでも楽しい。

キリスト教の聖書や色々な本に囲まれた路地を進むと、教会が至る所にある。
キリスト教文化に触れたのは久しぶり。
2020年元旦にスペインのセビリアの教会でミサに参加したのを思い出す
長らくキリスト教文化に触れていなかったので新鮮!
ムアラッカ教会
柱のフチの形を見るに、どことなくイスラム文化も融合しているように感じる

期待していたムハンマド・アリーモスク

続いて向かうのはシタデル。
ネットの件が心配だったが、何とかUberも無事に使えて一安心。

シタデルはカイロ観光で一番楽しみにしていたところ。
シタデルは、アイユーブ朝の創始者でもあるサラディンによって建設された要塞で、十字軍の拠点になったとか。
そしてシタデルの中にあるムハンマド・アリーモスクをとても楽しみにしていた。
このモスクは、オスマントルコの建築家を招待し、イスタンブールのアヤソフィアやスレイマンモスクをはじめとした建築物を倣って建てられたもの。
つまり、イスタンブールの感動をもう一度味わいに来たのだ

ムハンマド・アリーモスク
中庭

モスクの中に入るとキラキラの装飾が待っている!
期待を膨らませて内部に入ってみると…

真っ暗!!!

モスクの中はなぜか真っ暗!
天井が奥まで見えない😵

写真では分かりづらいが一切灯りがない!!
停電の時間と重なってしまったのかと思ったが、電灯をよく見ると、うっすら灯りは灯されている。
ということは停電ではないようだ…。(エジプトでは頻繁に政府の気まぐれで停電が起こるらしい)
本来ならば、無数の電灯から灯りが放たれ、内部の装飾がより輝いて見えるのに、それが叶わず残念な結果に。
しかし、真っ暗なモスクを見る経験は逆にレアだと自分に言い聞かせ、前向きに捉えることにした。

外の光がないとこんな感じに。

ただし本日は晴天で、丘の上からはカイロの街並みが一望できたので満足!

カイロの街並みは茶色いな〜!
次の目的地は、一際目立つスルタンハサンモスクへ!

スルタンハサンモスク〜ランチ

スルタンハサンモスク入口
シタデルから車で5分ほど。

スルタンハサンモスクの入場料は現金のみで、お釣りがないからと言われ、数十円損した(笑)
まあいいけど。
モスクとマドラサ(神学校)が一緒になっている。
内部へは靴を脱ぐ必要があり、出る時に寄付をする必要がある。
入場料も支払っているけどなーと思いつつも、細かいことは気にしてはいけません!
(お釣りの件を引きずっている?笑)

ここではしっかりと電気がついていた。
エジプトでは、椰子の木のコンパクト版が多く植えられていた。初めて見る植物が新鮮!

お昼はホテルの近くまでUberで戻り、KAZAZというファストフード店で昼食。

チキンチーズロール
見た目は何の変哲もないチキンロールだが、とっても美味しかった!エジプトの食事で一番美味しかったかも笑
ビーフケバブとチキンケバブがあった。
ロール系は外で作ったものを提供してくれた模様。
ホテル周辺は、ヨーロッパ建築とイスラム建築が混ざったような素敵な建物が多い。

イスラム歴史地区を巡るまでは順調だった

食後は、カイロの中で最も活気のあるハン・ハリーリ市場周辺へ。

まずはアズハルモスク
アズハルモスクは、イスラム神学・法学の最高学府で、今も大学として存続しており、イスラム教徒の皆さんが信仰と勉学に励んでいる姿がとても印象的だった。

大理石に囲まれた中庭!
きれいすぎませんか!?
今日一で感動!
太陽に反射されたイスラム風のフチが美しい
本棚が至る所にあり、端っこで勉学に励んでいる方の姿も。

続いて、ハン・ハリーリ市場に隣接しているホセインモスクへ。

ホセインモスク
傘が大きい!立派!!!
シャンデリアにもアラビア文字が!
熱心にお祈りされています。

アズハルモスク・ホセインモスクを堪能した後は、衣料品などの生活必需品やお土産屋が並ぶハン・ハリーリ市場へ。

バランスを保ちながらパンを運ぶ少年。
幼いながらも仕事のお手伝いなんてすごいなぁ。可愛い!
ランプ屋さん。有名な映えスポット。

ハン・ハリーリ市場には細い路地にお店が密集し、所狭しと並ぶ。
人口密度が高いからか、ネットの通信環境が著しくない。
Googleマップでなかなか検索できない中で、お目当てのお店を以前YouTubeで見た映像の記憶だけを頼りに無事に見つける。
我ながら天才だ。

エジプトには値札の表記がないが、JORDI(ジョルディ)というお店に関しては、値札シールがあり品質も良く良心的とのこと。
実際、露店で売られているTシャツよりも安く売られていた。

入場券やらお土産やらの必要な現金を準備するため、市場にいる3〜4時間だけで5回くらいキャッシングした。
その後はまたイスラム歴史地区をめぐる。
Googleマップが上手く作動しなくても、道を聞けば親切に教えてくれる。
スマホやWiFiに頼らなかった学生時代の旅を思い出せて楽しかった。
モスクをはじめとしたイスラム建築の雰囲気はやっぱり大好きだ!

周辺にはモスクが集中しており、1つのチケットを買えば自由に何ヶ所も見学できる。
ミンバル
金曜礼拝時に宗教指導者が説教を行うところ。
寺子屋

グタグタ。恐れていたことが起きた。

時刻は15時頃。ここまでは順調だった。
一通り見たいところは見終わり、かなり歩き回ったので休憩したいと思っていた。
小腹も空いたので、コーヒーを飲みながらお腹を満たせるものを…と考えた。
これ以上現金は増やしたくないため、クレジットカードを使えるお店を探したが、そもそも小腹を満たせそうなお店がない
Googleマップも役に立たないためガイドブックの地図を頼りに、目的地のレストランを探すも、探しても探しても見つからない。
他の食堂も並行して探しながら、2時間くらいハン・ハリーリ市場を歩き回った。というか彷徨った。

奇跡的にGoogleマップが作動し、「目的地に到着しました!」とあり、すっごく分かりづらいところに発見!
しかし最悪なことに満席とのこと…。

もう17時になるし、ホテルの近くで探そう。
そう思い、Uberを起動した。

しかし恐れていたことが起きた。
通信回線が悪すぎてUberが反応しない…。

土曜日だからかいつも以上に人も車も混雑しており、それが原因でネットも不安定なのだろうか?
とにかく人、人、人車、車、車
車に関して言えば、渋滞がひどすぎて見るだけで絶望レベル

このままでは埒が開かないと判断し、数キロ先まで歩いて人も車も比較的落ち着いていそうなところまで歩くことに。
Googleマップも使えないので、完全に勘だけを頼りに。

ただ歩いても歩いても、車の通りが制限されているような細い道ばかりで、本当に大丈夫なのかと不安になりながらひたすら歩き続けた。
そして、何とかUberがピックアップできそうな大通りまで辿り着いた。
…それでもやっぱりUberが使えない。

しかしここで救いの女神が降臨!
奇跡的にGoogleマップが使えるようになり、位置情報を確認すると、徒歩5分の距離にメトロがあることを発見

僕を救ってくれたBab El Shaariya駅
色々焦りすぎてスマホのレンズも曇っている。
目的地のサダト駅まで乗り換えながら20分ほどで到着。
エジプトで初めて電車の乗り換えも経験した✌️
エジプト最後の晩餐 Cafe Riche
コフタ
昨夜のクルーズで食べたコフタはイマイチだったが、ここのは美味しかった。
カラメルプリン
プリンの底に薄い生地が固まっていたりと手作り感満載。昔おばあちゃんが家でプリンを作ってくれたのを思い出した。懐かしい感じ。

食事中も通信環境を逐一確認し、ネットが安定しているかチェック。何とかUberも使えそうだ。
空腹も満たされ、ほっとしながら、空港出発前にジュースを飲んだり、買い物したりして、最後まで満喫しようと思った。
このお店、店員さんもフレンドリーで良かったけど、プリンも言わないと出てこなかったし、チェックは3回言ってようやく会計に進んだ(笑)
「不便かけてごめんねー」と謝られたが繁盛していた。

別のお店でマンゴージュースを購入。
エジプトにはフルーツドリンクバーが至る所にあり、試してみたいと思っていた。
1杯25エジプトポンドなので110円くらい。美味い!

空港でのヒヤヒヤ②
カイロ空港のプライオリティはプライオリティじゃない!

食事中も小まめに通信状況を確認していたが、レストランを出たあたりから、また通信状況が怪しくなる
これから空港に行かなければならないのに、ここにきてまた接続が悪い。

ようやく通信がまともになったかと思えば、今度はUberがなかなか捕まらない。
1回目ようやくマッチングしても、車の到着直前でキャンセルされるし、2回目の挑戦でようやく乗れたが、それまで30分かかった。
渋滞にもあい、空港には出発前2時間きって到着。

インドみたいに空港入る前にパスポートとeTicketの確認というチェックはなくて安心して油断したが、そこからが大変!
まずはチェックインカウンター行く前に荷物検査があり、そこが長蛇の列!
回転が早そうな列を探しながら、2回くらい場所を変えて待っていたが、一番奥にスターアライアンスゴールドトラックという、プライオリティーレーンを発見!
一目散に飛び込んだ。

しかしこれが判断ミス。
そこも長蛇の列。
なんなら、もといた列よりも並んでいそう。
プライオリティーレーンだから回転が早いのかと思いきや、よく見てみると、セキュリティーの機械が1機しか動いていない。。。
刻々と時間は過ぎていく。
途中セキュリティの人と乗客の言い合いが始まり手が止まる。
もうそんなことはいいから早くして…。

ようやく自分の番がきて、係の人にパスポートとeTicketの確認を要求されたが、渡航前の段階でわざわざ印刷しなくても、スマホ画面で見せればいいと思っていたため準備していなかった。

しかし、通信環境が良くないエジプト。
よりによって空港もネット環境悪いし…。
ただ幸い、オンラインチェックインしていた画面を帰りの車内でスクショしていたため、パスポートとオンラインチェックインのスクショ画面を見せて何とか突破!

実際に見せた画面。
スクショ画面には自分の名前は載っていなかったが、テキトーなチェックに救われた(笑)

20-30分かけて、ようやくセキュリティを抜け、いよいよチェックイン。

チェックインは、プライオリティーカウンターが使えるから大丈夫だろうと思っていたら、プライオリティーレーンも職員が一人しかいなくて、そこにもチェックイン待ちの人で結構並んでいる(涙)
プライオリティーレーンの意味…。

しかし、オンラインチェックインは済んでいるし、スーツケースは小さいから機内手荷物OKだろうと思い、一か八かで紙の搭乗券を発券してもらうことなく、出国審査することに。

出国審査にもプライオリティーレーンがあり、そこも長蛇の列。
審査官にオンラインチェックインのスマホ画面(さっきのとは異なり、自分の名前とQRコードが載った正式なもの。ネットが繋がったタイミングで新たにスクショした。)を見せて、大丈夫かビクビクしていたら、案の定「カウンターに行って紙の搭乗券を発券しろ!」と言われた。
でもスクショ画面には、ボーディングパスと書かれているし、オンラインチェックイン済みだということを伝え、なんとか無事に出国審査を通過。
そのため搭乗時間まで10分しかないので、エジプト航空のラウンジは泣く泣く諦める。
結局ターメイヤ(そら豆のコロッケ)食べそびれた😵(あったかどうかも分からないが)

そして搭乗口でも荷物検査。
出国審査官の件があったので、「携帯画面ではダメだ」とここで万が一言われたらどうしようとドキドキしていたが、係員にスマホを渡して、ピッ!と鳴ったので、携帯画面のQRコードでも問題なく反応し、あっけなく通過できた。
冷静に考えれば問題ないのだが、国際線では初めてのことだったので心配だった。
海外旅行で荷物預けないパターン&紙の搭乗券を発券しないパターンは初めてだったので、良い経験になった。
しかし、エジプトで初めてそれを実行とはかなり勇気のいる選択だったと思うが結果オーライ!

機内でもお祈り時間に後方で、ブランケットを床に敷き、お祈りしている方がいてビックリした。

そんなこんなで無事に飛行機に乗ることもでき、機内で爆睡し、翌朝何事もなくいつも通り出勤。
日常に戻るのであった。


旅を終えて

初っ端から最後までハラハラ・ヒヤヒヤのエジプト旅だったが、これも旅の思い出となって十分楽しかった!
そしてこれが一人旅でよかった。
誰かと一緒だったら、そのグタグタさに申し訳なさを感じて無理だった。

エジプトは「世界三大ウザい国」と不名誉な称号をつけられているが、少なくとも僕はウザいと思った瞬間は全く無かった。
子供たちは人懐っこくて可愛いし、
道を聞けば親切に教えてくれるし、
道端で僕を見るなり、”Welcome!”と歓迎してくれたりと、
こんな風に言ってくれるのはエジプトが初めてだった。

たまに面倒な絡みもあったりするが、それはどの国も一緒。エジプトだけが特別なことではない。
ただ歩行中肩トントンされて、からかわれたのは初めてだったな(笑)

でもエジプトも本当に素敵な国だった!

帰国後、荷物の片付けをしていたら、セキュリティポーチに300ポンド(約1500円)出てきて絶望
エジプトポンドは国外での再両替が出来ない…。
宿泊代金を支払うためにキャッシングした際に、予備用で財布以外に入れていたことをすっかり忘れていた。
道理でお金の減りが早いと思ったが後の祭り…。

ターメイヤも食べられなかったし、また来いということかな(笑)

最後までご覧いただきありがとうございました。
シュクラン!

<終>

僕のエジプト旅シリーズはこちら

インド旅シリーズはこちら

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