見出し画像

パンクロック!!

パンクロックって何?セックスピストルズ?銀杏BOYZ?恋人殺して死ぬこと??ショットガンで脳みそぶち抜いて死んだメンバーをジャケ写にすること??わからない。そんなことは誰も、たとえロックの神様だってトイレの神様だってわかっちゃいないのだ…。最近、俺の周りのパンクっぽい人達は皆この"パンクロック"について色々なことを言っている。パンクロックとは…トゲトゲしい時代にガンバレ!と言ったヒロト…既存のパンクスタイルをやらないこと…とにかくぶっ壊すこと…一見めちゃくちゃだが実はめちゃくちゃ的を得ている。と思う。そもそも"PUNK"とは和訳すれば、ふてぶてしい、反社会的な、無神経、といった意味だ。つまりオリジナルの感情から発生した反抗であり、スタイルとしての反抗を指す言葉ではない。グリーンデイのゴミ箱の逸話のようにその精神は常にオリジナルでなければならないのだ。今敢えてここでパンクを定義づけるなら「形骸化した既存スタイルへの反抗であると同時にオリジナリティの表現」であると僕は考える。故に彼らのパンクに対する考え方は限りなく正解に近いんじゃないかと思う。

そもそも現代においてパンクはどういう状況なのか、パンクの歴史を遡ると70、90、00年代とそれぞれ少し違った形でムーブメントが発生しているが(まずハンブルグ時代のビートルズからと言う人もいるが)70年代ブルースの超高速化のそれを第一次パンクムーブメントとするならば00年代に発生した聴きやすくメロディックな第三次パンクムーブメントとは歌詞もメロディもまるきり内容が異なっている。(音楽理論の知識はないから詳しいことはわからないが)現在、日本では第三次以降のパンクにあたる"青春パンク"や"メロディックコアパンク"が一般的にパンクとして理解されている一方で、モヒカン頭のパンクはネットでの扱われ方などから推察するにこれらのパンクと対比して伝統パンクと認識されているのが現状である。つまり現代におけるパンクは、元祖的なトゲトゲしいモノではなくグリーンデイ出現以降の聴きやすい曲調、スタイルを指していると考えられる。(この辺に関しては詳しくないので詳しい奴がいたら訂正なりなんなりして欲しい)

では、今後パンクはどうなっていくか。結論から言えばパンクか否かの線引きが超難化していくだろう。まず、単体のスタイルとしてのパンクは今後成立しなくなる。時代が豊かになるにつれ音楽や人生の選択肢が広まったことで、反抗の対象が膨大な数に膨れ上がったからだ。とりわけパンクというものは現在の流行への反発が主となるジャンルであるから"王道"が薄れた現代においては単独ではどうやっても成立し得ないだろう。また服装的な面でも現代においてパンクスタイルは一つの「型」に収まった。今街でパンクスの格好をしてる奴は多分殆どパンクカルチャーが好きな奴で前述した通念としてのパンクに当てはまる奴ではないだろう。(現役世代を除く。)今から新宿に行ってモヒカンとキノコ頭を尾行したら人を殴るのはきっとキノコの方に違いない。とにかく、生活スタイルとしてのパンクの時代は完全に終了したのだ。

次に今新たに出現してきているパンクについて考えてみる。マニア音楽としての辞書的なパンク、青春パンクやメロコア、またそれのみを通ってきた連中の形骸化したパンク。ネットカルチャーを取り入れたパンク、ちょっと激しい歌モノ、そもそもパンクという存在に対するパンク…膨大である。更に次世代のパンクを予測するとなればネズミ講式に膨れ上がる。とうとうキリがない。その上、現代音楽はジャンルの数も膨大だ。ロックンロール、サイケ、パンク、メタル、ヒップホップ、ポップ、ボサノバ…これらそれぞれのジャンルに"パンク"が出現すると考えるともはや観測など不可能。真面目に考えるのもバカバカしい。パンクだと思えばなんでもパンクだ。勝手にしやがれ!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?