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病気やケガで休むなら「傷病手当金」を活用しよう

5月になりましたね。

近所に生えていたタンポポがいつの間にか綿毛になっていました。季節の移り変わりは早いものです。私の風邪も少し落ち着いてきた気がします。

退職日というものは大抵、月末の日にちを指定する(と辞めた会社からは言われました)ものらしいので、4月30日まで一応私は無職(仮)だったのですが、これで晴れて(?)本物の無職になりました。

前回の記事で noteの続きをご購入くださった方、メッセージをくださった方、スキをしてくださった方、フォローしてくださった方、読んでくださった方、皆様本当にありがとうございました。反応があるというのはとてもありがたくて嬉しいことです。

前回「ご飯代を恵んでください」といういかにもひもじそうな書き方をしてしまったため、こいつ生活苦レベルなのか?と思われた方がいらっしゃったら申し訳ありません。

私の場合、短いとはいえ働いていた時期があったので少しは貯金をしていたのと、しばらくは「傷病手当金」というものが給付されるため、散財さえしなければ普通に生活することはできます。

今回はこの傷病手当金というものについて少しお話しようと思います。

先にざっくりと言ってしまいますと、「会社に勤めているけれど、病気やケガで働けなくなった!しかも最終的に退職することになった!そんなとき、ハローワークで受けられる失業給付以外にも、もらえるお金があるよ!」という内容です。

「今、働いているけれど、病気とかケガしたらどうなるんだろう」「今まさに病気やケガで休んでるけど、このまま退職になるとどうなっちゃうんだろう」という方向けのお話になるかと思います。

また、今健康な方でも、「こんな制度があるんだな」と知っておくと、より安心して会社で働くことができるんじゃないかと思うので、素人のお話でよければお付き合いください。

傷病手当金とは

傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。

傷病手当金は、次の①から④の条件をすべて満たしたときに支給されます。

①業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
②仕事に就くことができないこと
③連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
④休業した期間について給与の支払いがないこと

引用元:全国健康保険協会

つまり、私の例で言うと、「①仕事とは関係なく、体調不良による精神的不安から不安障害を発症した」「②かかった心療内科で”仕事ができる状態でない”と診断された」「③体調不良により連続して4日以上休んだ」「④休業期間、会社から給与は支払われない」ということで、条件を満たしていたというわけです。

この傷病手当金、非常にありがたいことに、支給開始した日から最長1年6ヵ月もらえます。(ただし途中で仕事に万全の状態で復帰できた場合、そこで支給は打ち切られます。まあ普通に働けるのなら自分で稼げますし、当然といえば当然ですね)

そしてさらにありがたいことに、傷病手当金は、退職しても、退職日まで被保険者期間が継続して1年以上ある(つまり1年以上は働いていて、保険を受けている)場合は、退職日に傷病手当金を受けている、または受ける資格(上記:条件①②③)を満たしているならば、引き続き支給を受けられるんです。

私の場合、昨年の4月に入社し、今年の4月いっぱいで辞めたので、退職後も受けられるかどうかはギリギリのところだったというわけです。無理はよくありませんが、倒れる寸前までねばって出社しておいて良かった・・・と思います。そうでなければ、1年以上働くという条件をクリアできなかったでしょうからね。

また、傷病手当金は、失業給付(働けるし働く意志はあるけれど職に就けない状態でもらえるお金)と同時受給はできませんが、傷病手当金の給付が終わったあとで失業給付を受けることは可能です。(ただし失業給付の受給期間延期の手続きをしておく必要があるみたいです。私も近々、手続きしに行く予定です。このことについても記事にできればと思います)

つまり、何が言いたいかといいますと、今まさに病気やケガで苦しんでいるなら、傷病手当金を受け取って、しっかり治したあとで失業給付を受けて仕事を探すことができるということです。

ただ、失業給付も結局、被保険者期間が継続して1年以上ある状態、つまり1年以上は働いていないともらえないので、やっぱり「1年働く」ことがひとつのキーになってしまうんですね。(ただし失業給付に関しては特定理由離職者という枠があるので、場合によっては1年未満でも受けられるようです。詳細は公式を見ることをおすすめします→ハローワークインターネットサービス

支給額に関してはちょっと説明がややこしいので、具体的な額を問われると困るのですが、今現在私が受けている額は「働いてた頃よりはそりゃ少ないけど、過度な贅沢をしなければ生きていけるなあ」という感じです。肝心なところをぼかしててすみません。

保険は便利だけど、わかりにくい

私はたまたまちょうど1年ほど勤めて自己都合で退職、という流れになったので、受給の条件を満たすことができましたが、正直言って病気でダウンするまでは、「傷病手当金」についても「失業給付を受けられる条件」についても、まっったくと言っていいほど知識がありませんでした。

もしかしたら会社によっては、はじめに教えてくれるのかもしれません。ですが、普通「1年以内に辞めることを想定した、退職後の流れに関する研修」なんて、入社したての新人に教えるかどうかというと、多分ありませんよね。退職金なんかの話はするでしょうが、少なくとも私は1年以内にやめた場合の流れなんてものは説明を受けた記憶がありません。

症状にもよりますが、病気やケガをしている間に「まともにものを考える」ことは、非常に困難であると私は感じます。少なくとも、抑うつ状態にあって頭のなかが”死”でいっぱいだった時期の私が「こうやればちゃんとお金をもらって休めるよ」「ただしこういう条件が必要だよ」と説明されても、きっと何も考えられなかったと思います。

様々な理由で働けなくなった人、働いているけれど苦しんでいる人、困難な状況にある人を助けるのが「保険」というものなのでしょうが、結局のところその「保険」の内容について知らなければ、使いようもありません。

私の場合は本当にたまたま、幸運なことに適用条件を満たすことができましたが、ただ「傷病手当金や失業給付というものがある」という漠然とした知識で会社を飛び出してしまった場合、実は条件に当てはまらなくて受けられなかった、なんてこともあるのかもしれません。

まだまだ勉強中の身ですが、私と同じような病気を抱えている方、働くにあたって不安を抱えている方が、少しでも楽になれるように、共有できる範囲の知識をメモしていこうと思います。

では、今回はこのへんで。

追記:

かなり素人の目線と自分の経験に偏った内容ですので、あまり鵜呑みにしすぎず、詳しいことは公式のホームページを読んでいただければと思います。疲れていて長文が頭に入らないときは、電話相談サービスや、会社の人事の方などに聞いてみるのも良いかと思います。

もし致命的な間違いなどありましたら、ご指摘いただけると幸いです。

サポートしていただけると心身ともにうるおいます(主にご飯代にさせていただきます)。ここまで読んでくださってありがとうございました!