オープンハウス境界線再オープン声明文
「授業とは何よりもまず『出逢い』であるのだから、オンライン授業なぞ動物園のカバを見るより面白いものにはならない」(森本あんり)
こんばんは、高橋秀幸と申します。
来る12/1、新小金井駅から徒歩二分の位置にICUの教授と学生が交流するスペース『オープンハウス境界線』をオープンします。
つきましては、皆さんに工事のお手伝いをお願いしたく投稿させていただきます。
詳しくは、この二つのnoteをお読み頂ければ幸いです。
https://note.com/zikiru/n/n6665116aa2d7
https://note.com/zikiru/n/n40c4ed2d449b
コロナが拡大するこの情勢下で僕は、感染防止策を取った上で店をオープンすることを決めました。人殺しとの誹りは甘んじて受けます。
この情勢下で再オープンのお知らせをすることは大変心苦しいですが、それと同時に、人と直接触れ合えない心の病も我々を蝕んでいるように思います。つい先日警察庁は、昨年同月比で自殺者が40%増加したと発表しました。特に若者と女性の自殺率が高まっています。
自粛期間初期の非日常感はすっかり薄れて、生活のけだるさだけが我々を支配しています。この倦怠感を表す、キェルケゴールの『反復』の一節を引用したいと思います。
「人は指を大地に突っ込んで、自分がどんな土地にいるかをかぎ分ける。わたくしは生活に指を突っ込む――それは何の匂いもしない。わたくしはどこにいるのか。世界とは何を意味するのか。……何故わたくしは意見を求められなかったのか。何故世の風習を知らされないで、まるで人買いに買われたかのように、仲間の一員に組み込まれたのか。何故わたくしは現実と呼ばれるこの大企業の関係者になったのか。何故わたくしは関係者でなければならないのか。それは自由に選べる事柄ではないのか。」
我々は在宅勤務も、オンライン授業も進んで選び取ったわけではありません。こんなことになっていると知っていたら、大学には入らなかった人もいると思います。にも拘わらず、強制的にそのシステムの中に組み込まれなければいけない。自分の課題はいつも通りこなさなければいけない。この疎外感がやり切れない。
僕はこの店を通して、この疎外と戦いたいと思っています。そのために、教授と学生との、また学生と学生同士の対等な立場での出会いを、今のICU生だけに拘わらず、30年後のICU生、そしてICUを超えた全ての若者たちに提供したいと考えています。
30年後にチャペルで入学式を挙げる未来のフレッシュマンのために、ご協力をお願いします。
少し長いのですが、冒頭に書いた二つのnoteを是非お読み頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。
よろしければサポートお願いします。いただいたお金は世界の戦地や、貧困の現場を取材する資金にあてさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。