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最近のサバゲに思うこと

「ハイレスポンスチューン+電子制御、この条件に非ずんば電動ガンに非ず」

安価なハイトルクモーターとDSG(ダブルセクターギア)を組み込んだインスタントハイレスポンスチューンと、ARESのEFCS搭載機が世に送り出されて以来一般ユーザーにも広く普及したFCU(火器管制システム=電子制御)によって多くのサバゲーマーが「キレッキレ~(笑)」の電動ガンを所有するようになって久しい。

最早、上記の条件に当てはまらないオールドガンをモデルとした電動ガン(海外製WW2、VN等…例えばMP40だとかStg44、M3A1)やマルイのSTD電動ガンが壁打ちでこれらの電動ガンと張り合う事は現実的ではなくなってしまった。
セミオート限定のゲームですらこちらが1発撃つ間に相手は2~3発は打ち込んでくる始末で、これが本当にイーブンなゲームなのかと疑いたくもなる。

フィールドの構成もどんどん壁打ちに特化したフィールドが大勢となり、CQBを売りにしていない市街地系フィールドでも設置された壁の枚数が増える傾向にある。
特に東京西部、神奈川、埼玉のエリアにこの傾向が強く、私が利用しているフィールドでも「厳しい地形が売りだったが少ない平地にCQBを設置」されたり「定例会が近隣のインドアフィールドの昼の部と化した」たり、ブッシュと市街地の2面を楽しめる構成にも関わらず「大半のゲームをCQB化した市街地側で行う」フィールドが出てきている。

誰もが正面でカマホモクイックを見せつけ合う時代になってしまったのか、森林系フィールドや市街地系フィールドが主であり、誰もが好きなエアガンを持込んで和気あいあいとBB弾を放り合っていた定例会は何処に行ってしまったのだろうか…

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こんなTwitter…X定例会で何度も擦られて突起の無くなったHOPパッキンのような話を書こうと思ったのは先日フィールドスタッフと雑談した事がきっかけだ。
いつもどおりゲームサボってドクペを飲んでいたところ、スタッフさんと雑談になり「最近はウチ以外どこ行ってます?」という話になった。
どうにも初心者を連れていく都合敵を視認しやすい市街地系に行きがちになるし、大体そういうフィールドはトイレとか設備が綺麗だから選びがちになる。

「それだとやっぱりウチの系列だと〇〇とかですかねぇ…」
「そうでしょう、実際大盛況じゃないですか」
「平なフィールドがやっぱり行きやすいんですかね」
「それもあると思いますが…トイレが綺麗とかの設備面もそうだし、何より索敵しやすい打ち合いが主体のフィールドが今時でしょう」
「じゃーウチダメっすね(笑)いつも来てくれて有難いっす」

どっちが先なのか分からないが「設備が万人(女性)向け」になってきたことと「索敵を含めた戦闘から競技性を主体とした撃ち合いにシフトした」ことは無関係には思えない。
一見するとサバゲという遊びの敷居が下がった結果だと言えなくもないが、実際のところそのように解釈するのは違う。

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ここで本題に戻ろう。

人口物バリケを挟んで10~20mで撃ち合うのは確かに「目視している相手を倒した」という実感にあふれていて楽しいというのは分かる。
野良の集まりである定例会ではチーム性のある動き(作戦)など期待できないから、自分が手ごたえを得る方向に舵を切ってしまうほうが分かりやすく楽しくなる。

ただ問題としてこの種類の撃ち合いを1J未満のエアガンでやると人間の動体視力の方が上回りがちなので、有利に事を運ぶためには人間の能力よりもエアガンの性能を上げる方が手っ取り早いという事になります。
つまり、冒頭に示したようなハイレスポンスチューンのエアガンが確実に有利になるし、そうでないエアガンは確実に不利になります。

こういったチューニングに使用されるパーツを「インスタント」と言いましたが、とはいってもエアガンのチューニングそのものが趣味の人間らが中華のコピー元に比べて安価というだけの話で店に依頼すれば部品代と同額異常の工賃が発生する。
数万円するエアガンに2万円程度のFCU、5千円程度のモーター、3千円のギアセット、高負荷に耐えるピストン…これらに加えて組み込み工賃を払わねば(現実的に)イーブンな条件でサバゲをできないということになる。

「でも最近は非搭載機と同額程度でFCUが入ってるじゃにょいか」ともにょられそうだが、メカ関係のチューンとFCU搭載が「推奨動作環境」のようなものでどちらか一方というのは「必要動作環境」程度のものと言わざるを得ない。
そもそもどんな機種でも対応したFCUがあるわけではないし、メカボックスによってはメカ関係のチューンに限度があったりもする。ともなると「自分の好きな銃」で遊ぶことが必ずしもできるとは限らない。

現状のムーブメントで増えた人口も限度があるわけだしこのまま間口の狭い趣味(先鋭化してしまった趣味)になってしまえば結局は尻すぼみになることは明白だ。

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ここからは昔話になってしまうが2010年代のサバゲってここまで競技性強くないし、なんかこうもっとわちゃわちゃしてて楽しかったと思う。
Twitter定例会は毎日開催であったのは変わりないが「余程の無法者」が現れた以外の話題はせいぜいゾンビとオーバーキルくらいだったように思う。

好きな銃を持って行ってひけらかしがてら弾を放る。勝ち負けでもなくスコアでもなく銃持ってフィールドに行くのが楽しい。

そういうサバゲを現在の快適な設備で楽しめたらどれだけ幸せなことだろうか…

言うまでもありませんが趣味として性能追及するのも技能追及するのも楽しみ方の一つだし、私自身チューンもやればある程度勝つための動きもするのでソレはアリという考えだ。
ただ、そうでもしないと遊びにくいフィールド構成ってどうなのかなと、集客できることは商売として正しいがそれなら幅広く長期的に集客できるモデルを模索するべきなのではないのか。

具体的に何処とは言わないが長くやってるフィールドで現在でも集客のある所はそのあたり「どういう層でも楽しめる作り」をしているように思う。
射線がどうこうというよりも間合いが絶妙なところがキモなのだろう、カリカリに弄った銃を持っていかなくてもそこそこ撃ち合えて楽しい。

結構適当な銃を持って行っても何かしらそれっぽいことがやれて楽しい。

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別段オチがあるわけでも無いし纏まってもいない文章なのだが、ふとスタッフさんとの会話からこんな話を書き出してしまった。
どうにも最近サバゲが楽しくない、そう思っている人がモチベーションを取り戻すきっかけになりでもしたら幸いというところ。

変にテンションの上がってしまったサバゲを上手くいなして遊ぼう。

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