面白いゲームの条件 〜水Pワークショップ企画からの学びを添えて〜

ボードゲームを作っている人なので、いつも「面白いゲームの条件」を考えています。

基本的にはいろんなゲームをプレイしてその参考にしているのですが、最近は臼井隆志さんと一緒にワークショップを企画して、別角度から学びを得ることができました。

ミヤザキは各ワークのアイデア出し、ツール作成をしました。あと当日のカメラマン。
開催した「水Pワークショップ」の模様と振り返りはこちら。

ちなみに水Pワークショップとは、noteを運営するピースオブケイク社の水野さんによる、noteをこれから活用していきたい人が、自分で自分のnoteを編集していく方法を学ぶことを目指すワークショップです。今回はパイロット版で、来年1月以降に本番が始まる予定です。

本noteでは、そんなワークショップの企画を経てアップデートした、「面白いゲームの条件」についてお話します。

・意思決定がゲームに影響する
・プレイヤー間のインタラクションがある
・ダウンタイムの少なさ

意思決定がゲームに影響する

ゲームを面白いと思うためには、そもそも、自分がゲームに参加している感覚が必要です。

では何が、その感覚を与えてくれるのでしょう。それは「意思決定がゲームに影響する」ことです。

自分が決めて実行したことが、ゲームの局面を良くも悪くも変えてしまう。そのとき、プレイヤーは間違いなくゲームの参加者と言えます。

逆に、常に取るべき手が決まっているのなら、ゲームに参加しているとは言い難いとは思います。

余談ですが、だから僕は囲碁を打つAIは「ゲームをプレイ」はしているが、「ゲームに参加」はしていないと思っています。そしてたぶん、囲碁を“面白い”とも思っていないんじゃないでしょうか。

ワークショップでも、「自分が参加している」という感覚が非常に大事になります。そして参加者それぞれが、自分自身を「場面に影響を及ぼす主体である」と思えばこそ、クリエイティブな場が創出されます。

面白いゲームもまた、それが推奨され、自然と行えるものとなっているはずです。

プレイヤー間のインタラクション

プレイヤーの行為に対して、他プレイヤーがリアクションできるということです。上記の「影響すること」と似ていますが、厳密には異なります。

例えば単に「意思決定がゲームに影響する」場合、プレイヤーAに下記の選択肢が与えられているケースが考えられます。

選択肢1…20点獲得する
選択肢2…10点獲得し、カードを1枚引く

シンプルに20点得る方が得かもしれませんし、カードを1枚引いたほうが大量得点を狙えるかもしれません。
どちらを選んだらいいか、厳密に判断ができないシーンでプレイヤーは意思決定をしなくてはいけません。これはこれで楽しいですね。

続いて「プレイヤー間のインタラクション」があるとはどういうことでしょうか。下記のような選択肢があるケースが考えられます。

選択肢1…10点獲得する。プレイヤーBを5点減点。
選択肢2…20点獲得する。プレイヤーCも10点獲得。

こうなると、プレイヤーAの意思決定は他プレイヤーの状況や、他プレイヤーとの関係で大きく変わります。頭の中は、下記のようにぐるぐる回ることでしょう。

プレイヤーBから点数を奪ったほうがいいのか…しかし彼から恨みをかうのもよくない…プレイヤーCと共栄するか…しかし次のターンでプレイヤーCがそれに応えてくれるとは限らないぞ…

つまり「何をするか分からない他人」に対して影響力を行使しなくてはいけないのです。これはリスクですが、正しい選択肢を取れたときに大きな快感を得られます(=ゲームが面白くなります)。

ワークショップでも、各自がワークシートに向かってただ手を動かすだけではなく、他の参加者との関わり合いを経て、自分一人では手に入れられないものを手に入れられるように設計できると、いいものになります。

何もすることがない時間の少なさ

何もすることがない時間は少ないほうがいいです。何もすることがない時間のことをボードゲーム用語では「ダウンタイム」と言います。カードゲームにおける相手ターンがこれにあたります。

ダウンタイムがあると、人は他のなにかをやりたくなります。たとえばスマホを取り出していじったり。そして誰かがスマホをいじっていると、他のプレイヤーもなんとなくスマホをいじりたくなってきてしまうでしょう。

すると参加者たちのゲームへの集中力が失われ、ゲームはつまらないものになってしまいます。ですが悪いのは「スマホいじってもいいや」と思わせるようなダウンタイムが存在しているゲームのデザインなのです。

ワークショップでもダウンタイムは少ないほうがいいです。たとえば、他人が何かを話すのを聞いているだけの時間はダウンタイムのひとつです。

水Pワークショップでは、参加者同士がペアになって「話し役」「聞き役」になる場面があったのですが、「聞き役」の方にもワークを求められる内容になっていたので、「ターン制なのにダウンタイムがない」という素晴らしい設計になっていました。臼井さんすごい。

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以上、ワークショップの企画を経てアップデートした、面白いゲームの条件でした。1月に本番を予定している水Pワークショップも、改めてこれらを踏まえて、よりよいものにしたいと思います。

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