ゲームやWebをデザインするときは、「物との約束」をパクると幸せになれます

京大式DEEP THINKING』という本によると、世の中には物事を動かす二種類の「約束」がある。

それは、「物との約束」と「人との約束」だ。前者が目に見える物理現象を伴うもの、後者がブラックボックスを伴うものだ。

たとえば筆記用具なら、黒鉛を紙に擦り付けるという仕組みの鉛筆は物との約束で、謎の機構で機能しているシャープペンシルは人との約束だという。
そして、信頼できるのは、物との約束だ。比較的、破られにくいから。だから著者は鉛筆でメモを取るらしい。


僕は鉛筆でメモを取る気にはならないけれど、二種類の約束の話には共感した。ボードゲームのルール作りの時に考えていることと同じだったからだ。

覚えてもらいやすいルールにするためには、物との約束を組み込むことが望ましいのだ。

たとえば先日ゲームマーケットで頒布した『切り裂きジャックは誰?』というゲームでは、下記のような物との約束を組み込んだ。

・表をめくると裏になること
・目をつぶると見えなくなること
・上にものが乗っていたら、カードはめくれないこと

上記に対して、違うと言う人はいないはずだ。
こういう、物との約束を使ったルールのゲームだと、プレイヤーの理解は直感的になり(早くなり)、遊ぶことに集中できる。



逆にたとえば、 “〜したら、上にコマが乗っているカードをめくります”というルールだったらどうだろう。

めくったあとにコマをどうするのか、そもそもめくるときにカードの上にあるコマを動かさなくてはいけない、など無理が生じる。それが何度も生じる行動だとしたら、うんざりしないだろうか。

当たり前じゃないかと思われるかもしれないが、頭の中でルールを考えているだけのときには、意外と抜け落ちがちな視点だ。実際のテストプレイ段階で、テンポの悪さ等で判明することも多い。ゲームデザイナーは得てして、プレイヤーに、自分がやってもらいたいことをやってもらおうとしてしまう。

だからプレイヤーの動きを伴うルールを考えるときは、それが物との約束か、人との約束か、という一歩引いた視点をもつことが大事だ。

ちなみに、これはWebなどのデザインにも応用が効く考え方であるはずだ。「出っ張ったものは押せる」といった物との約束を、誰でもどこでも使っているはずだ。

という感じでゲームのルールもWebサイトも、作り手が使い手の横に立って説明するわけにはいかないから、説明するまでもない「物との約束」をパクってデザインするのが、良いと思う。

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