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The Beatles入門

こんにちは。

ビートルズってどんなイメージですか?
世界一有名なバンドで、いまだに人気で、日本でもファンが多い。有名曲が多く、時々耳にする、こんな感じでしょうか。

しかし、深く知っているかというとほとんどの人はNoなんじゃないでしょうか?
そして仮に興味があっても、曲は多いし、ファンは面倒くさいので、取っ付きにくいんじゃないでしょうか?

今日は、そんなビートルズをよく知らない方たちに向けた、ガチのビートルズ入門記事を書きたいと思います。


メンバー紹介

ビートルズは4人組のバンドです。
ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターの4人で、メジャーデビュー後はメンバーチェンジがありません

この中で中心となるのがジョンとポールです。

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左:ポール、右:ジョン

この二人が音楽史上に残る天才で、大半の曲をこの二人のどっちかが書いています。
この天才二人の掛け合いこそがビートルズの醍醐味と言っていいと思います。


ビートルズってぶっちゃけなんでそんな人気なの?

にしたってビートルズの人気ってちょっと異常ですよね。
この人たちの活動期間って、1962~1970年なんです。8年しかやってない上、解散したのは50年前
でも、ビートルズファンって今でも当たり前のようにそこら中にいます。なんで?

それは、ビートルズの曲の親しみやすさとヒット曲の多さ、そして音楽史的な理由があるのです。

ビートルズは出したシングルのほとんどが全英・全米No.1であり、売れたレコードの枚数もぶっちぎり一位です。それはやはりその曲の親しみやすさがあるでしょう。
天才二人が揃って切磋琢磨した結果、とんでもないことになったのです。

音楽史的な理由、これは…


ビートルズってぶっちゃけ何がすごいの?

実は、現在活動しているミュージシャンは9割9分ビートルズの影響下にあります。

クラシック音楽家でバッハに影響を受けていない人はいません。
バッハが理論を固めたからこそクラシック音楽は発展し、何百年も続いてきました。

それと同じで、ビートルズがデビューして以降、ビートルズが作り出した土台の上をどんどんいろんなアーティストが築き上げ、発展していったのが今の音楽なのです。
なので、ビートルズの音楽が今でも耳に馴染むのはそれが理由で、どんな音楽が好きだろうとその源流がビートルズなので、多くの人が好む音楽になっているのです。

さて、そんなビートルズはいわば土台を作った、パイオニアになります。
そう、ビートルズは初めてやったことが非常に多いバンドなのです。


初めてやったこと① 「バンド」として売り出した

それまでの音楽界は、ソロで売り出すことがほとんどでしたし、仮にバンドであっても、一人のスターを中心とした「○○&△△ズ」みたいな形で売り出すことがほとんどでした。

しかし、ビートルズは初めて本格的に「バンド全体として」売り出されたアーティストだったのです。


初めてやったこと② 全員歌った

なぜソロシンガーや○○&△△ズのような形が多いかと言えば、シンガーが一人だからです。
そしてそのシンガーに人気を集中させていました。

今でも非常によくある形ですよね。
ソロシンガーとして売り出し、外部の作家の書いた曲を歌う、あるいはボーカルだけが飛び抜けて存在感のあるバンド。

しかし、ビートルズは曲によって歌う人が変わるという、当時としてはかなり画期的な、というか現在でも珍しい形だったのです。


初めてやったこと③ フォーピースバンドの形を確立させた

今でこそごくごく当たり前である、ギター、ベース、ドラムにより構成されるバンド形態。
ビートルズもその形ですが、これは初めて出てきた本格的なフォーピースバンドと言われています。

それまでは、バンドはもっと人数が多いか、サックスなどの金管楽器が入ってくるか、だったのですが、ビートルズは4人それぞれが楽器を弾きながら歌う初めてのバンドだったのです。
以降、この楽器配分は確立します。


初めてやったこと④ 映画とセットで売り出した

今でも映画の音楽、いわゆるサントラはよく売れますが、このビジネスモデルを確立させたのもビートルズと言っていいでしょう。
ビートルズは合計で5本の主演映画を出してます。8年の活動で5本です。凄い数ですよね。

そしてその全てでサントラ盤となるアルバムを発売しています。すごい。


初めてやったこと⑤ 自分たちで曲を書いた

ビートルズの前にも自分たちで曲を書いて歌っていた人はいましたが、さしてヒットしませんでした。
ビートルズの前にも大ヒットしたミュージシャンはたくさんいますが、彼らは自分で曲を書きませんでした。

ビートルズは、初めて自分で書いた曲をヒットさせたスターなんです。


やばい、まだ活動してから1年なのに新しく始めたことが多すぎる。
以降は箇条書きで許してください。

・世界で初めてベースラインをルート音ではなくメロディラインで弾いた
・世界で初めてフィードバック奏法を取り入れた(I Feel Fine)
・世界で初めてミュージックビデオを作った(Paperback Writer)
・世界で初めてスタジアムでライブした
・世界で初めて日本武道館でライブした
・世界で初めて衛生生中継をやった(All You Need is Love)
・世界で初めて車にスモークフィルムを貼った
・世界で初めてテープの逆回転を利用した曲をリリース(Rain)
・世界で初めて4トラックオーバーダブの本格導入
・世界で初めてのタオルミュート(Strawberry Fields Forever)
・世界で初めてシンセサイザーを本格的に導入した(Abbey Roadで5曲)
・世v界で初めて民族楽器を本格的に取り入れた(Norwegian Woodなど)
・世界で初めてロックの曲にオーケストラを導入(Yesterday)
・世界で初めてイントロにフェードインを使用(Eight Days a Week)
・世界で初めてライブをやめてスタジオアーティストになる
・世界で初めてコンセプトアルバムを作成(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)

すいません、知らないだけでもっとあるかもしれません。
が、とにかくすげえ。


必聴アルバム

さて、ここまで読んであなたはこう思うでしょう。

すげえのはわかったよ、でもどっから聞けばいいの?

と。うん、このままではただのうざい早口オタクです。

きちんとどう入っていけば解説しますが、その前に一つ。
僕のnoteでは何度も書いているんですが、洋楽はアルバムは曲の集まりじゃなく一つの作品であるという風潮が邦楽に比べてかなり強く(というかビートルズがこの風潮を作った張本人)、そのため基本的にはアルバム単位で聴くことをオススメせざるを得ないんです。

しかし、一番最初からアルバムはきついでしょうから、まずはベスト盤をオススメします。

「1」というアルバムです。

このアルバムは、イギリスorアメリカでNo.1をとった曲のみを収録しており、ビートルズのシングル曲のほとんどが網羅されています。聞いたことある曲も多いでしょう。下手すりゃ半分ぐらいは聞いたことがあるかもしれません。

しかし、前述の風潮、およびビートルズはシングルで出した曲を基本的にアルバムには収録しないので、アルバムを聴くのは必須です。
続いて馴染みやすいのはAbbey Roadかなと思います。

この横断歩道のジャケットに見覚えがある人も多いんじゃないでしょうか。
後半がメドレーになっており、アルバムとして一つの作品にしようとしていた意図が分かりやすいと思います。


続いては、Rubber Soulがオススメです。
素直にいい曲が多く、聞きやすいと思います。


最後にA Hard Days Nightがオススメです。
ビートルズが本格的にシンガーソングライターとしての道を進んだ最初のアルバムで、これもシンプルで聞きやすい曲が多いです。


以上三つを聴いて、それでも好きになれなかったら…
申し訳ないですが、それは洋楽自体が合わない可能性が高いです。

さて、ちょっと好きになってきたよ、という人たちは、深淵に触れる為にちょっと複雑で中級者向けの名作に手を出してみましょう。
RevolverやWhite Albumなどです。


最後に

ビートルズは、本人たちの音楽が素晴らしいのはもちろんのこと、洋楽の入門には最適なバンドです。
ビートルズを抑えた後は、ビートルズに影響を与えた人たち、ビートルズが影響を与えた人たち、そこら辺をさらうだけで相当な数のアーティストをカバーできます。

僕自身、洋楽にこれだけ夢中になったきっかけはビートルズです。
僕の4歳の誕生日の時に父がプレゼントとしてビートルズの「1」をくれて、そこからなんですね。

そしてハマれば沼です。楽しいです
昔の音楽だから〜と忌避せず、是非聴いてみてください!




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