石曽根拓実|Takumi Ishizone

InsurTechStartupのhokan|東京大学工学部システム創成学科|元伊藤謝…

石曽根拓実|Takumi Ishizone

InsurTechStartupのhokan|東京大学工学部システム創成学科|元伊藤謝恩育英財団奨学生

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東大の経済学の授業から学ぶ保険の価値

株式会社hokanのCSの石曽根です。 hokanに入社したのは大学3年になって休学を開始したのと同時のことでした。今年の春からhokanで業務を続けさせていただきながら大学に復学して工学部に通っています。 この記事の内容と、書いたきっかけこの記事では「数字に強い人に刺さりそうな保険の価値の伝え方」について書きます。「保険って、入っても期待値的に損しますよね!?」と言われたときでも合理的な説明ができるようになります。 入社する前からhokanにインターンとして在籍していた

    • 2022年 金融行政方針から考える保険業界の流れ

      毎年8月末に金融庁は金融行政方針のレポートを公表しており、2022事務年度版のレポートが先日公開されました。 今回は、2022年度の金融行政方針から保険業界に関する主要なトピックを抜粋して、近年の顧客本位の業務運営に向けた各種の新しい取り組みと照らし合わせながら今後の保険業界に訪れる流れについて考察していきます。 特定保険商品の透明性向上特定保険商品の販売は、顧客本位の業務運営に関する取り組みの一環として直近数年で新たな取り組みがいくつも見られた領域でしたが、今年度の金融

      • 大数の法則は保険において何人で成り立つか

        株式会社hokanの石曽根です。 東京大学を休学してhokanに入社して3年が経ち、今年度から復学して大学に通っています。 先日、hokan社内で「保険は大数の法則に基づいて成り立っているというけれども、どのくらいの数の人が集まると保険としてきちんと機能するんだろう」という会話を耳にして、興味があったため調べながら考えてみました。 大数の法則と中心極限定理大数の法則とは まず最初に、大数の法則とは「サンプルを無限に集めると、サンプルの平均がその期待値から外れる確率は限り

        • 職歴ゼロの大学生インターンが業界キャッチアップのためにやった3つのコト

          はじめに僕のいる株式会社hokanは、保険業界に特化した顧客管理システムを提供しています。業界特化のサービスを提供する企業は、高い水準で業界のナレッジを要求されます。 hokan創業当初からインターン生としてお手伝いさせていただいていたこともあり、保険業界の知識は社内でも豊富な方です。現在の会社のメンバーが続々と増えている状況において、キャッチアップ方法に関してご質問をいただくことが増えました。 スタートアップは基本的に、社会人経験を積んで転職をされた方がほとんどです。ある

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          21世紀のメガトレンドと保険

          前回のまとめ前回の記事では「欧州最高の知性」の呼び名で知られるジャック・アタリ氏が著書で『保険業は世界最大の産業となる』と述べた理由についてまとめました。 論旨は以下の通りです。 21世紀は時代の最先端を担う優秀な人々が移住しながら生活するようになり、それに伴って特定の都市や国家の権力が弱まる。 そのとき、国家の社会保障機能を代替するのは保険会社であり、保険会社の売上は成長していく。 詳しくは以下の記事をご覧ください。 保険業界は規模が拡大する一方で、人々の生活の変化に合

          21世紀のメガトレンドと保険

          21世紀の有望産業としての保険

          『保険業は世界最大の産業となる』という言葉をご存知でしょうか。これは、欧州最高の知性の1人として名高いジャック・アタリ氏の代表作の1つである『21世紀の歴史』の一節です。 将来有望な産業を二つ挙げると、保険業と娯楽産業である。この二つの産業は、すでに世界経済を支配しており、今後、さらに躍進する。 保険業について。市場関係者のリスクを回避するための合理的な対応とは、保険に加入することであり(すでに彼らは加入している)、すなわち、これは将来の災いから身を守ることを意味する。保険

          21世紀の有望産業としての保険

          保険業界の「アフターデジタル」

          はじめに本記事は、以下のnoteの記事の続編です。こちらの記事だけでも読んでいただける独立した内容にはなっております。ただ、一緒に読んでいただければより理解が深まるかと思います。 前回の記事では、近い将来の保険販売について具体例をもとに考えてきました。 今回はさらに先の未来の保険販売がどのようにアップデートされていくのか考えてみることにします。 この先の内容については、『アフターデジタル』という書籍の内容を参考にしました。 「デジタル化が進行した未来」においてどのような

          保険業界の「アフターデジタル」

          証券と保険、統合は進むのか?

          金融商品の機能金融業界は主に「銀行」「証券」「保険」の3つで構成されています。 保険営業の方は、これら3つについて以下のように説明します。 銀行:利回りが低いが、すぐに現金を引き出せて、リスクも低い 証券:利回りが高く、すぐに現金化できるが、リスクが高い 保険:利回りは普通で、すぐに現金化はできないが、リスクが低い 上記の特徴を表でまとめると、以下のようになります。 つまり、金融商品は組み合わせることによってそれぞれの長所を活かすことができます。そのためhokanは「金

          証券と保険、統合は進むのか?

          未来の保険販売におけるオンラインとオフラインの切り分け

          はじめに従来の保険業界における商品販売は対面営業チャネルが主流でした。ところが最近、オンライン保険を販売する保険会社が急成長中する事例が見られるようになってきました。 そんな環境の変化の影響で、業界内には「保険は今後も対面による営業が主流だ」という方もいれば、「今後の保険販売はオンラインに取って代わられてしまう」という方もいます。 この論争に対して、hokanは「保険種類によってオンラインとオフラインの販売チャネルを使い分ける」という状態が近い将来やってくるという見解を持って

          未来の保険販売におけるオンラインとオフラインの切り分け

          抽象思考の本質

          目的と動機この記事では「具体と抽象を、対立概念としてではなく、階層が異なるだけで共存しているものとして認識し、両者の良さを認識した上で、多くの人が苦手とする抽象思考の基本を理解する。」というテーマを扱っている。 記事を作成した目的は以下の通り。 1. 自分自身の思考整理のため(今の自分のため) 2. 自身の成長過程を説明可能にする(未来の自分のため) 3. 他者の思考力強化にも使える(今・未来の他者のため) この文章を書こうと思ったきっかけは、このところ粒度を上げて考える

          小中高地方公立で塾に通わず東大理系に現役合格した際に使っていた参考書メモ

          現代文上級現代文 現代文は高3の夏くらいからこれを使っていました。自己採点の後に恩師の添削を受けていました。自分の回答の悪いところは自分では分かるわけがないので、必ず人に見てもらいましょう。そして添削していただく先生は自分で選びましょう。 添削していただく先生を選んだ基準は僕の場合には「その先生の授業を受けたことがある」「明確な根拠をもって採点をしてくれる」「レスポンスが早い」「信頼関係を築けている」ことでした。 現代文の解法 「こういう設問の形式にはこういう風に答える

          小中高地方公立で塾に通わず東大理系に現役合格した際に使っていた参考書メモ