「ムカデメリベ」
<かわりもの>シリーズ 十一匹目
かいのどうぶつえん園長です。
ちょっとかわった姿形や、奇妙な行動や不思議な食性など、とても愉快な生態の生き物たちを貝で制作しました。子供向けの説明もご用意しました
今回は、ちょっと変わった姿形で、名前も珍しい「ムカデメリべ」( Melibe viridis)です。
貝と同じ軟体動物で体長は15〜20㎝。小さなエビや小魚が好物で、捕食行動が実にユニークなウミウシの仲間です。
袋状の口は普段は小さく縮めています。
ところがいざ!となったら投網のようにバッと広げて獲物に覆いかぶせ、
瞬時に口を閉じて捕らえた餌をむさぼり食べてしまうのです。
いったい誰に、風変わりな技を教わったの?と聞いたところで答えは帰ってこないでしょう。まさに進化の妙。
ただ、図鑑の写真を見ても つくりにくそうだし、ネットで話題の捕食シーンの動画を見ても、制作意欲は湿ったままで点火しなかったのです。
ところが最近、東京の知人から葉山の磯場で見かけたとのメールが入って初めて、このままではいかんと気づきました。
こんなに愉快なカウボーイが、徒歩10分の海で生息していたとは・・・。
園長の怠慢で、いつまでたっても入園できず、しびれを切らしたムカデベリメが、とうとう人手を介して警鐘を鳴らしたのですね。
☆こどもむけ せつめい☆
ぼくは えびや さかなが
だいすきな 「むかでめりべ」です。
めずらしい なまえでしょ。
ふだん くちは ちいさく しています。
でも えさを みつけると
ふくろのように ばっと ひろげて
つかまえて たべます。
かうぼーい みたいに はやいんだよ。
うみうしの なかまで
さがすと みつかるよ。
貝は「割らない」「塗らない」「削らない」ルールで制作。
<貝の配役>
★頭: ナミマガシワ+極小稚貝 ★胴:トンボガイ
★脚: タモトガイ/ウスハマグリ
★魚: カノコミノムシ/フジノハナガイ/スガイ
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