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新しい取り組み~自動販売機とZOOMOSHOPの秘密~

 みなさんこんにちは。今日は園内にある自動販売機とZOOMOSHOPの秘密についてお話しようと思います。最後までどうぞお付き合いくださいませ!

 園内には現在5ヵ所に自動販売機を設置しています。駐車場、動物資料館内、カナダカワウソの横、子供動物園、そしてアフリカ園にあるZOOMO食堂の中です。昔から動物公園を利用してくださっている皆様にとっては、自動販売機はどこかしこにあった印象かと思います。大きく数を減らしたのは運営会社が変更となり、自動販売機の台数を見直す必要があると判断したからです。
 そして、海洋プラスチック問題について叫ばれている昨今の状況を鑑みて、思い切った取り組みに挑戦しています。

 それは、ペットボトルゼロの自動販売機です。

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「動物資料館内に設置しているペットボトルゼロの自動販売機」

 今はペットボトル飲料が飲み物の多くを占めており、どこの自動販売機もペットボトルが多く入っていて、みなさんも飲み物を買うとしたらペットボトルを選ぶ方が多いのではと思います。それをわかっていながらペットボトルを最低限にしているのは、動物公園ZOOMOの理念にもある環境保全に寄与する取り組みの一つです。

 身近に豊かな自然があり多くの野生動植物が生息する岩手県だからこそ、身近な環境や生き物の魅力と大切さを伝え、持続可能な環境、地域、社会を目指して一人一人の意識や行動を変えられる場所になるよう取り組んでいく必要があります。世界的に深刻な問題となっているマイクロプラスチックや森林破壊、地球温暖化などの環境問題に対して、園として積極的に取り組む一つとして購入できるペットボトルを減らすための特別な自動販売機にしているのです。

 余談ですが、ペットボトルは適切にリサイクルされているからいいのでは?というお考えもあると思います。でも回収したプラスチックの7割以上を、“燃やして”いるという話があります。さらに、可燃物がよく燃えるようにペットボトルを混ぜているという話も聞きます。自分が分別し回収されたプラスチックごみが、新しいプラスチック製品に生まれ変わっていると思っていても、実際には、国内で燃やされ消えてなくなっていることもある。確実にリサイクルされるよう働きかけるのはもちろんですが、プラスチックごみを出さないために、買い物を控えるという選択肢もあるのです。


 特別な自動販売機にし、ペットボトルが無いのはご理解いただけたと思います。それだけではありません。実はみなさんにお買い上げいただいた売り上げの一部が、寄付されているのです。「よく見かける海外の動物のためではない日本の動物のために使ってほしいよね。」とスタッフから提案がありそのような団体を探し、またZOOMOの理念を叶える団体へ寄付することにしました。

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「道路などの建設により移動が出来ず生息地が分断されてしまうことを防ぐアニマルパスウェイ」

 どの自販機で購入されても、寄付されるような仕組みにし、貢献できるのはみなさんがお買い上げいただいてくださるからなのです。このお買い上げいただくと寄付がされる仕組みはZOOMOSHOPの取扱商品の一部でも行っています。

ZOOMOSHOPでは、盛岡市動物公園ZOOMOで以前飼育し、今は飼育をしていないツシマヤマネコのグッズを多く取り扱っています。これは、ツシマヤマネコのファンが多いからだけではなく、お買い物の一部が、ツシマヤマネコとツシマヤマネコが暮らす地域に還元され役立てられているからです。

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「ツシマヤマネコグッズ:取り扱いの際に特にこだわっているのは、素敵かどうか、スタッフが欲しいと思うかということ」

 寄付のために買うのではなく、たまたま手に取り、素敵だと思い購入したその売り上げの一部が寄付になり、素敵だと思ったその気持ちが、動物のために環境のために使われるということを知ることで、自分が出来る保全の一つになる。保全というととっても大きなことを成し遂げなければと思ってしまうけれど、自分の生活になじんだ方法で、出来ることがある。そのきっかけを作ることが出来ると信じているからです。

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「同様な取り組みの猛禽類グッズとユキヒョウグッズ」

 以前の売店は、主にお子様向けの商品が多く、価格も低い量産品が並んでいました。昨年度より、売店を動物資料館内に移動し「ZOOMOSHOP」と名付け、価格が高めでもこだわりがある、大人向け商品、動物園ファン向け商品を置くようになったのは、上記の理由があるからです。「動物公園の売店はたくさんのぬいぐるみでにぎやかだなあ。」から「ZOOMOの売店のZOOMOSHOPにはいいものがあるから、遊びに行こう。」と思ってもらえるお店にしていく努力をしています。きっとみなさまも手に取りたくなる商品があると思いますので、遊びにいらしてくださいね。今回は自動販売機とZOOMOSHOPの秘密をお伝えしました。ではまた!

企画営業広報 森(とZOOMOSHOPの中の人)