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価値の変化

あの越乃寒梅が2359円で売られていたので即買いした。

若かりし頃、日本酒ブームだった。特級・一級・二級や特撰・上撰・佳撰から本醸造・吟醸・大吟醸に移行したころだ。僕がハマったころに日本酒の漫画が大ヒットして爆発的な日本酒ブームとなり、随分うんちくを語りながら日本酒に酔ったものだ。

新潟では一般的に飲まれていた越乃寒梅が大ヒット漫画で高騰し全国で高値で流通しだした。その高騰ぶりは暴力団の資金源になったとの噂も聞いた。一万数千円で売られていることはよく目にしたが、三万円近くで売られているとも聞いたことはある。

今や2949円でも売れ残っているとは、何とも驚きだ!

ちょうどその頃、温暖化が話題に上がり始め、手を打たなければ人類はえらいことになると言われだした。しかし環境にやさしいものを高い値段で買って誰が喜ぶものかと冷めた反応がほとんどだった。

だが環境破壊をして利益を上げても、自分たちの首を絞めるだけとの認識がやっと広がしだし、今日見た記事では投資家の二割は環境関連に資金を投じだしたと目にした。

もし金持ちの単なるパフォーマンスではなく、本当に住みよい世界を目指す過程での行動の変化であれば、この意識の変化は素晴らしいと思う。ここまで意識が変わるまで30年もかかってはいるが、やっといい世の中になるのではないかと期待を素直に膨らましたい。そう願わずにいられないのは立場の違いだけではないと信じたい。

なんて一万円以上するお酒を二千円ちょいで味わえる幸せに浸りながら、思考が飲酒運転の暴走を始めてしまっている。まぁ理屈抜きで美味しいお酒を遠慮なく味わうことは、何とも気持ちがいいのである。

いや、その考えすらも古い価値なのか?いや、うまいもんはうまい!

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