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制作会社のリクルートの難しさについて

「人材」
どの業種に関しても常に必要とされる要素だと思う。

特に僕らの働くホームページ制作の世界は人がすべてと言っても過言ではない。

一人のエースクリエイターが入ると実績のレベルが一気に上がり、
仕事が仕事を連れてくる状況が起きることもある。

逆にエースクリエイターが抜けたことで次々とスタッフが辞めていき解散を余儀なくされる場合もある。

属人性の高いこの業界にとって人は死活問題でもある。

そこで問題になってくるのが
「新卒」or「中途」だ。

制作会社へ新卒で入るのは結構むずかしい。
特に少数精鋭の制作会社は育つまでの教育コストがかかるので可能なら即戦力の中途が理想という話になる。

一方で経験者である中途人材も本当のスキルは雇ってみるまで分からなかったりする。
仮にスキルが十分でも会社の風土が肌に合わずすぐに辞めてしまうこともある。

では、制作会社におけるリクルートの最適解はなにか?

理想は「付き合いが長い信頼できるクリエイターが会社を辞めるタイミングで誘う」ことだと思う。
この場合、引き抜いたことで元会社から恨みを買うこともないし、人柄やスキルセットも分かった状態で雇うことができる。
まさに理想的。

でも、そんな簡単な話ではない。
なぜなら優秀な人ほど既に目をつけられているし、もしくはフリーランスになる可能性も高いからだ。

例えるなら不動産のいい物件はネットに掲載される前に決まるのに似ている。

優秀な仲間を増やす方法としては下記の2点が重要だと思う。

①常に多くのクリエイターとコミュニケーションを取り、相談に乗り、機会を与え続けること。

②会社、もしくはコミュニティとしての魅力を高め常に発信し続けること

やはり転職や独立の相談は気心許せる人に相談したいものだ。
その岐路の相談役になれるかどうかが大事で、あくまで人と人の関係性を構築できているかどうかが重要だ。
雨の日には無視して、晴れの日に傘を差し出すような人は誰にも相談されない。

では新卒は駄目なのか?
そんなことはない。
専門学校の非常勤として8年間、たくさんの生徒が新卒で業界に羽ばたいていった。
1年目で即戦力として活躍する子もいれば、エースデザイナーやコーダーになってる子も沢山いる。
優秀な学生は経験は少ないけど、柔軟で素直なので吸収力がとても高く育つと会社の軸になり得る。

一方で独立や転職する生徒も少なからずいる。
そういった生徒の相談に乗ると見えてくる部分がある。

新卒で入った会社を離脱するパターン

①給与の問題
他業種に比べてどうしても水準が低くなりがちな制作業だけに、転職による収入のベースアップや独立で収入を上げようとするパターン
解決策→副業の解禁、ベースの給与+成果に応じた歩合を支払う、リモートワークを解禁するなど転職や独立のメリットが減るほど離職率は下がる傾向にある。

②人間関係
様々なコミュニケーション上の問題が発生している状態が常態化している職場。
解決策→問題が火種の内に解決する。社内にコミュニケーションにおける空気清浄機のような人を配置する。話し合いの文化や頻繁にコミュニケーションが取れるイベントや仕組みづくり。

③キャリアアップ
環境に限界を感じ、スキルアップのため新天地を求める。
解決策→社内外の勉強会を定期的に行う。外注さんを含めた様々なチームをキャスティングし新しい刺激を与え続ける

以上を行うことで
離職率を下げつついい人材を獲得する確率を上げることができると思う。

まとめると、やはり重要なのは
「一人ひとりときちんと向き合い、理解し尊重すること」だと思う。
それは社内だけではなく、社外やまだ何者でもない学生まで
一人の人間として付き合うことが遠回りのようで一番の近道だろう。


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