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親の死の供養で火事は出すな

実家の父が亡くなって1カ月が経過した。

朝と晩、実家から母親の位牌を持ってきて脇に供え元の私の寝室に置いた遺骨に線香をあげているのだが、線香による火の元についてはかなり用心するようになった。
今年1月の目白の田中角栄氏の邸宅で線香による火災があり、これをきっかけに用心に用心を重ねるようになっていた。
(なお、これに関してはいろいろニュースサイトを見比べた結果NHKに掲載されたもののリンクを貼っておきたい。)

邸宅そのものが昭和の政治の舞台として平成・令和への改元を経ても史跡級の存在感であったために事情聴取を受けた長女の真紀子氏夫妻にとっては『大遺産の消失』という相当憔悴するようなレベルのショックであったことは想像に難くない。これをきっかけに私も、あまり知られていなさそうな線香による火災に関して気を配るようになっていた。

ちなみに亡き母の遺言もあり実家にも我が家にも仏壇はないが、広い意味で線香による火災というものを『仏壇まわり』という視点で見てみたい。
仏壇まわりが原因の火災だとローソクによる(燭台倒れたなどの)火災が有名だが、いろいろ調べたところ、線香による場合は『立てた線香』によるものが主らしい。『無炎燃焼』していた線香が倒れて引火というのがプロセスとか。
実際、我が家の菩提寺は浄土真宗大谷派のため『香炉に寝かせる』形で線香を上げるスタイルが取られていることもあり線香による火災のリスクは低いようにも思えるが、田中邸での火災のニュースの記憶が残っていた私にとっては危険を感じるあまりこれにあぐらをかくようなことはできなくなっている。

事実、我が家で取り組んでいるのは、

  1. 四十九日までの『七日参り』、百か日、月命日、あるいはお盆の際に長尺のローソク・線香を使うように心がけ、他の日のお参りに関しては燃焼時間が5分程度のローソクと短い線香を使う。

  2. 長尺の線香の場合は極力折って着火。

  3. ローソクについては長さ(燃焼時間)に関係なく、火が消えるまでその場を離れない。

  4. ローソクが消えた後、線香の燃焼が続いているが3~4分程度の間隔で確認を怠らない。

  5. 線香が完全に消えた時点で香炉の灰を乾いた割りばしでかき混ぜたり、灰ならしのような道具を使い燃え残りをふるいにかけたりしながら次のお参りに供える。

  6. 来客等で線香を上げたい旨の申し出があった場合、可能な限り10分程度の燃焼時間のローソクを使い、長尺の線香の場合は折って着火してもらうか、短い線香を上げてもらうよう協力をお願いする。

防火のためであればここまでやらないと気が済まない。
やりすぎにも思う方もいるだろうが、親の死の供養で火事を出すほど恥ずかしいことはないと思っている。

参考なのだが、日経電子版の生活面に有料会員限定ではないらしい形で線香による火災に関する記事を発見できたのでこちらもリンクを貼っておきたい。


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