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今観て感じるGTOのこえーところ

リバイバルが話題になったのをきっかけに、久々に98年のGTOを観てる。

昔は感じなかったけど、自分が教師を経て本当に怖いなと感じたのは、問題を抱えた生徒でも、陥れようとする同僚でも、保護者でもPTA会長でもマスコミでも、乗っ取りを企むライバル校でもなく、『意見を持たないその他大勢の生徒達』だった。

いじめは他人事で、声をあげない。
自分がかわいく、必ず強い方につく。
数秒前まで「土下座しろ!」と一緒になって叫んでいたのに、主人公に非がないと分かったら拍手して迎える。
授業をボイコットする!とリーダー格に言われたらどうなろうと興味はないけど、一緒になってカラオケでだべる。

そういう何の主張も持たない子達の態度が、本当に学校が荒れるかどうかの鍵を握っていると思う。

最後の方は主人公側についたからいい子達に何となく見えるけど、この子達の『無関心』と『信念の無さ』が、問題を大きくしている。

無関心層は、個人では悪い子はいないが、決して本当の意味で味方にはならない。長いものに巻かれるのが処世術で、状況に流され、どうなろうと他人事を貫く。

ドラマの話だけでなく、現実でもそうだったし、下手すれば状況に甘んじて一緒になってよくないことすらする。
別に彼らは教師など尊敬はしてなくて、損得勘定で動いているだけなのだ。

教師時代、荒れた学校しか回ってこず、問題を起こす子達とGTOよろしく正面からぶつかって、ケンカもしたけど別れる頃には分かり合えた子もいたが、そんな子達よりよほど手強く、不気味に思えたのを思い出した。

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