山の寺子屋見取り図

山の寺子屋 ~イメージ~

山の寺子屋は「出張テラコ」と言ってもいいだろう。

あるいは「テラコレジデンス」「テラコのお盆さん(里帰り)」かな?

「スクール(学校)」の語源はギリシャ語の「スコレー(閑)」だそうだが

ヤマト言葉の「閑(ひま)」には時間的すきま、空間的すきまの両方の意味がある。

学校は本来「すきま」であり、人生の「有」と「有」のはざまの「無」であったのではないだろうか。

自分が何に興味があり今後何をしたいか、存分に遠回りをしてゆるりと「考える」場所、時間ではないかと思う。

家庭や地域、職場といった「社会」から一時逃れ、仕事や役割、立場を一旦置いて、自分を客観的に、本質的に見て考える。避難所(アジール)であり、秘密基地(アジト)でもある。「無」の時空。そこにまで有用性(経済的生産性)を求められるようになって久しい。人数が増え、体裁を気にして、中身がなくなる。ひとりひとりの名前も覚えられない。スピーディで安価な大量生産に走る意志なき「社会」はモノも人間も同じように扱う。使い捨ての社会。

当初から「考えることが未来を創る」という言葉がずっと心の中にあります。テラコのような空間的な「余白」は、考える時間を生み出すんです。自分の中でこんがらがった問題をいったんほぐして、ひとと、自分と、一緒に考える時間を持つことで未来に目が向いていけばいいですよね。 (2017,1/13,さくらさんのインタビューより)

考えれば考えるほど、大概学校にも会社にも行ってられなくなるものだ。だから「考えるのをよせ」と注意されるが、本当にそうだろうか。

考えることにふたをして耐え忍び、健康を害したひと、死のうとしたひとがまわりに何人もいる。実際に死んだひともたくさんいることだろう。

一緒に考えるひと、「無」でいられる場所がないということは、すぐ目の前にある「死」に対して、いったん立ち止まる踏みとどまる「ひま」も「ゆとり」もないということだ。すぐに虚無に引きずり込まれるのは、まわりに引きとめるひとがいない孤独な状態だからだ。

社会を昨日の通りに「動かさない」ために自分が存在するのではなく、「自分が」今日生きるために新しい社会を作り、「変える」。

それが本当の「有」ではありませんか。

有の以て利を為すは、無の以て用を為せばなり(老子)

「無」があって役に立つからこそ「有」がぼたもち的に利益を生む。「有」は個人の経済的利益だけではない、「ごりやく」といった、もっと大きな意味での「希望」や「祝福」のことではありませんか。

「ひま」の中で考える時間、自由な時間が増えれば増えるほど、自発的に参加する経験が増えれば増えるほど、名付けがたい関係の仲間が増えれば増えるほど、ひとりひとりの人間は本当の意味で魂が強くなるのであります。

それが魂の自立…。


山の寺子屋
主催:teraco  共催:みなべ町

TERAKOYA(temple school) in the mountain

11 a.m. ~6 p.m. ,August 25,2019
at the former Kiyokawa junior high school
2202 Kiyokawa,Minabe-cho,Hidaka-gun,Wakayama,Japan

Japanese education usually has a composition
that ADULTS TEACH CHILDREN(from the top to the bottom)
many many information and technique.
But I hope adults create a place
where a human being who wants to learn
(not only children but also adults)
can be main in spite of age or status.
If the place continue for a period of time,
we can build a friendly relationship based on
【SOYOU 素養】(knowledge of life)
and 【TAMASHII NO JIRITSU 魂の自立】
(interdependence of SOUL,not economic independence) without home and office.

To cultivate a place where everyone can learn by creation

・To make the Cajón
・To paint pictures
・To make curry bread
・To remake old clothes
・To play picture story show
・To play music

Participants choose some works,They can create something they want to create(from the bottom),If there is a chance,we show them to everyone and talk each other.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?